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公開日時 2022.01.07
最終更新日時 2022.04.01

プラントエンジニアに年齢制限はある?高齢者が働きやすい環境についても紹介

プラントエンジニアとして働く高齢者の働き方と年齢制限


内閣府の調査では、60歳以上で働いている人の9割近くが「70歳以上まで働きたいと考えている」と答えています。社会情勢から、生涯現役で働きたいと考える高齢者も多いでしょう。ここからは、プラントエンジニアとして働く高齢者と年齢制限について考えていきます。

出典: 令和2年版高齢社会白書 (5)働いている60歳以上の人の9割近くが70歳以上まで働きたいと考えている|内閣府
参照:https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2020/html/zenbun/s1_3_1_2.html

高齢者雇用の現状


厚生労働省が公表している令和2年「高年齢者の雇用状況」資料では、65歳までの高年齢者雇用確保措置のある企業は99.9%、65歳定年企業は18.4%であるとされています。

さらに、66歳以上が働ける制度のある企業は33.4%、 70歳以上働ける制度のある企業は31.5%となっています。いずれも前年より数字を伸ばしており、高齢者が働ける制度は拡大傾向にあります。

出典:令和2年 高年齢者の雇用状況|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15880.html

労働者の募集及び採用についての年齢制限は禁止されている


雇用対策法の改正により、事業主は労働者の募集及び採用について、年齢に関係なく均等な機会を与えなければならないとされています。それにより、年齢制限の禁止が義務化されました。

求人票では年齢不問と書いていても、年齢を理由に応募を断ること、採用を見送ったりする行為や独自に年齢制限を設けることはできないため、注意しましょう。

出典:募集・採用における年齢制限禁止について|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/topics/tp070831-1.html

高齢者がプラントエンジニアとして働きやすい環境を作る10のポイント


高齢者がプラントエンジニアとして働きやすい環境を作るには、以下に挙げる10のポイントがあります。

少子高齢化の影響を受けて、働く高齢者は増加しています。その中で、高齢者が働きやすい環境づくりは必須でしょう。ここからは10のポイントについて解説していきます。

  • 勤務日数を調整する
  • 勤務時間を調整する
  • 仕事内容の見直しをする
  • 危険な場所や作業を制限する
  • 転倒防止対策をする
  • 無理のない姿勢で作業できるように配慮する
  • 作業時の気温差に配慮する
  • 定期的な健康診断を行う
  • 特別教育を行う
  • やりがいや意欲のある仕事を担当できるようにする

1:勤務日数を調整する

体力が低下している高齢者でも無理がないよう、勤務日数を調整しましょう。労働政策研究・研修機構の調査によると、60代労働者の平均勤務日数は18.8日となっています。

就業意欲や体力には個人差があるため、高齢雇用者の希望を聞いた上で、隔日勤務などを進めるとよいでしょう。

出典:60代の雇用・生活調査|労働政策研究・研修機構
参照:https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/199.html

2:勤務時間を調整する

高齢者は体力が落ちていることが多いでしょう。そのため、フルタイム勤務は厳しい場合があります。高齢者が無理なく働けるよう、勤務時間を調整するようにしましょう。

労働政策研究・研修機構の調査によると、60代労働者の平均1日当たり労働時間は6.9時間であるとわかっています。

短時間勤務やフレックスタイム制などを活用し、個々の体力に対応した勤務時間を選べるようにすることが大切です。

出典:60代の雇用・生活調査|労働政策研究・研修機構
参照:https://www.jil.go.jp/institute/research/2020/199.html

3:仕事内容の見直しをする

高齢者を雇用する場合、仕事内容の見直しも大切です。まずは、社内で高齢者雇用の目的について検討しましょう。

高齢者は長年の経験があり、本人もそれを活かしたいと考えている場合が多いです。しかし、身体能力の低下などにより、若い世代でカバーしなければならない点もあります。高齢者が長所を活かして働けるよう、仕事内容を見直して環境を整備しましょう。

4:危険な場所や作業を制限する

高齢者の身体機能は、若い世代に比べると平衡感覚や筋力などの低下がみられます。そのため、労働災害を防止するためにも高齢者が働く場合、危険な場所や作業を制限しましょう。

厚生労働省の調査によると、60歳以上の死傷者数は34,928人で前年比3.6%増加し、全死傷者数の約4分の1を占めています。高齢者の労働災害は起きやすいことを念頭に置いて、危険な場所や作業はなるべく避けるようにしましょう。

出典:令和2年労働災害発生状況(確定)(4)年齢別|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei11/rousai-hassei/dl/s20-kakutei.pdf

5:転倒防止対策をする

高齢者は加齢により筋力や体力が低下している場合が多いです。高齢者が働いている場所に転倒しやすい場所がないか考え、積極的に対策を行いましょう。

例えば、薬の副作用でふらつきや眠気が出て転倒することもあります。その際は本人の身体機能や疲れが出ていないか、薬の服用状況など周囲が注意しておいた方がよいでしょう。

厚生労働省の調査によると、死傷者数の最も多い事故の型は「転倒」であると言われています。令和2年では30,929人もの労働者が死傷しています。ただでさえ、多い労働災害です。高齢者の転倒は大きなダメージとなることがあるため、よく注意しておきましょう。

出典:令和2年労働災害発生状況(確定)|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei11/rousai-hassei/dl/s20-kakutei.pdf

6:無理のない姿勢で作業できるように配慮する

腰やひざの負担を軽減するため、無理のない姿勢で作業できるように配慮しましょう。適宜休憩を取ること、他の作業と組み合わせて同じ姿勢を長時間続けないことが有効な対策です。

