家の顔！実は多彩な門まわりエクステリア

どんな素材があるか

エクステリア製品は屋外に設置される製品の為、耐食性や耐候性の良い素材が使われています。主な素材としては、アルミ押出形材や鋳物、スチール、そしてウッドなどがあります。

アルミ押出形材

アルミ合金はある温度まで加熱すると柔らかくなり、形状を自由に作りやすくなります。アルミ押出形材はその性質を利用して作る材料で、様々な形の断面で作った長尺材です。この材料はエクステリア製品の他にはアルミサッシの材料として使われています。
特徴としては、複雑な形状の断面が作れることの他にも、表面が美しいこと、そして加工性が良い点などがあります。また、押出形材は成形の後にアルマイト処理をされて着色されます。そのため、組立後は塗装無しで製品化する事が出来ます。
アルミ押出形材で作ったエクステリア製品は、材料を切断した後にプレスなどで穴加工をされて、ビスなどで組み立てられます。そのため、現場での分解なども他の素材に比べ容易です。そして、大きい物が必要になった場合には、状況に合わせた加工が出来るため、特注製品のオーダーにも対応しやすいです。例えば規格寸法が1200mmの高さの門扉も、1400mmで作ることが可能となります。ただし、アルミ形材はたわみが発生しやすい性質もあるので、大きな製品を作るためには、強度的に問題無いか検証が必要になります。

鋳物

エクステリア製品には鋳物もよく使われます。ただし、使われるのはアルミ鋳物が多いです。アルミ鋳物の他には青銅鋳物などもありますが、青銅の使用数はアルミに比べ少数となります。
アルミ鋳物のメリットは形状の自由度にあります。アルミ形材製品は長尺材から作るので、直線の組み合わせのデザインとなるのに対して、鋳物製の製品では曲線の表現も可能です。また、アルミ形材のエクステリア製品は材料の特性上、表面が平滑になりますが、鋳物の物は表面をフラットにもエンボスにすることも自在です。
また、鋳物製のエクステリア製品は曲線をデザインに取り入れることが容易なので、現代的なデザインから、古い時代のヨーロッパ建築物を思わせるデザインまで、様々な物を作ることが出来ます。
ただし、アルミ鋳物のエクステリア製品はアルミ鋳物形材の製品と異なり、特注が難しいです。鋳物は型に溶かした金属を流し込んで成形しますが、特注サイズを作る際には、別な型を作る必要が出て来るからです。そのため、形材のエクステリア製品に比べて、コストや納期が掛かる場合があります。
また、形材製品よりも重量が増える場合も多く、運搬や施工性で劣るケースが多いです。

スチール

スチール製のエクステリアは、昔はスチールの角パイプなどを溶接した物や、ネットフェンス等が多かったのですが、メッシュフェンスの登場によって状況が変わりました。今ではスチールのメッシュフェンスは住宅用から公共用まで、非常に幅広く使われています。
スチールのエクステリア製品は材料が鉄のため、素材の腐食のリスクがあります。しかし、今のメッシュフェンスを中心とした製品はメッキや塗装に工夫を凝らしているため、サビ難く出来ています。また、強度的にも優れています。
また、鉄で作ったエクステリア製品にはロートアイアンの物もあります。ロートアイアンは鋳物と違い、鉄を鍛えて形を作る物のため、オリジナリティ溢れる製品となります。

ウッド

エクステリア製品に使われるウッドには、大きく分けて天然木と人工木があります。
まずは天然木ですが、天然木にも2つのカテゴリーがあります。レッドシダーなどをはじめとするソフトウッドと、ウリンなどのハードウッドです。特徴としてソフトウッドは扱いが比較的簡単で加工性が良いです。その一方で、ハードウッドは硬い特徴があり、耐久性が非常に高くなっています。
また、天然木はメンテナンスが必要です。特に気候の条件によっては割れやささくれの発生があります。安全のため、割れやささくれなどは削る必要があります。他にも、種類によっては定期的な塗装が必要になります。この様なメンテナンスは、他の金属製エクステリア製品と大きく違う点とも言えますが、この特性こそが天然素材の持ち味なのです。
次に、天然木とは違った木質系の素材に、人工木があります。人工木は樹脂と木粉を混合してある素材のため、割れやささくれなどの心配もりません。しかも樹脂の加工性の良さを合わせ持った素材で、質感も木に似ていて手触りも良い特徴があります。また、耐候性も高く、経年変化による色褪せも少なくて済みます。また、ささくれなども発生しません。ただし、耐候性の良さは自然の風合いを削るとも言えます。
そのため、実際に製品を現場に納める時には、デザイン性と使い勝手を総合的に検討して、天然木か人工木かを決めることが必要です。