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再生骨材の種類3つとは?使用するメリット3つやデメリットを紹介

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公開日時 2022.09.21 最終更新日時 2022.09.21

再生骨材とは?


再生骨材とは、建築物などの解体時に発生したコンクリート解体材を加工し、再びコンクリート用の骨材として再利用できるようにした骨材のことです。もともとは産業廃棄物として処理されていた解体材を工業製品として再利用することから、再生骨材という名称がつきました。

また、再生骨材は元になるコンクリート解体材の状態や加工方法により品質に差が出るため、3つの種類に分けられており、それぞれ使用場面が決められています。

再生骨材の製造方法

建築物の解体現場で出てきた瓦礫は、そのままコンクリート再生工場へ運ばれます。運ばれてきた瓦礫は、金属くずや木くずなどを除去し、粉砕機で徐々に小さくしていきます。

加工手段は、主にクラッシャーなどの機械を使った破砕ですが、熱を加えて骨材化する熱解砕という手段が必要です。そして、破砕された骨材は、必要に応じた大きさにふるい分けをされ、また新たな現場へと運ばれていきます。

普通骨材と再生骨材の違い


自然作用によって岩石からできた砂、砂利、破砂、破石などの骨材で、絶乾比重が2.4~2.6程度のもののことを普通骨材と言います。また、比重が0.7~1.8のものは軽量骨材、3~5のものは重量骨材と呼ばれ、種類分けをする基準が比重により決められています。

一方再生骨材は、素材となるコンクリート解体材の状態や加工方法により品質に差が出るため、その品質の差で3段階に分類されます。

再生骨材の種類3つ

再生骨材は、M、L、Hの3つの種類に分類されます。分類方法は、元となるコンクリート解体材の状態や加工方法により生じた品質の差が基準です。

それぞれJIS規格で適用範囲が定められており、普通骨材を用いる場合よりも厳しい管理が義務付けられています。

再生骨材の種類1:再生骨材M

コンクリート塊に対して、破砕や磨砕など中程度の処理をして製造した骨材が、再生骨材Mです。乾燥収縮や凍結溶解作用を受けにくい基礎梁や杭などの箇所に適用可能で、さらに細骨材と粗骨材の2種類に分けられます。

再生骨材Mは再生骨材Lの製造方法に近いものですが、高度処理されていないためモルタルやセメントペーストがかなり残っている骨材です。

再生骨材Mの用途

再生骨材Mは構造体でない部位に加え、鉄筋コンクリート製品としては、コンクリート管、ボックスカルパート、側溝、マンホール、擁壁、のり枠ブロックなどに利用されます。

また、無筋コンクリート製品としては、コンクリート管、平板、協会ブロック、側溝、インターロッキングブロック、積みブロックなどに利用されます。

再生骨材の種類2:再生骨材L

コンクリート塊に対して、破砕などの簡易的な処理を行い製造した骨材が、再生骨材Lです。再生骨材の中でも安価で、高い強度や耐久性が要求される地下構造物や構造物などの場所では使用することができません。

普通骨材と混合して利用することで、再生骨材Mを用いたコンクリートと同等の品質を確保することもできます。

再生骨材Lの用途

再生骨材Lはそのままでは高い強度や耐久性に関する性能が求められないものにしか利用できないため、構造体でない部位への使用が可能です。例えば、捨てコンクリート、圴しコンクリート、強度の必要ない裏込コンクリート、土間コンクリートに利用されています。

再生骨材の種類3:再生骨材H

再生骨材の中でも高価であり、全ての部材に適用可能なのが再生骨材Hです。その分、元コンクリートから骨材を取り出す方法も慎重に行う必要があり、破砕や磨砕、分級などの高度な処理を行い、骨材を製造します。

ただし、一般的に再生骨材をコンクリートの材料として使うときはHが一般的で、公共工事標準仕様書などに明記されています。

再生骨材Hの用途

再生骨材Hは普通コンクリートと同等の一般のRC建造物に利用することができます。そのためにも、他の再生骨材と比べて高度な処理が必要であり、骨材規格としてJISに定められています。

