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躯体工事
公開日時 2022.01.31
最終更新日時 2022.04.01

【施工管理の採用担当者監修】派遣で施工管理技士として働くメリット・デメリット|会社を選ぶポイントも解説

施工管理技士とは?


施工管理技士とは、建設工事においてその工程や品質または安全を管理監督することを仕事とする職業です。

建物を建設する場合、それぞれのパートにおいてその道のプロが施工します。プロの職人が施工するとは言え、それぞれが好き勝手バラバラに工事していくわけにはいかないため、誰かが取りまとめなくてはなりません。

その取りまとめ役が施工管理です。施工管理技士は国家資格であり、国土交通省の指定機関が技術認定試験を行っています。資格には1級と2級があり、請け負う工事内容に合わせて資格の種類も違います。

出典:建築施工管理技士|建設管理センター
参照:https://www.ecc-jp.com/w/kentiku01.html

施工管理技士の仕事内容

施工管理技士の仕事は主に、工程・原価・安全・品質のそれぞれを管理することです。建設現場で特に重要な4項目を管理し、監督する重要な役割になります。

プロの職人が施工して品質の良さを求めるためには、その工程の取りまとめや安全の管理が非常に大切です。しかし品質を求めるあまり、原価割れを起こしてしまえば損失となります。

4項目それぞれのバランスを調整することが、施工管理技士の主な役割です。

工程管理

工事納期に間に合うように、また、工事の進捗が滞らないよう調整することが工程管理です。

工事には手順と段取りがあり、図面通りに施工が果たされるよう調整します。建物の骨格である躯体ができ上がり、下地が組まれます。そして電気や配管が仕込まれ、内装が仕上げられていくといった具合です。

その工事の取り合いや段取りを、バランス良くスケジュール調整しなくてはなりません。

原価管理

実行予算が大きくかかってしまい、原価が膨らむと利益が確保できません。素晴らしい仕事をしても、利益が確保できなければ商売として成り立ちません。

しかし、品質を保つために削れない予算もあります。そのバランスを見極め、必要な費用と不必要な費用を算出し管理します。これは、経営にも工事クオリティにも関わる非常に重要な管理項目です。

品質管理

品質管理とは、その工事のクオリティを設計図通りに確保することです。機能・強度・寸法・材質・意匠など、設計したもの通りの施工がなされるよう管理します。

しかし建物の内部構造や下地、埋設物など施工中でないと確認できないものがあります。そうした後から確認できないものについては、施工中しっかりと写真などの記録を残し、適切に施工された証明のため写真台帳として残すことが重要です。

安全管理

安全管理とは、工事現場に携わる人員全ての安全に関わる管理項目になります。また通行人など第三者の災害を防止するためにも、非常に重要な管理です。

足場での高所作業における安全や、脚立作業での墜落防止に電気の感電事故防止など工事に関する危険は様々なものがあります。運搬物の搬入や搬出の際にも、近隣住民や通行人との第三者災害の防止など現場周辺への配慮が必要となります。

施工する建築物が安全に事故なく完成するよう管理する、重要な仕事と言えるでしょう。

施工管理技士として働くメリット・デメリット


施工管理技士は正社員として建設会社に就職する・技術者派遣会社に登録して派遣社員として働く・フリーランスで施工管理として働くという様々な働き方が可能です。

ここでは、派遣やフリーランスで働くメリットやデメリットについてご紹介します。

派遣で施工管理技士として働くメリット6選


ここでは、派遣で施工管理技士として働くことで得ることができるメリットをご紹介します。メリットとデメリットの双方を正しく理解することで、今後のキャリア形成に活かすことができるでしょう。

1:多くの現場を経験できる

派遣の良いところとして、自分で現場を「選べる」ということがあります。

先述の通り、施工管理の仕事は非常に様々です。施工管理の現場を様々な角度から経験していくことを自身で選んで経験するということは、正社員ではなかなかできる環境ではありません。自

