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JIS規格とはなにか?IEC規格・ISO規格との関連性についても解説

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公開日時 2023.04.14 最終更新日時 2023.04.14

そもそも規格とはなにか

「規格」とは、生産される物の一般的な基準、すなわち技術的な面で定められた基準点のことを指します。
流通している物の平均となるラインであるとも考えられます。

物に規格を定めることにより、規格を満たしているということは一般的な基準を満たしているということになります。
規格を定めることで、品質の向上や、生産量の安定化、形式や形状の複雑化を避けるという効果を期待することができます。

規格と標準の違いについて

基本的には、「規格」と「標準」は同じ意味で用いられることが多い言葉です。
しかし、厳密には異なるニュアンスを含ませて使用することで使い分けられています。

まず、「規格」は生産物の技術的な基準点のことであるため、規格から外れないようにするというようなニュアンスを含ませて使用されます。
一方で「標準」とは、一般的、平均的というニュアンスを含ませて使用されます。

そのため、「規格」と「標準」の違いとは、平均という意味の言葉として使われるか、平均のラインを指す言葉として使われるかということになります。

JISとその分類について

JISとその分類について

JIS規格とは、日本産業規格のことで、JISは「Japanese Industrial Standards」の略となっています。
このJIS規格は、工業製品のみではなくプログラムコードなどの電子上の生産物や、サービスなどの目に見えない生産物に関しても定められていることがあります。

JIS規格は、放置した場合に質の低下や種類の細分化が進んでしまうなどの悪い状況に陥ることが考えられるものに多く定められています。
国によって標準を定めることにより、全国的に生産物を統一したり、単純化したりすることが、JIS規格を定める目的の1つになります。

区分での分類

JIS規格には、固有の番号がついています。
この固有番号は、部門記号であるアルファベット一文字と、分類番号である4桁の数字からなり、それによってJIS規格は区分されています。

Aは土木及び建築、Bは一般機械、Cは電子機器及び電子機械、というように、AからZまでの部門を表すアルファベットの後ろに、その部門の内容を整理して細分化することにより定めた4桁の数字を付与します。
これにより、規格の名称を記載していなくても、固有番号のみで取引などを行うことができます。

性質での分類

認証を受けた特別な製品には、JISマークが記載されていることがあります。
JISマークは、登録認証機関から認証を受けていない場合は記載することのできない特別なマークですが、種類が3つ存在します。

これは、JIS規格が様々な生産物に渡って定められているためです。
JISマークは、「鉱工業品、電磁的記録、役務」「加工技術」「特定側面」という3つの性質により分けられて付与されています。
デザインが異なるマークになっているため、違うJISマークだとしても、しっかりと認証を受けている製品であることを念頭に置いてください。

JIS規格制定の3つの流れ

JIS規格を制定するためには、いくつかの流れを踏み、審議によって制定することを認められる必要があります。
そのため、JIS規格の制定には、国の主務大臣や研究機関などの大きな組織が関わり、組織一丸となって制定に向けて動いていきます。

1:原案の作成

JIS規格の原案を作成するのは、原案作成委員会や、委託で原案を作成する団体などです。
JIS規格の原案は、国やそれぞれの産業を行う界隈などで見つかった、基準を設けなければならない問題点や、単純にして考えなければならない問題点などを基にして考案されます。

作成された原案は、主務大臣に報告、または申出をされます。
「主務大臣」とは、主に業務を担当している大臣のことです。
JIS規格は生産物に関して定められているものであるため、この場合の主務大臣とは、経済産業省の大臣となります。

また、物事の標準を定める能力を十分に持っていて、なおかつ標準を定めるべき事柄についての専門知識を十分に持っていると認証された組織がJIS規格の原案作成を行った場合、主務大臣に申出された原案は、次記の審議を行うことなく制定されることがあります。

原案の作成までには、データ収集が必要な場合、収集には1年から2年かかります。
その後、原案作成委員会による原案作成には、約1年という時間を要します。

2:審議により制定するか決定

JIS規格の原案は、産業標準化法という法律にのっとり、日本産業標準調査会によって審議されます。
産業標準化法は、JIS法とも略されます。公布されたのは昭和24年6月1日であり、古い法律になります。
その後、何度も微調整などを繰り返しながら現行の法になっています。

