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公開日時 2020.01.23
最終更新日時 2022.04.06

明日話したくなる施工管理の工事の歴史豆知識:解体工事編

解体業者という専門業者が誕生したのは、明治初期頃のことで、解体業の歴史はそれほど長くありません。
それまでは、大工職人や、飛び職人、場合によっては家族総出で解体作業を行っていました。
今回は施工管理で関わることが多い解体の歴史を紐解いていきましょう。

解体工事の歴史

解体工事を専門とする業者が誕生したのは、明治初期とされています。
それまでは、職人さんたちが建物の解体作業も行っていました。
解体業者が誕生してからも、個人が自分たちの家を家族総出で解体をすることも珍しくなかったものの、戦後の復興や社会環境の変化に伴い、解体量が増加し、解体業者のポジションが確立されていきました。

日本で解体工事が建築工事の一環として認識されるようになったのは、1990年代以降です。
資源の枯渇や環境への影響が、社会問題として注目を集めるようになり、解体にも目が向けられるようになりました。
高度成長期に建設された建物が更新期を迎え、解体工事件数が増加しているため、解体工事見直しが急務となったのです。

解体工事の過去と現代の技術の違い

建築リサイクル法が2003年に改正され、解体工事は大きく変わりました。
法改正以前行われていたミンチ解体と、現代行われている分別型解体は、以下のような違いがあります。

ミンチ解体

解体で出る木材や金属、ガラスなどさまざまな資材を混ぜた状態で、分別せずに行うのが、ミンチ解体です。
足場が不要で工期も短く済むため、ミンチ解体が一般的に広く行われていましたが、廃棄物が混ざっているため、リサイクルができないという問題を抱えていました。
2003年に建築リサイクル法が施工され、現在ミンチ解体は禁止されています。

分別型解体

建築リサイクル法で定められたルールに則る形で進められる解体法で、廃棄物を種類ごとに分別し、解体工事を進めます。
アスファルトやコンクリート、木くずは現場で解体しなくてはならず、解体業者としては大変な面もある方法です。
ただ、分別を行うことで、ほとんどの廃棄物がリサイクル可能となり、環境に優しい方法となっています。

解体方法の変化

日本で解体工事が建築工事として認識されるようになったのは、環境への影響などが社会問題として取り上げられるようになった1990年以降です。
高度成長期に建てられた建築物は今、更新期を迎えようとしています。
そのため、数多くの解体工事が実施されていますが、建設リサイクル法改正に伴い、積極的にリデュース、リユース、リサイクルという『3R』が推進されるようになり、従来のミンチ解体から、循環型の分別解体にシフトしています。

日本の未来を変える大きな役割を担う『解体工事業』

平成28年に、解体工事業が約40年ぶりに建設業の業種として追加されました。
それまではとび・土木工事業に含まれていたものが独立したのです。
正式に建設業者となったことで、さまざまな社会背景を踏まえた上で、解体業者もこれまで以上により安全な工法確立や適正な廃棄物運搬および処分に注力する必要があります。

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