ただし、高強度コンクリートに利用することはできないので、注意が必要です。

再生骨材を使用するメリット3つ

いろいろな基準が設けられている再生骨材ですが、もともとは産業廃棄物として処理されていた解体材を、工業製品として再利用するメリットはなんでしょうか。再生骨材の工場などはあまり知られていない分野ですが、実はコンクリート業界では縁の下の力持ちのような存在です。

これから、再生骨材を使用するメリット3つを紹介していきます。

再生骨材を使用するメリット1:コストを低く抑えやすい

一定量のコンクリートを作る時には骨材が必要不可欠です。もちろん高品質な再生骨材は相応のコストがかかりますが、全て普通骨材を利用した時と比べればその差は歴然でしょう。

例えば、セメントだけで作ったペーストで建物を作った場合、ものすごく高価な建物になってしまいます。

再生骨材を使用するメリット2:環境保全につながる

再生骨材は、コンクリート解体材をリサイクルすることにより生産されるため、山林を傷つけずに生産することができます。そのため、天然資源の枯渇化や山林の破壊という課題に対応した環境に優しい建設材料と言えます。

また、産業廃棄物が減ることにより最終処分量の減量化を図ることができるため、最終処分場の逼迫とそれに伴い発生する不法投棄問題にも対応することが可能です。再生骨材は循環型社会の形成に大きく貢献しています。

再生骨材を使用するメリット3:産業廃棄物が減る

もともとは産業廃棄物として処理されていた瓦礫類は、平成12年度の国土交通省の調査では年間約6,500万トンもの量が排出されていました。

瓦礫類の組成はシンプルで、セメント、石や砂利などの骨材、アスファルトで構成されているため、再資源としての付加価値が高く、90%以上が再利用されています。

簡単に言えば、ゴミになるだけだったものが少し手を加えるだけで再利用可能な商品へと生まれ変わるということです。

再生骨材を使用するデメリットとは?

再生骨材を使用するデメリットとは?

再生骨材についてはJIS規格に品質基準が定められています。しかし、付着モルタル分の割合が多く吸水率が大きくなってしまったり、瓦礫から釘などのゴミを取りきることができず異物が混入していたりなど、品質に差が出てしまうというデメリットがあります。

品質を確保する技術や処理コストの面については、まだまだ多くの問題が残っていると言えるでしょう。

再生骨材の基本知識

今や都会のみならず海や山、人の行く所全てで必ず目にするコンクリートですが、その根底にある骨材の基礎知識がある方は少ないでしょう。コンクリートを作るときは、水、セメント、骨材と呼ばれる砂利や砂の3つの材料を混ぜて作ります。

コンクリートの80%は骨材でできています。再生骨材の詳細を規定しているJISや将来性について紹介していきます。

再生骨材のJIS規格とは?

JIS規格とは、日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた国家規格のことで、日本産業規格(Japanese Industrial Standards)の略です。規格はそのものの標準を表しているということで、法規に引用された場合は強制力を持っています。

コンクリート塊のコンクリート用骨材としての用途開発は1975年頃に始まったとされますが、再生骨材についてのJIS規格は、2005〜2007年にかけて最初の制定がされました。

その背景には、資源の有効利用や廃棄物の削減による環境保全を図る必然性が生じてきたことが大きく関わってきていると言えるでしょう。

再生骨材の将来性

再生骨材の利用技術については、すでに1974年に建築業協会により本格的な研究が行われ始めました。そして、現在の再生骨材の利用状況としては、主に道路用と路盤用がほとんどです。

しかし、昨今の日本には、膨大な建造物がありその維持や改築のために大量の解体工事を必要としています。その解体工事から発生するコンクリート塊の発生量は、今後もどんどん増大していくことが予想されるので、再利用の幅広い利用の必要性は高まっていくでしょう。

再生骨材とは何かを理解しよう

コンクリートを作る際には80%もの割合を占めている骨材ですが、見た目にはその重要性に気付けないでしょう。また、循環型社会に大きく貢献できる再生骨材ですが、品質面などの問題から身近にまで普及しているとはまだまだ言えません。

しかし、環境問題に対応していくために再生骨材は必要な存在であり、再生骨材コンクリート普及連絡協議会なるものも発足しています。正しい知識をつけ、できるところからリサイクルに協力していきましょう。


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