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公開日時 2021.12.22
最終更新日時 2022.04.01

現場代理人におすすめの転職先とは?退職の際に気をつけたいポイントも解説

現場代理人とはどのような仕事か


現場代理人とは、工事を請け負った会社の経営者の代理として工事現場の責任者を務める仕事です。経営者が複数の工事現場を担当するのは難しい場合が多く、各現場毎に現場代理人を立てています。

現場代理人は、現場に常駐し続ける仕事です。工程や安全の管理、現場全体の運営を経営者の代わりに行います。経営者の代理のため、金銭の請求や受領などの権限を持つことにもなるでしょう。

現場では自社だけではなく協力会社の作業員も監督し指揮する仕事で、現場を指揮するために施工の知識が必要になります。

出典:技術者の役割に応じた配置・専任要件の基本的枠組みの再検討に向けて|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/common/001190048.pdf

現場代理人から転職する6つの理由


現場代理人は、出張の多さや休日が取りづらく家族とのコミュニケーションが少なくなることや、その仕事の責任や請負会社と協力会社との板挟み等の様々な理由から、長く勤める人も少なく転職する割合も高い職業とも言えるでしょう。

現場代理人から転職する主な6つの理由について紹介します。

1:出張が多く長期間家を空けなければならない

現場代理人が代理人業務を請け負う会社は、大手ゼネコンや大企業が多く、仕事を受注する地域は広範囲に渡るでしょう。同じ地域で連続してプロジェクトが発生することは少ないため、出張が多くなり家族と過ごす時間が週末のみになる場合が多い傾向にあると言えます。

それほど大きくないプロジェクトの場合は短期間で終了しますが、その度に他の土地への出張を繰り返すことも多くなる傾向もあるため、精神面での負担も大きいでしょう。

2:なかなか休みが取れない

工事現場は天候にも左右されやすく、建材等の入荷が遅れるなどの様々な要素により、工程が予定通りに進まないこともあるでしょう。工程が予定通りに進まないと夜や土日も現場は動くことになり、現場代理人は現場の責任者のため、休日も仕事をすることが多くなると言えます。

現場代理人の仕事は、現場の状況や進行により通常勤務内では対応しきれなくなる傾向があるため休日出勤も多くなる傾向があります。休日も取りづらい仕事で人出不足な業界でもあるため、有給休暇も取りづらいと言えるでしょう。

3:忙しさに対して給与が低い

現場代理人の仕事は責任も重く、休日出勤や残業がある仕事と言えます。しかし、現場代理人の仕事はサービス残業となるケースもあり、仕事量に対しての給与が低いと感じる人も少なくない仕事です。これは従事している企業の残業規定にもよります。

現場代理人はその責任の重さと現場ではトラブルが発生しやすいため、事務作業に追われることも多く、仕事量が多く感じられるでしょう。

4:命の危険もある仕事である

現場代理人の仕事は、危険と隣り合わせの現場で代理人自身と工事に関わる人全てに対し、安全に工程を進める責任のある仕事と言えます。

現場では、落下物の危険性や思わぬ事故にも巻き込まれる可能性もあり、命の危険も伴います。高所での作業や大型重機や重たく大きな建材を扱っているため、少しの油断が命の危険に繋がることもあり得ます。

5:仕事の責任が重い

現場代理人の仕事の責任は重いと感じる人も少なくないでしょう。様々なトラブルが起こり得る環境の中で、納期に間に合わせなければならない責任は重大と言えます。

現場で作業をする職員に事故や大怪我があった場合も、現場代理人の責任になるでしょう。納期を守れたとしても、作業後に施工ミスとして申告されてしまった場合、現場代理人の責任となります。

6:職人や上司との板挟みになる

現場代理人は、発注している会社の要望を受けながら、下請である協力会社の要望も尊重しなければいけません。お互いの要望が相反してしまい、職人や上司との板挟みになる場合も考えられます。

現場には様々な職人が出入りします。全員と円滑なコミュニケーションを取る事は難しい場合があります。また、上司である会社と職人の間で考え方の違いが生じることも多く、板挟みになることもあるでしょう。

現場管理人から転職する3つのメリット


先述してきた通り、現場管理人の仕事は責任が重いと言えるため、家族とのプライベートな時間を作ることが難しい仕事でしょう。

しかし、責任ある仕事をこなしてきたからこその経験を活かすことができ、現場管理人から転職する際の大きなメリットにも繋がると言えます。

1:プライベートな時間を作れる

現場代理人の仕事は、先述した通り忙しい仕事と言えます。忙しい仕事の中で工期に合わせて工程を調整する仕事をしてきた経験を異業種・異業界で活かすことができるでしょう。

転職先では現場代理人の仕事で培った時間管理能力を使い、仕事を素早く終わらせ、プライベートな時間を作ることが容易になる人がいることもメリットの一つと言えます。

2:仕事中の危険が減る

現場管理人は、工事現場での落下物や高所での作業など自分だけでなく現場に携わる全ての人間の命の責任を持つ仕事でもあります。周りに気を配り、危険を未然に察知する能力も携わっていくでしょう。