分で選択して多くの現場で経験が積める働き方は、派遣の強みと言えます。

2:やりたい仕事に集中できる

先述の通り派遣での働き方であれば、自身で現場を選べます。そのため自身がやりたいと思える仕事に、集中して取り組むことができるのです。

正社員では会社の方針や、企業命令に反しての仕事はできません。自分で選んで仕事をするというのは正社員では難しい働き方でしょう。

3:余計な人間関係に煩わされない

企業に就職し正社員として働く場合、どうしても付きまとうのが人間関係です。上司や部下、取引先と人間関係のしがらみはついて回ります。この煩わしい人間関係は、派遣であれば解放されます。

人によっては孤独な印象を受ける可能性もありますが、仕事の付き合いと称した飲み会への強制参加など、派遣社員であれば面倒な付き合いからも解放されやすくなるでしょう。

そういった余計な人間関係が煩わしいと感じる人には、派遣での働き方は非常にマッチしていると言えます。

4:大手の会社で働ける可能性がある

通常、大手の企業に就職するのは容易ではありません。しかし派遣であれば、派遣先の企業で働くことにより、その企業で社員登用されることもあります。

これはすべての派遣に言えることでもあり、企業にとって有益な人材であると判断された場合にはよくあることです。どうしても入社したい大手企業がある場合、派遣で働きながら社員登用を目指すという道も視野に入れておきましょう。

5:自分にあったキャリアを形成しやすい

建設業で働く人材のキャリア形成を補助する制度として、建設キャリアアップシステムというものがあります。

これは技能者や事業者ともに登録でき、登録した技能者にICカードが配布されます。ICカードにはこれまで携わった仕事内容や保有資格が記録され、一定の基準で公正な判断をしてもらえるようになります。

つまり自分のキャリアを、自分でコントロールしながら形成していくことが可能になります。派遣であれば派遣先を自身で選ぶことができるため、自身のキャリアを選んで形成することも可能になるのです。

6:ワークライフバランスを考え自由な働き方ができる

正社員では納期の逼迫した現場がある場合、残業や休日出勤を課せられる場合があります。酷い企業ではサービス残業が当たり前、というケースもあります。しかし派遣やフリーランスで働く場合、こうしたものはありません。

きちんとした派遣会社であれば派遣会社が守ってくれますし、改善されなければ派遣先から引き上げる場合もあるため、企業は派遣社員に無理を課すことができないのです。そういったワークライフバランスを重視した働き方は、正社員にはない強みです。

派遣で施工管理技士として働くデメリット6選


施工管理技士として派遣で働くことによるデメリットとは、どのようなことがあるのかについても解説します。メリットである反面、考え方によってはデメリットと捉えることができることもあります。

そうした多角的な視点と考えを合わせて捉え、検討しましょう。

1:キャリアとして評価されない場合もある

派遣社員として施工管理技士で働く場合、先述のキャリアアップシステムを導入していない現場や事業者もあります。その場合、自身のキャリアとしてカウントされない点がデメリットとなります。

また、事業者によってはキャリアの形成を自社の社員にのみカウントし、派遣では正当な評価をしないといった企業もあります。そういった場合は自身の雇い主である、派遣会社に相談しましょう。

与えられた仕事しかできない

与えられた仕事に集中できるという点を、与えられた仕事しかさせてもらえないと捉えるとデメリットとなる場合もあるでしょう。

これは派遣先企業の派遣の扱いに大きく左右されますが、派遣には与えた仕事しかさせないという企業も存在します。派遣を受け入れる事業者によって異なるため、可能であればあらかじめ確認しておくと良いでしょう。

2:経験・スキルアップは難しい

任される仕事の内容が限定的である場合、そのスキルアップが難しくなります。一定の決まった仕事を常に行う場合、その作業についてはスキルが向上しても関わりある仕事の幅が広がりません。

派遣で施工管理技士を行う場合、施工管理の仕事は幅広いということを解説しました。しかし派遣であることにより、施工管理の一端しか任されない場合もあります。その場合は自身の経験が浅くなり、スキルアップに繋がりにくいでしょう。