筋力の低下や年齢によって、ケガは発生しやすいとされており、高齢者を雇用する際は体に負荷をかけすぎないようにしましょう。

7:作業時の気温差に配慮する

高齢者は体温調整がしにくくなっています。そのため、作業時の気温差には配慮しましょう。

また、気温差によって運動機能や体調が崩れたり、自律神経が乱れたりすることもあります。特に寒い場所や湿度が多い場所は、体に負荷がかかることもあるため、職場環境にも気を配りましょう。

出典:暑さに負けない!家族の健康管理| 【公式】大正製薬ダイレクトオンラインショップ
参照:https://www.taisho-direct.jp/simages/m/contents/column/season/healthcare03/

8:定期的に健康診断を行う

高齢者になると基礎疾患を抱えている場合が多いです。そのため、定期的に健康診断を行い、健康管理することも大切です。

厚生労働省の調査によると、健康診断で「初見あり」とされた労働者は40歳以上で高くなっています。65歳以上では、健康診断を受けていない労働者の割合が23.5%と他の世代に比べ高くいため、健康管理に対しての重要性が示唆されるでしょう。

出典:平成24年労働者健康状況|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/h24-46-50_01.pdf

9:特別教育を行う

高齢者を雇用することを消極的に捉える従業員もいます。また、高齢者差別が発生することで、会社全体の活気が下がってしま可能性もあります。そのため多様性を認め、高齢のプラントエンジニアが働きやすい環境となるように、特別教育や心理的ケアを行いましょう。

10:やりがいや意欲のある仕事を担当できるようにする

本人が持つプラントエンジニアとしてのスキルや経験を考慮し、それを活用できる配置を推進するのもポインの1つです。高齢者がやりがいや意欲のある仕事を担当できるよう配慮しましょう。

主に資格制度、専門職制度などを整備し、それぞれの強みを活かして働きやすい環境づくりをしていくとよいでしょう。

プラントエンジニアとして高齢者を採用するメリット7つ


プラントエンジニアとして高齢者を採用するメリットは、以下の7つが挙げられます。

少子高齢化が進む中で、年齢制限を課さない高齢者雇用も増えてきています。高齢者の力をうまく利用すれば、企業にとってもプラスとなるでしょう。ここからは、高齢者の採用によって得られるメリットについて解説していきます。

  • 高いスキルがあること
  • 現場経験が豊富であること
  • ノウハウや技術の継承ができる
  • 長く働けるという見本になること
  • 人手不足の解消につながること
  • 高齢者の雇用による助成金受給が可能になること
  • 高齢者以外にとっても働きやすい環境づくりの推進力になること

1:高いスキルがあること

高齢者は数十年の勤務実績があるため、高いスキルを持っています。また、管理職として活躍した方も多く、部下や若手への育成スキルも兼ね備えています。

高齢者が若い世代に高いスキルを継承することで、従業員全体のスキル向上や人材育成も期待できるでしょう。

2:現場経験が豊富であること

高齢者は実務に従事していた年数が長いため、現場経験が豊富です。研修期間を設けることなく、即戦力としての活躍が期待できるでしょう。

さらにその経験の中で、豊かなノウハウやスキル、人脈を持っています。高齢のプラントエンジニアが築いてきたこれらの能力を活用できることも、高齢者雇用のメリットと言えるでしょう。

3:ノウハウや技術の継承ができること

高齢者は、実務経験に基づくノウハウや技術を持っています。同業種からの延長雇用や継続雇用する場合、そのノウハウをそのまま活用できます。また、経験を持つ高齢者が社内教育をすることで、ノウハウや技術の継承も期待できます。企業の競争力もアップするでしょう。

4:長く働けるという見本になること

60歳以上で働き続ける高齢者は、「働きたい」という高い意欲を持って働いている方が多いです。長く、意欲的に働く姿は他の社員の見本にもなるでしょう。

また、高齢者が働いていることで、若手も長く働ける職場であると将来を描けます。将来のロールモデルとしての姿は、会社へのイメージアップにもつながるでしょう。

5:人手不足の解消につながること

少子高齢化で人手を確保するのが難しい企業もあります。そこで高齢者を採用することで、人手不足の解消につながります。人手不足のままだと、若手を育成するのも難しくなるでしょう。しかし、同業種を経験した高齢者であれば、即戦力としての活躍も期待できます。

また、人員募集をする際に年齢の幅を広げることで、会社が求める人材に対してのマッチング率も高まるでしょう。

6:高齢者の雇用による助成金受給が可能になること

高齢者を雇用すると国や行政から助成金が受給できます。高年齢者のための新たな評価制度や賃金・人事処遇制度などの導入や実施、年齢制限を排除することが受給条件となっています。

利用する制度によって条件は異なりますが、60歳以上と規定するものが多いため、高齢者を採用する場合は積極的に助成金を活用しましょう。

出典:65歳超雇用推進助成金|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139692.html

7:高齢者以外にとっても働きやすい環境づくりの推進力になること

高齢者に対して働きやすい環境を作ることで、会社全体の環境づくりを推進できます。従業員の健康管理は、生産力の向上とブランドイメージの面からも、企業にとって大切なことです。

高齢者は若い世代と比べ体力や筋力など、さまざまなリスクを抱えていることが多いですが、その水準に合わせて働きやすい環境を作ることで、全員が働きやすい環境にできるでしょう。

プラントエンジニアの年齢制限や高齢者が働きやすい環境について理解しよう


人材確保の観点からも、プラントエンジニアの年齢制限を緩和したり、高齢者が働きやすい環境を作ったりすることは課題となります。

その課題を理解した上で雇用を進めれば、会社全体にメリットを生めるでしょう。プラントエンジニアの高齢者雇用をうまく活用して、明るい将来を描いていきましょう。

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