現場管理人からの転職の際、転職先では命の危険を伴う仕事はあまり多くはないでしょうが、その中でも今まで培ってきた危機管理能力を活かし、仕事中の危険も事前に察知できるため、転職先ではより仕事中の危険が減ることもメリットの一つと言えます。

3:給料が上がり生活に余裕が出る

現場代理人の仕事は仕事量に対して、給料が見合わないと言われる仕事の一つでしょう。現場代理人からの転職は、残業代が支払われる上に仕事量も少ないため、生活にも余裕が生まれることが期待できます。

休日出勤や長時間労働で家族との時間が取れなかった人も、転職先ではスキルアップのための勉強や資格取得など、余暇を成長に充てることもできるようになるでしょう。

現場管理人におすすめの転職先13選


現場管理人の仕事は、施工管理を主とした仕事です。施工管理とは、工事現場・建築・建設の知識、建築図面を読み取り描くこともできる上に、何より現場の工程管理ができる力をつけられる仕事です。

施工管理の経験があれば、建築・建設業界の他職種、不動産や設備関係の仕事に経験者として転職できるでしょう。現場管理人として働いてきた経験が活かせる転職先を紹介します。

1:設計事務所

現場代理人として設計図面を日々見てきた経験を活かし、設計事務所に転職することは可能です。建築士としての資格がないと年収が下がる可能性があるため、年収を上げたい場合は建築士としての資格をとってから転職することをお勧めします。

設計事務所の場合、労働時間は変わらず長い場合もあります。しかし座り仕事が主な仕事となるため、現場代理人に比べ身体的な負担は大きく減ると感じる人もいるでしょう。

2:建設業経理士

建設業界の中で財務・経理に関わっていきたいのであれば、建設業経理士という資格を取り活躍するのもお勧めです。

建設業経理士とは、建設業界の中で必要となる財務・経理に関する知識を身につけていると認められた人に向けた資格です。一般財団法人建設業振興基金が1級から4級までの試験を実施しており、合格すると資格を取得できます。

建設業経理士の資格を持っていると、施工会社や工務店などの建設業に関連する会社へ転職することも可能で、未経験でも資格があれば採用される可能性もあります。

出典:建設業経理検定試験|一般財団法人建設業振興基金
参照:https://www.keiri-kentei.jp/exam/index.html

3:宅地建物取引士

宅地建物取引士とは、不動産取引の専門家であることを示す資格です。宅地建物取引士の資格を取ると、不動産の売買や賃貸物件のあっせんをする場合、専門知識を有していないお客様に説明をするのが主な仕事です。

宅地建物取引士の資格を持っていると、建築業界だけでなく、金融機関・不動産管理会社への転職にも有利になります。現場代理人としての経験を活かし、不動産業界に転職するのも一つの手です。

出典:宅建試験の概要|一般財団法人 不動産適正取引推進機構
参照:https://www.retio.or.jp/exam/exam_detail.html

4:デベロッパー

デベロッパーとは、不動産業界の中で住宅地や街の開発事業者のことをさします。開発事業者として工事を依頼する立場になるため、現場代理人の経験を発揮できる職業でしょう。

デベロッパーでは、複合商業施設や大型マンションの開発を主に行います。土地の取得からゼネコンと協力し施工管理を行い、事業価値を査定するのが主な仕事と言えます。

5:ハウスメーカー

ハウスメーカーというと一戸建ての家を建てるイメージがあるでしょう。しかし近年の少子高齢化に伴い一戸建ての需要も少なくなり、ハウスメーカーでの主な仕事はリフォームに変わっていると言えます。

ハウスメーカーを転職先として選ぶ場合、現場代理人として設計図面を見る書くスキルが備わっているため、一つ一つの案件に対して顧客に寄り添いながら仕事ができるでしょう。

6:建築や設備の保守点検会社

現場代理人として仕事をしていた際に、下請会社として、建築や設備の保守点検会社とのやり取りもあったでしょう。現場代理人としての経験を活かし、建築や設備の保守点検会社に転職することもお勧めです。

トラブルがあった場合に昼夜休日問わずに呼び出される可能性はありますが、現場代理人に比べるとプライベートな時間を取りやすいのが特徴と言えます。

7:独立行政法人都市再生機構

独立行政法人都市再生機構は、UR都市機構とも呼ばれ、都市再生や賃貸住宅、災害復興などの事業を展開している会社です。UR都市機構は人気があると言えるため、入社意欲が高い人がライバルになるでしょう。

現場代理人の仕事を経て、街づくりを通し社会に貢献したいという思いを持った人にお勧めする転職先です。UR都市機構が求めている人材を把握して転職活動を行うことをお勧めします。

出典:企業情報|UR都市機構
参照:https://www.ur-net.go.jp/aboutus/index.html

8:不動産の管理会社

不動産の管理会社とは、賃貸物件と建物の管理をする会社です。オーナーに代わり賃貸物件の管理を行い入居者募集や入居者のクレーム対応も行う仕事になります。

現場代理人として現場に責任を持ち、会社と下請会社とのコミュニケーションを取った経験を活かし、活躍できる仕事の一つです。

9:CADオペレーター

CADオペレーターとは、建築士やデザイナーの指示に従い、CADソフトを使用して図面を作成・調整・修正する仕事で、CADオペレーターは未経験でも転職しやすい職業でしょう。

