国交省、自動化施工普及に向けた協議会の設立を発表
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建設現場の生産性向上へ
国土交通省総合制作局は10日、建設機械施工の自動化・自律化・遠隔化技術の早期普及を目的に、関係業界や関係省庁が参画する「建設機械施工の自動化・自律化協議会」を設立すると発表した。14日には最初の会合を開く。
社会全体での人口減少、少子高齢化が進む中、建設産業業界では、他の産業と比較しても、とくに就業者の高齢化が進展していることが指摘されてきた。
このままではますます人手不足、担い手不足が深刻化し、技術やノウハウの継承が難しくなるほか、建設施工作業の円滑な実施、人々のニーズへの対応が困難となり、豊かな社会の維持・発展を妨げることになりかねない。
そこで、広く建設現場や業界全体での生産性向上、働き方改革の実現を早期に図っていくことが求められ、喫緊の重要課題となっている。
限られた人材でも優れた施工を
現場の生産性向上に資する技術のひとつとして近年、大いに期待されているのが建設機械施工の自動化・自律化・遠隔化にかかる技術だ。
遅延のごく少ない5Gの通信規格システムや人工知能(AI)を搭載した建設機械を用い、無人化施工を進めたり、遠隔地のオペレータによる判断・操作で非接触による施工を行ったりするものがその例といえる。
大幅な省人化と効率化により、担い手不足を上回る生産性向上が見込まれるが、一方で現場から人がいなくなるという全く新たな挑戦になるため、必要な技術基準や実施要領の整備、安定した技術開発基盤の構築などが必要と考えられる。
これら建設機械施工の自動化・自律化・遠隔化技術の開発・普及を加速させる上で不可欠な基礎やロードマップを作成していくには、関係業界と行政機関による分野横断的な議論を進めることも欠かせない。
新設される「建設機械施工の自動化・自律化協議会」はこの役割を担うものとなる。
第1回会合で現状確認や実施体制などを協議
協議会設立に伴い、2022年3月14日の10時~11時、国土交通省の中央合同庁舎第3号館1階、水管理・国土保全局A会議室にて、Web会議併用で第1回の会合を開く。
有識者を交え、建設業の将来像を見据えた分野横断的議論と検討を進める専門協議会として、建設機械施工の自動化・自律化における現状を確認するとともに、今後の実施体制やスケジュールについて協議するという。
会議は非公開だが、会議冒頭までのカメラ撮りと閉会後の取材のみ許可されている。
(画像はPixabayより)
国土交通省 プレスリリース
https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo15_hh_000312.html
編集部
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