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施工が重要!建具をより良く使うために

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公開日時 2023.05.23 最終更新日時 2023.05.23

ドアやシャッターなどをはじめとする建具類は、建築物一般において欠かせません。建具は出入口や窓などの「人が使う」部分の開口部に必要な設備だからです。
そして、建具類には操作性や強度をはじめとした、様々な性能が満たされている必要があります。
例えば、ドアは人間の腕でスムーズに開閉出来なければなりませんし、外からの力に耐える様に、強度としても十分で無ければいけません。

これらの性能は、基本的にはメーカーによって確認されています。しかし、メーカーでの性能確認においても前提となる条件があるのです。それが「良い施工」です。
ここではドアやシャッターなど建具の、「現場での施工の重要性」について、木造の戸建て住宅の例で考えてみたいと思います。

建具には良い施工が重要

建具には良い施工が重要


まずは施工の重要性について考えてみます。

建具の状態は施工で決まる

今の建築物に設置されているドアや窓などの建具は、美観・機能共に良い物が多くあります。
洗練されたデザインや様々な角度から考え出された機能などは、操作性や快適性なども優れています。
しかし、仮に施行された建具にキズや隙間などがあったとしたら、美観を損ない故障や機能の低下などのリスクも増加します。
また、ドアやシャッターの施工状態が良くないとその機能が十分に発揮できません。
例えば施工が満足に出来ていないと開閉の際に重くなるなど、使い勝手の悪い物になってしまう場合もあります。
そして、建具には現場での調整を前提にして作成された物もあります。
ドアなどの操作力は現場での調整が欠かせず、シャッターなどは駆動装置を搭載しているので、必要に応じて電気工事なども発生します。
つまり、建具を快適に使用するためには、適正な施工が施されていないと十分にその性能を発揮することが出来ないのです。
製品の性能を発揮するためには、企画・開発された物を規格通りに製造し、その上で施工が規定通りに行われることが重要です。
建具の品質を保持し、不具合無く使用できるかは施工によって決まります。施工は「引き渡しの一歩手前」の位置にもあります。
顧客の満足度にも直結するほどに重要な工程となるのです。

建具はそのままでは半完成品

現在の多くの建材は工場で製造され、現場で組み立てて取り付けられます。
この現場での組立と取付が、製品を使用する上で実は重要になるのです。

建材は施工性のアップのため、部材も組み立てやすい様に加工されています。
例えば、昔の手動シャッターであれば現場で溶接が必要だった工程もネジやボルトなどで固定する様に変わっています。
また、取り付ける部品も共通化され、はじめて組み立てる場合でも分かりやすく、施工の難易度も抑えられています。

しかし、建具は基本的にミリ単位です。
建材の工場の製造段階では、部材はミリ単位で切断され、部品やネジなどを取り付ける部分も同様の精度で作られます。
しかし、その様な工場で製造された物であっても、現場で適正な施工が行われなければ、せっかくの製造の精度も活かしきれなくなります。
建具は現場に納められてから機能が活かされる物で、工場から出荷された段階では半完成品であり、施工によって機能を発揮するのです。

施工が悪いとどうなるか

それでは、施工が悪いとどの様な事態になるのでしょうか。
主な事態としては、「機能の低下」、「破損などのリスク発生」、「製品寿命の低下」などが挙げられます。

まず「機能の低下」ですが、ドアなどの建具は人が操作する都合上、開閉などの際の操作力が一定以下である必要があります。
例えば、ドアやサッシなどの操作力は50N(約5kgf)で引っ張った場合にスムーズに動かなければならない試験がJIS規格に記載されているからです。

しかし、これがドアやサッシなどの枠が曲がって設置された場合、あるいはねじれた状態で取り付けられた場合には、建て付けが悪くなり、この操作力の規定を満たす事が出来なくなる可能性があります。

次に「破損などのリスク発生」ですが、同じ様にドアやサッシの枠が歪な形で納められていると、耐風圧などの基本的な性能が落ちてしまうリスクが生じます。
そうすると、製品の本来あるべき強度性能などが製品に対して定められた規定を満たせず、破損してしまう可能性が高くなってしまうのです。

