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公開日時 2019.09.20
最終更新日時 2022.04.06

徹底した安全衛生管理で作業環境の向上と労働災害の未然防止を!

建設現場における労働災害防止対策

労働災害の発生を防止するには、現場の「不安全状態」や個々の「不安全行動」をなくす必要があります。

そのためには日々の取り組みを定型化し、継続していくことが大変重要となってきます。

安全施工サイクル活動について

安全施工サイクルとは、元請と関係請負人(下請)が一体となって現場の日常業務の中に安全活動を取り入れ、継続して実施する活動のことをいいます。

■毎日の安全施工サイクル

安全朝礼

安全ミーティング(危険予知)

作業開始前点検

作業中の指導・監督

持場後片付け

就業時の安全確認と報告

加えて、作業中には作業所長等による安全パトロールや元請と関係請負人(下請)による安全工程打合せが行われます。

■毎週の安全施工サイクル

週間安全工程打合せ

週間点検

週間一斉片付け

これらを前週の反省点を踏まえて行います。

■毎月の安全施工サイクル

安全衛生教育等

定期自主検査

安全衛生協議会

安全衛生大会

このように基本的なサイクルを繰り返していくことで、安全に対する意識向上を図ります。

安全巡視のチェックポイント

安全のための現場巡視は、作業所長や安全担当者が毎日の施工サイクルの中で行います。

(1)設備等の状態について

「計画どおりに設置されているか」「機能に問題がないか」「不具合がないか」などの確認を行います。

設備周辺の動線や使い勝手の良さもポイントです。

(2)作業の手順について

「危険行為がないか」「安全な移動ルートが確保されているか」「作業主任者等が予定どおりに配置されているか」など、作業が手順書や指示に沿って行われていることを確認します。

(3)作業員の状態について

作業員の健康状態も、安全巡視での重要なチェックポイントの一つです。

服装や保護具の使用状況はもちろん、顔色や動作も確認し、体調が悪そうであれば声かけを行うなどの気配りも必要です。

(4)交通安全について

車両や建設機械の運行に危険がないかどうか、配置や運行ルート、交通誘導員の配置や実際の車両の運行の様子をチェックします。

(5)是正・改善が行われているか

前回の安全巡視において指摘した危険・問題箇所の是正や改善が行われているかどうかは、忘れずにチェックします。

毎日のように安全巡視を行っていると、うっかり重要なポイントや危険個所を見逃してしまうこともあります。

マンネリ化防止のため、事前にその日のチェックポイントを決めておく、月に一度は店社による巡視を行うなどの工夫も必要です。

現場の安全状態を確保する

現場の「不安全状態」を作らないための基本は、『4S活動』の徹底です。

建設現場の「整理」「整頓」「清掃」「清潔」を保持するための活動を『4S活動』といい、昨今では教育を意味する「躾け」を加え『5S活動』といわれることもあります。

作業現場では必要なものと不要なものの仕分けをきちんと行い、決められたものを決められた場所に、必要な量だけ取り出しやすく保管します。

そうすることで作業効率は向上し、散らかった資材や工具につまずいて転倒するといった危険も回避できます。

清掃が行き届いていないと油などで汚れた床で足を滑らせたり、機械設備に埃や汚れが付着して動作不良が起きたりと、様々が問題も生じます。

クレーン等の機械作業において「不安全状態」を回避するためには、作業者同士の意思疎通が重要です。

玉掛けであれば、クレーンのオペレーターと玉掛けを行う作業者との間で巻き上げや停止等の合図を行います。

重機の作業中、作業範囲に立ち入る必要が発生した時は、グーパー運動と呼ばれる合図が有効です。「パー」で停止を合図し、合図を確認したオペレーターが「グー」で応えてから立ち入るようにしましょう。

人的な労働災害の防止

ちょっと集中力が途切れた、手抜きをしてしまったというような“ヒューマンエラー”が原因で事故が起きることは、決して珍しくありません。

このような「不安全行動」による災害を防止するため、毎日のサイクルの中で安全ミーティングを行い、危険予測やヒヤリハットの報告を行ないます。

「危険予知」の訓練を実施することを『KY活動』といいます。

ミーティングで危険なポイントについて話し合い、できるだけ多くの危険ポイントを抽出したら、次にその危険ポイントの重要性を検討します。いかに事故の起こる可能性が高いか、大きな災害となりうるかが重点です。

最も重要な危険ポイントをピックアップしたら、解決するための対策を話し合い、最後に目標を設定して、業務に取り掛かります。

『ヒヤリハット』とは、作業を行う中で実際に「ヒヤリ」「ハッ!」としたこと、つまり危険を感じたことを表しています。

ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)として、重症以上の災害が1件起きた場合、その背後には29件の軽傷を伴う災害があり、更にその周辺において「ヒヤリハット」が300件起きていると言われています。

つまり、危険を感じたということは実際に事故が起こる可能性が高いということであり、『ヒヤリハット』の撲滅が大きな災害の防止に繋がると考えられます。

正しい服装と装備について

安全対策の基本として、正しい服装、保護具の正しい着用が挙げられます。

作業服は常に清潔で体に合ったものを、ヘルメットは必ずあごひもを止めて着用します。

安全靴は作業に適したもので、きちんと足のサイズに合ったものを選びましょう。

「安全帯」が「墜落制止用器具」という名称に改変され、これまで主流だった胴ベルト型ではなくフルハーネス型が原則とされたのも、まだ記憶に新しいところです。

ただし、作業高さが6.75M以下の場所においてはフルハーネス型の着用者が地面に到達するおそれがあるため、胴ベルト型を使用してもよいとされています。その時の状況に応じて使い分けましょう。

墜落制止用器具は着用者の体重や保護具等の重量を考慮して選定することも忘れてはいけません。

これまで、安全帯の不使用による墜落事故が数多く報告されています。

高所作業においては、墜落制止用器具を必ず使用しましょう。

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