現場監督なら知っておこう!設計図の種類と内容【構造図:前編】
意匠図では建物が完成した後の様子を描いた図面が中心で、内部に隠れて見えない部分は描かれていません。
しかし、建物を建設する上で内部の柱や梁、基礎などは非常に大事で、構造図に表記されています。
現場監督なら、構造図の種類と内容も把握しておかなければなりません。
ここでは、構造図のうち基礎に関する設計図と構造標準図、特記仕様書について解説していきます。
基礎に関する設計図
建物を建設する際に、基礎工事を行うでしょう。
建物を支えられるだけの基礎を作っていきます。
その基礎工事の際に用いるのが基礎伏図です。
基礎伏図は、構造図の中でも重要度の高い設計図で、基礎を上から見下ろすような具合で、平面で描かれています。
寸法や形状などを描き、アンカーボルトやホールダウン用のボルトなどの位置が分かる図面です。
施主は基礎に関してあまり興味を示さないことも多いですが、現場監督を務める人は基礎伏図の内容をしっかりチェックしておきましょう。
基礎伏図では、建物全体の基礎について描かれていますが、細部に関しては基礎詳細図に描かれています。
1つ1つの部分に関して鉄筋の種類や本数などが詳細に記載されており、現場監督が指示を出すときにも、基礎詳細図の内容を参照することが多いです。
細かな部材同士の納まりに関しても、基礎詳細図に描かれています。
書いてある内容が細かいため、縮尺も大きめで30分の1程度が一般的です。
中には5分の1という縮尺のものもあります。
構造標準図と特記仕様書
構造標準図には鉄筋の配分や溶接方法などについて記載されています。
他の図面と異なり、文章や表などを用いての記載が多いです。
鉄骨を多く使う箇所に関しては、鉄骨の種類などについて一目で分かるように表が挿入されており、現場で確認しやすく作られています。
図も挿入されていますが、全体を見渡すような図ではなく、対象箇所だけを大きく描いている図画が多いです。
特記仕様書には、構造に関しての特記事項が記載されています。
構造材料に使用されている素材や地盤などに関する記載もあり、工事を行う上で重要な情報も多く盛り込まれている書類です。
特記仕様書には、図面だけでは表記するのが難しい内容なども、表や文章などを用いて記載されています。
例えば、鉄筋を曲げるときの曲げ方の記載などです。
現場監督を務める人は、特記仕様書の内容に沿って作業員に指示を出すことになります。
構造図には建物を支える上で重要度の高い内容が盛り込まれている
建物の基礎は、完成した建物からは見ることができませんが、建物の強度を保つ上で重要度が高いです。
構造図のうち基礎伏図や基礎詳細図には、基礎に関する情報が盛り込まれています。
また、構造標準図や特記仕様書は、建物の構造を作る上で必要な情報が記載されているため、現場監督を務める人は種類と内容を押さえておきましょう。
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編集部
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