そして「製品寿命の低下」です。これも枠が適正に取り付けられていないと、ドアやサッシが建て付けの悪い状態で開閉動作が繰り返される事態が想定されます。
そうすると、ドアやサッシの部品に不自然な摩擦力が発生してしまい、通常よりも速いスピードで摩耗してしまいます。
そうすると製品の持つべき開閉耐久回数を経ない内に破損してしまうこともあり得るのです。
この様に、施工が悪い場合に起こり得る事態は深刻です。

工事の重要性を把握しないとどれくらい危険か

次に、工事の重要性を把握せずに施工される例について考えてみましょう。
例えば、サッシやドアを建て付けの悪いままで工事を切り上げてしまったケースです。
サッシやドアの建て付けが悪いと、操作力や耐用年数などに影響があります。
そのような状態では、使用にあたって下記のような不便さが目立つようになります。

サッシやドアの操作力が重いと、お年寄りなど身体機能の低下した方には扱いにくい物になってしまいます。
また、状況によっては部品類が早い段階で摩耗してしまい、異音の発生もあり得ます。
すると、使う側としては使用する度に不快に感じてしまう事態にもなりかねません。
場合によっては、製品そのものに対する不信感、延いては製品のブランドやメーカーに対する不信にも繋がる可能性があります。
もしメーカーに対して不信を持った住人がクレームを付けた場合を考えてみます。
その場合、メーカーとして動くのは営業担当だけでなく、品質保証担当や技術担当も動く場合が考えられます。
そして、メーカーが「施工の状態が良くなかった」と結論付けたら、施工担当者に対するメーカーからの評価も落ちてしまいます。
その様な事態にならないためには、施工担当者の技術力とそれに伴った適正な施工が重要であり、日々の研鑽が必要となるのです。

サッシの施工

サッシの施工


サッシは住宅用やビル用など、施工する箇所や用途が様々です。
しかし、いずれの物であっても、良い施工が必要であることには変わりありません。
そこで、サッシの施工について見て行きたいと思います。

躯体の強度

サッシは建物の構造材に取り付けられます。サッシ枠を躯体に取り付け、そのサッシ枠の中に取り付けた障子を開閉させる構造です。
ただし、枠自体はアルミがメインの部材となるため、それ自体の強度はあまりありません。
そのため、躯体の強度でサッシ枠を保持する必要があります。つまり、躯体に十分な強度を持たせなければならないのです。

サッシは枠がたわんだり歪んだりしてしまうと操作性に支障が出る場合があります。
なぜなら、枠と障子が擦れてしまう場合があるからです。
また、躯体の強度が足らない場合には、台風などの強風が襲いかかった時に躯体自体がたわんでしまい、サッシの破壊や抜け出し、飛散なども考えられます。
他にも、躯体の強度不足がサッシの気密性や水密性に悪影響を及ぼすことがあります。強風時に窓枠自体にねじれや曲がりが生じるからです。
この様に、サッシの操作力や強度などの性能を十分に引き出すためには、躯体の十分な強度が必要です。そして、そのためには躯体自体に十分な太さと補強を取った、確かな施工が重要になるのです。

水平と垂直

サッシ枠は水平と垂直が出ていなければなりません。なぜなら、開閉などに支障が出るばかりでは無く、水密性や気密性にも大きな影響を及ぼすからです。
例えば、次の様な弊害がありえます。
まず、上下の躯体の水平が出ていない場合、それに伴ってサッシの上下枠の水平も出なくなり、障子を閉じた時に上の枠と障子に隙間が生じやすくなります。
更に上枠と障子の隙間が出来た場合には、上下枠からの想定以上の空気の漏れや、水の侵入を許してしまうのです。また、極端に精度が悪い場合には、操作力などにも悪影響を及ぼしかねません。

次に左右の躯体の垂直が出ていない場合ですが、閉じた時に障子と縦枠の召合せの状態が悪くなり、障子と縦枠の隙間の発生も考えられます。
その他にも、躯体の水平と垂直が出ていない場合にはサッシ枠の直角も出なくなるため、枠の角の部分の納まりが悪くなります。これも漏気や水の侵入にも影響する可能性があります。
その様な弊害を避けるためにも、躯体及びサッシ枠の水平・垂直は非常に大切になるのです。