CADの基礎知識やパソコンの基本的な操作スキルは必要となりますが、現場代理人として図面を見て来た経験を活かすことができ、自分の時間を持ちやすい職業としてお勧めの一つと言えます。

10:技術系の公務員

現場代理人のような建設業出身者であれば、市役所の土木課で即戦力として働くことができるため、公務員試験を受け公務員になる人もいるでしょう。公務員は現場代理人に比べて、残業時間や休日出勤も少なくなると言えます。

公務員試験の勉強に時間はかかりますが、公務員資格を取り働くことも選択肢の一つです。

11:営業職

営業職はたとえ異業界からの転職であっても、年齢や経験を問わないことが少なくない職業でしょう。現場代理人のような建設業界の経験者は、体力や忍耐力とフットワークの軽さが特徴となるため、営業職に転職しやすいと言えます。

現場代理人は、現場での経験からコミュニケーション能力に長けているため、営業職でも十分に活躍が見込めます。中でも法人営業であれば残業も少ないため、自分の時間を設けやすい職業とも言えます。

12:Webデザイナー

建設・建築業界でもホームページなどを使ったWeb広告の重要性は年々増していると言えます。その中でも建設系の資格や経験を持ったWebデザイナーの求人も増えてきており、大手ハウスメーカーやデベロッパーでも求人がある場合もあります。

現場代理人の経験を全く異業種で活かすことができる、新しい働き方の一つです。

13:プログラマー

建設・建築業界でもホームページや自社CADを使う会社が増えてきています。Webデザイナーと同様に、建設系の資格や経験を持ったプログラマーの求人も増えてきており、大手ハウスメーカーやデベロッパーでも求人がある場合もあります。

プログラマーも現場代理人の経験を全くの異業種で活かすことができる、新しい働き方の一つでしょう。

現場代理人から転職する際の5つのポイント


現場代理人から転職したいと考えたことがある人は少なくないでしょう。忙しい職場でもあり人出不足の業界でもあるため、転職する際にはポイントをおさえて強い気持ちで会社に退職の意志を伝える必要があると言えます。

1:多忙期は避けてタイミングを考える

現場代理人の退職として適しているのは、年末の12月と年度末の3月等、担当しているプロジェクトの区切りが適している傾向にあるでしょう。退職と年度の区切りを合わせることで、引継ぎもスムーズに行うことが期待できます。

多忙期に退職を切り出すのは、今は忙しいからと話を聞いてもらえない可能性もあります。プロジェクトの区切りや、ある程度業務が落ち着いているタイミングに合わせて退職を切り出すのがお勧めです。

退職の意思表示をするタイミングは会社にもよりますが、退職日の1~3か月前に伝えるのが規則となっているでしょう。会社の就業規則を確認した上で、退職の意思表示のタイミングを見極めましょう。

2:必ず事前に上司に伝える

退職の意思表示として、まず直属の上司に事前に伝えるようにしましょう。直属の上司以外に先に話してしまうのは、退職の際のマナー違反ともとられかねません。円満に退職するために、まずは事前に上司に退職の意志を伝えるようにしましょう。

3:引き止められても強い意志であることを伝える

退職の意志を示すと、引き留められる可能性もあります。会社にとって必要な人間であると引き留められても、次の転職先が決定している場合は、退職を考え直す余裕はないでしょう。

引き留められても情に流されることなく、退職に対して強い意志であることを示すことが大切です。

4:退職理由は個人的都合として伝える

退職理由が他にあったとしても、円満退職を目指すために、上司や会社を敬う言葉を述べながら丁寧で落ち着いた話し方で退職したい旨を伝えましょう。

退職理由を尋ねられた場合、会社に対する不平不満を正直に述べるのは避けましょう。不満要素を改善するという、会社側の引き留めの口実を作る可能性もあります。円満退職を目指すためにも、退職理由はあくまでも個人的な理由であると伝えるようにすると良いでしょう。

5:引継ぎはしっかりする

退職する際に、後任者への引継ぎはしっかりと行うようにしましょう。引継ぎをしながら進捗を確認し、スケジュールには余裕を持たせましょう。退職日の3日前までに終了できるようスケジュールを組むのがお勧めです。

引継ぎでは、仕事内容や仕事の進め方を詳細に伝えることが大事です。 ファイルを作成し、後任者にもわかりやすく保管しておくことをお勧めします。退職後も後任者が問題なく仕事を進められる体制を整えておきましょう。

現場代理人としての経験を転職先でも活かそう


現場代理人を辞める理由が働く環境にあるのか、それとも現場代理人という仕事が自分にあわないのかを理解し、転職先としてあなたの活躍できる場所で働きましょう。現場代理人として培ってきた経験を活かせる転職先はたくさんあるでしょう。

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