日本産業標準調査会とは、経済産業省に設置されている審議会のことです。
JIS規格に関する審議や、関係する各省庁などの大臣への質問などに応じて答えるなどの権限を持っています。
この審議は、各種手続きなどの時間も含めると、7ヵ月~8ヵ月を要します。

出典:産業標準化法 第十二条|e-Gov法令検索

3:実際に制定される

上記のプロセスが完了した後に、JIS規格は主務大臣によって制定されます。
また、JIS規格は新しい規格の制定だけではなく、既存の規格の改定も行われることがあります。
その場合も、上記のプロセスを踏んだ上で、主務大臣によって改定がされます。

それぞれの過程で長い時間がかかってしまうため、JIS規格の制定、または改定までには、着手から合わせると2年から4年の時間を必要とすることになります。

出典:産業標準化法 第十三条|e-Gov法令検索

JISマークが認証される製品とは?

JIS規格は、昭和24年の工業標準化法制定時に、日本の鉱工業製品の型式や安全度、生産方法、包装、試験や分析、性能などのほか、建築物、構築物の設計施工や安全条件などの項目について全国的に統一・単純化した規格です。
つまり、日本の工業製品に関して標準化した国家規格として定められました。

平成16年の工業標準化法改正に伴い、翌年に新しくデザインも変更され、鉱工業品、加工技術、特定側面それぞれのJISマークが付与されるようになりました。
互換性や品質、安全性などの確保を目的としたJISマークの認証分野は、現在では日用品や医療安全用具、管理システム、情報技術など19項目まで幅広く対象が広げられています。
国民もマークによって簡単にJIS規格製品を知ることができるので、工業製品を安全に使用できたり、安心してモノを選んだりできるのです。

JISマーク認証と取得までにかかる期間と費用

JISマーク認証と取得までにかかる期間と費用

JISマークを表示するためには、国に認証を受けている機関である、登録認証機関による認証を受けなければなりません。
JISマークの認証には、一般的には申し込みから認証取得までに、3ヵ月から4ヵ月の時間を要します。
ただし、認証を受ける製品や規格によっても時間は異なるため、認証を申請した登録認証機関に問い合わせると正確な時間を知ることができます。

また、JISマークの認証にかかる費用も、製品や規格によって異なります。
一般的には、申込料に70,000円、その他に初回認証の場合と追加認証の場合とで異なる追加料金がかかります。
詳しい料金を知りたい場合は、登録認証機関に問い合わせるか、日本品質保証機構が公開している料金表を参照して、計算をしてください。

出典:JIS 認証 料金表|一般財団法人日本品質保証機構

JISマークの認証が取り消されたら問題!?

JIS認証を得たということは、JISの規格を満たし、国の登録機関から厳正な審査を受けた製品ということです。
そのため製造企業の信頼度も自然と高まることになります。

JIS登録認証機関協議会(JISCBA)が2013年にJIS認証取得事業者向けに行ったアンケートでは、約8割の事業者が「対外的な信頼度が向上」と回答しています。
JISマーク表示品の取扱いが取引時に顧客に評価され、事業の拡大につながっているということです。

そのため、認証を取り消されるということは企業にとって大変なデメリットになります。
JISマーク認証の取り消しの例では、JISマーク認証を得ていた工業製品が実は試験データの改ざんをして出荷されていたことが発覚した例や、製品検査や工程検査などに不備があり品質管理体制がJISの基準に適合していなかった例などがあります。
JISマーク認証を取り消しは企業の信用問題につながります。

JIS規格とIEC規格・ISO規格との関連性について

JIS規格は日本国内の規格ですが、IEC規格とISO規格は国際的な規格となります。
IEC規格は、電子技術、または電気分野に特化した国際標準規格のことを指します。
各国の標準化機関によって構成されている組織によって定められています。

ISO規格は、電子技術、または電気分野以外の、製品やサービスなどのありとあらゆる分野における国際的な標準を定めている規格です。
国内または国際的な規格かどうかという違いですが、JIS規格とIEC規格・ISO規格とでは内容の整合性を図っているため、類似の規格であると言えます。

JIS規格について理解を深めよう

今回はJIS規格制定の流れや、取得までにかかる期間と費用を中心に紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
JIS規格は、日常生活の中に溢れているので、仕事や生活の中でJIS規格を取り扱うということもあり得ます。
社会に溢れている物についての知識を深めることは、決して無駄にはなりません。

JIS規格制定の流れに興味のある方は、本記事を参考にしてJIS規格制定への理解を深めてみてください。

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