サッシの取り付け

サッシの取付の工程としては、枠を躯体に取り付けて、その枠に障子を設置します。
この工程は簡単そうにも見えますが、実は注意が必要です。
なぜなら、サッシの下地となる躯体がしっかりとしていても、サッシ枠が下地に適切に着いていないと、障子の開閉に支障が出て来るからです。

まず、先にも挙げた通り、サッシの枠はアルミ材がメインの部材であることが多いため、あまり強くありません。
躯体への取り付けが悪いと曲がりやねじれが発生する場合があり、枠と躯体の取り合いには十分な注意が必要です。
また、サッシはアルミや樹脂で出来ているため、乱暴に扱うとキズなどの原因にもなります。
そのためにサッシの部材を躯体に取り付ける際の釘打ちなどには、キズを付けないよう丁寧に行なわなければなりません。
その他にも、サッシは新築の建物だけに設置される訳では無く、既存の建物のリフォームとしても設置されます。
その際は古い枠を取り外して新しい枠に交換することになりますが、古い建具を外す段階、そして、新しいサッシを組み込む段階、それぞれの工程で精度の高い施工が必要となります。
尚、枠の取付寸法は非常にシビアです。例えばサッシのJIS規格には、内法寸法の許容差が幅及び高さで、2000未満が±1.5㎜、2000以上3500未満で±2.0㎜、3500以上であっても±2.5㎜と決められています。

止水はしっかりと

サッシの水密性は非常に大切です。
サッシの水密性が十分で無い場合には、壁の内部に水が侵入することや、室内に水が入ってしまい、家財を汚す危険性が出て来るからです。
そのため、サッシにはシーリング工事が適切に行われる必要があります。
また、シールに使うコーキング材はペースト状のため、扱いについても気をつけなければなりません。
仮に不注意のためにサッシや建物にコーキング材が付着すると、拭き取ったとしても施工後の美観を損なってしまうからです。

サッシは新築の建物に取り付けられるだけとは限らず、古い建物にリフォームとして取り付けられる場合もあります。
その場合は古いシール材を剥がして、新しくコーキングを打たなければなりません。
そして、この時の剥がす作業も古いシール材が残らないように丁寧に行う必要が有ります。
古いシール材が仮に残っていると、新しい材料の剥離や隙間の発生により、止水に問題が出る場合があるからです。
雨漏りは施工上の瑕疵としても扱われるため、施工者と施工管理側の連携を密にした確認も重要となります。

ドアの施工

ドアの施工


ドアは人の手でスムーズに開閉出来なくてはなりません。
そのためにメーカー各社はJIS規格によって定められた適正な操作力の商品を作成しています。
しかし、施工状態が悪いと本来の機能が発揮されないのはドアも同じです。
そこで、ドアの場合の施工の重要性について考えてみます。

引き戸と開き戸

最初に覚えておくべきことは、ドアには引き戸と開き戸があり、全く性質が異なることです。
両者はドアという点では共通していますが、「動作」の点で全く違います。つまり、構造が違うということなのです。
それでは、両者の構造の違いを考えてみましょう。

まず引き戸ですが、引き戸の動きは「左右」の動きです。
したがって、構造も左右の動きを作り出す物となっています。
基本的にはレールが設けられ、そのレールに沿って戸がスライドして開閉します。

また、引き戸も単にレールの上に戸が乗って左右に動くだけでなく、適正なスピードで動かなければなりません。
そのため、駆動装置やブレーキも搭載します。また、電動開閉のタイプでは、電動開閉装置、機器類をコントロールする制御装置なども組み込まれています。

次に開き戸ですが、開き戸は丁番を回転の中心とした前後の動きであるため、左右に動く引き戸とは構造が異なります。開き戸は扉上部のドアクローザーによって、ドアの回転の動きが制御されます。