3:正社員採用は難しい

いくら真面目に働いているとはいえ、全ての派遣社員が正社員登用されるわけではありません。もちろん正社員登用を望むのであれば、それに見合う働きをする必要があります。

また、社員となってほしいと思わせるだけの人望と熱意、それにコミュニティの形成も必要となります。

4:派遣先での人間関係を形成する必要がある

派遣は社員と違い、プロジェクトごとなどで就業先が変わります。人間関係のしがらみがない代わりに、その現場での関係性が希薄になりがちです。

しかし、施工管理技士としての主な仕事には、バランスを取る「調整」があります。そのため、人間関係を全く気にしないというわけにもいきません。派遣先では関係各所との調整のため、一定の良好な人間関係は構築しておくと良いでしょう。

5:安定感に欠ける

正社員と比較した際のデメリットとして、安定感が違うということが挙げられます。

派遣で施工管理の仕事をする際は、建設業界全体の景気の影響を大きく受けてしまうことは避けられません。そのため収入面での波も大きく、安定するということが少し難しくなります。

ワークライフバランスをコントロールできる反面、収入などをしっかり管理していかなければならないということを覚えておきましょう。

6:帰属意識が薄くなる

派遣で働く場合、会社に属しているという意識が希薄になりがちな傾向があります。派遣ではその企業の名誉や、自身の立場の向上を考えることが少ないためです。

しかし、それを望んで派遣での働き方をチョイスしている場合は、あまりデメリットとならない可能性もあるでしょう。

施工管理技士の派遣社員と正社員の違い


現場を請け負った企業の社員でなければ、主任技術者や監理技術者にはなれません。

施工管理技士は現場において主任技術者や監理技術者となり、責任ある職務に就くことができるようになれますが、それは正社員として採用されている場合のみです。

出典:監理技術者制度運用マニュアル |国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001365324.pdf

施工管理技士として働くために派遣会社を選ぶ際のポイント4選


施工管理技士として、派遣での働き方は非常に自由度が高いです。そのため所属する派遣会社の選び方は非常に重要となります。

ここではその派遣会社を選択する際に、重要なポイントを4つご紹介します。派遣として働く上で特に大きなポイントであるため、押さえておくと良いでしょう。

1:求人数が多い派遣会社を選ぶ

派遣求人数は、派遣会社を選ぶ際に気を付けたい大きなポイントです。派遣求人数が少ないと仕事を選ぶことができません。

まずは派遣求人数の多い派遣会社で、勤務条件や派遣先などをきちんと精査して選んで働くことです。選んで働くことができるのが派遣の強みであり、その強みを活かすために、選べる幅を広く持っておくことをおすすめします。

2:研修の種類や内容が充実している

派遣会社の中には、研修を全く行わないまま派遣先に送り出すところもあります。きちんとした派遣会社であれば、研修をしっかり行ってから派遣先に送り出します。

この研修の違いにより、派遣先での仕事の始め方も変わります。きちんと教育してもらえる派遣を選ぶことは、非常に重要です。

3:万全のフォロー体制を完備している

派遣会社の担当者が派遣先を訪問し、現状を把握したり無理な勤務を強制していないかチェックしたりする派遣会社もあります。

小さなトラブルでもしっかりと対応してくれる担当もいれば、逆に全くフォロー体制の整っていない派遣会社もあります。こうしたフォロー体制はについてはしっかりとリサーチをしておくことが重要です。

4:クライアント企業の案件内容

派遣で施工管理として働く上で、クライアント企業の案件内容によって自身の仕事内容が変わります。各派遣会社がどんなクライアントを持っているのか、どんな内容の仕事が多いのかといった点を、あらかじめ確認しておきましょう。

派遣で施工管理技士として働くメリット・デメリットを理解しよう


設計から施工、原価や品質・安全の管理に至るまで取りまとめることができる施工管理技士は、建設現場になくてはならない重要な職業です。

施工管理技士はその仕事量の多さから残業が多いなど、マイナスなイメージも抱かれやすいですが、派遣として施工管理技士として働くことで、仕事のバランスを自分で調整することができます。

ぜひ派遣求人数の多い技術者派遣に登録し、施工管理技士として活躍していきましょう。

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