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公開日時 2019.07.12
最終更新日時 2022.04.06

公共工事に伴う現場監督の諸業務

工程写真の多さ


公共工事の書類で数が多くなる書類といえば、工程写真です。
工程写真は工事のはじまりから終わりまでを写真で残すための大事な書類であり、各工程の施工中から施工後を撮って、アルバムにまとめて工事完了後に監督員に提出します。
工程写真を明確に撮ることにより、現場にいなくても現場の流れを把握することができます。
また、工事が進むにつれて見えなくなってしまう重要な部位も、工程写真で撮影しておけば後でも確認することができます。
工事の重要なポイントも全て工程写真で確認でき、後に確認したい場合でも写真帳を開いて確認することができます。
工程写真の撮影はポイントを取り入れた写真にしないといけなく、撮影のタイミングをきちんと見極めて撮影しないといけません。
工程写真の撮影が上手くできないと困っている現場監督もいますが、撮影ポイントを抑えて把握するだけで的を得た理想の工程写真とすることができます。
工程写真の撮影にはどのようなポイントが必要となるのか、ご紹介いたします。

撮影計画を立てる

工事写真の撮影は、記憶だけを頼りにして撮影してしまう方が多くいらっしゃいます。
しかし、工事現場というのはバタバタしていますので、うっかり重要な工程写真の撮影をし忘れてしまうこともあります。
写し忘れた写真は後に撮影できる場合もありますが、工事が進むことでみえなくなってしまい撮影できない場合も多くあります。
それでは内容が欠けてしまい、完璧な工程写真になりません。
やみくもに記憶だけで工程写真を撮影しようと思わず、施工計画書や仕様書などにより撮影対象を何にするのかを細かく洗い出して撮影計画をしましょう。
工程表と共に撮影のタイミングをあらかじめ決めておき、適切なタイミングで施工中と施工後の写真を撮影します。
間違いのない工程写真撮影をするためには、撮影対象や撮影タイミングをまとめた撮影計画書を作成しておくと、工程写真の撮り忘れがなくなります。
工程写真の撮影が苦手な場合は、事前に細かい撮影計画書を作成することにより、ベストな工程写真撮影とすることができます。
計画書の撮影は面倒に思えるかもしれませんが、工程写真を撮り慣れていない新人の現場監督は面倒でも撮影計画書を細かく計画して作成することで、工程写真撮影の失敗がなくなります。

撮影機材の準備

工程写真の撮影は、カメラと黒板とチョークを思いつく方が多くいらっしゃいます。
より撮影しやすいアイテムも一緒に使うことで、より見やすく高い精度の工程写真とすることができます。
三脚の利用は1人で工程写真を撮る時に、黒板の位置と被写体の位置を上手い関係性で撮ることができます。
基礎などの撮影しにくい厄介な部位でも、三脚があればスムーズで明確な工程写真とすることができます。
また、寸法を測る写真を撮る際は、スケールではなくスタッフやリボンを使うと、明確な寸法をあらわす工程写真とすることができます。
工程写真の撮影は、便利なアイテムを効果的に採用することで、ピントのあった見やすく明解な工程写真とすることができます。
綺麗で明確な工程写真とし、完了検査の際に褒められる素晴らしい工程写真としましょう。

工程写真の目的を把握

工程写真を撮影する際は、どんな写真を撮影すればいいのだろうと考えてしまう方が大半です。
被写体そのものをただやみくもに撮影するようでは、良い工程写真は撮れません。
どんな写真が必要なのかを考えて、撮影をしましょう。
工程写真を明確に撮る場合は、何のために撮る写真なのかを把握し検討をしましょう。
例えば、使用材料の撮影なのか工事状況の写真なのかを具体的に考えて判断することによって写真の撮り方は大きくことなります。
使用材料の場合は、仕様やメーカーなどを明確に撮影しなければいけません。
工事状況の場合は、施工状況には何が必要で大事なのかを納めなくてはいけなく、完了写真はどの角度が1番明確になるのかを考えて撮影しないといけません。
工程写真撮影の際は、焦らずどのような写真を求められているのかを考えて対応しましょう。

全景の定点写真は完成後をイメージして撮影位置を決める

工程写真の中では、工事完了などの全景写真を撮ることがあります。
基本的に全景写真は着工前から完成まで、同じ角度や位置で撮影することが鉄則となります。
しかし、よく失敗してしまうことといえば、完成後のアングルを想定しない着工前写真を撮ってしまうことです。

着工前は建物も何もない更地ですので、全景写真を撮る際は被写体をあまり気にせず撮ってしまう傾向があります。
何も考えずに着工前の写真を撮ってしまうと、そのアングルでは完成後の全景が入らず、同じ角度や位置で写真を撮影することができなくなってしまいます。
官公庁工事では着工前と完成は同じ角度で斜めに撮影しないといけない決まりがあり、それが崩れてしまうと工程写真が台無しとなってしまいます。
着工前には、きちんとした撮影計画で完成後の建物の雰囲気も考えた全景写真を撮るようにしましょう。

このように、工程写真の撮影のポイントを細かく把握することで、間違いのない理想的な工程写真とすることができます。
工程写真の見やすさと内容の濃さは、監督員や検査員を納得させるほどのパワーがあります。
何を撮っているのかわからず説明をしないと明確にできない工程写真にならないように、意味のある工程写真を撮影するようにしましょう。

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