枠の取り付け

次に、ドアの施工の詳細についてです。
ドアは枠を躯体に取り付けて、その後で枠にドアを吊り込みます。
ドアは引き戸に・開き戸共にスムーズな開閉が条件となりますので、ドア枠自体の寸法を規格通りしっかりと出さなくてはなりません。
ドア枠が仮に歪んでしまっている場合、ドアの開閉に支障を来すばかりではなく、気密性や水密性、あるいは遮音性など、ドアの持っている性能を引き出すことが出来ないからです。
ドアの枠の寸法もサッシと同様にシビアです。
JIS規格では、内法寸法の許容差が幅及び高さで、2000未満が±1.5㎜、2000以上3500未満で±2.0㎜、3500以上であっても±2.5㎜としています。
また、ドアにはオートロックの付いている物があります。
この場合はオートロックの配線を取り付けるための工事も必要になります。オートロックはドア枠まわりに配線します。
他にも、カードキーや顔認証などの装置をドア枠まわりに設置する場合には、それぞれに合わせた工事をしなければなりません。
この様に、ドアの枠は寸法と設置する装置による正確性が非常に重要となります。

ドアの吊り込み

そしてドアの吊り込みです。ドアも引き戸と開き戸の違いから、作業の手順が異なります。
また、それぞれのドアによって部品のタイプが異なるので、タイプに合わせた工事が必要になります。

まずは引き戸ですが、引き戸はレールに戸を取り付けて吊り込みます。
ただ、引き戸によってはその作業が複雑である場合もあり、そのために工事の流れを知っておく必要も出て来ます。
例えば、半自動のタイプでは駆動装置の取り付けが必要となり、電動の場合は駆動装置の取り付けだけでなく、電気工事も必要となります。

一般的には戸の吊り込みと電気工事は、異なる業者が施工する場合が多いです。
そのため、戸を吊り込む業者にとっては、電気工事の詳細について知る必要は無いとも言えます。
しかし、電気について知っておけば工事全体の流れもスムーズになるメリットがあります。

次に開き戸の施工ですが、工程的にはドアをヒンジに吊り込む工事の段階となります。
ドアのヒンジにもいくつかの種類があるので、その種類と工事方法を知っておくことが必要です。
また、半自動で閉鎖する開き戸の場合にはドアクローザーの取り付けが必要となり、開き戸にもオートロックのタイプがあるので、電気工事が発生する物もあります。

動作確認

ドアは動く建材であるため、設置した後は動作の確認が必要になります。
ドアの動作確認は単に動くかどうかの確認だけはなく、建て付けや開閉する際の重さ、スピードなどの確認も必要となります。

まず、引き戸の場合ですが、自閉装置などの付いているタイプの場合はスムーズな開閉と共に、ブレーキが掛かり、静かに閉まるかの確認を行います。
仮に自閉スピードが適切で無い場合には、駆動部分の調整をしなければなりません。
また、開き戸の場合も同様に適切なスピードで閉鎖するかドアクローザーなどを調整しながら確認を行います。
ドアにオートロックや電動開閉などの機能がある物に関しては、各種スイッチなどの動作確認が必要になります。
クレームを未然に防ぐ上で、取り付けた物の動作確認は非常に重要な工程となります。

窓シャッターの施工

窓シャッターの施工


最近では窓シャッターのユニット化が進んでいるため、施工性は非常に高くなっています。
しかし、施工手順をしっかりと把握しておくことは、操作力の低下や部品の摩耗などの問題の無い開閉のためにはやはり重要です。
そのためには、窓シャッターがどの様な物であるかを知っておく必要があります。

窓シャッターについて

まず、窓シャッターはシャッターカーテンを上部のケースに入った巻取りシャフトで巻き取って開閉を行う構造になります。
また、カーテンは金属製であることから、重量的にも重いです。そのため、手動タイプではシャフトにスプリングが、電動開閉のタイプでは駆動用のモーターが設置してあります。
動作としては、カーテンを開ける時はカーテンを巻取りシャフトに巻き取ってカーテンを上げ、下げる時はサッシの左右のガイドレール内をスライドさせて閉鎖します。
この動作は一見すると簡単に思えますが、シャッターの水平やガイドレールの垂直などの施工をシビアにしないと開閉に支障が出る場合や、強度の低下もあり得ます。
例えば、シャッターカーテンの左右は、レールの中に適切な寸法で掛かって無ければカーテンの強度が発揮出来ません。強風が吹いた場合にカーテンに圧力が掛かるため、レールへの掛かり量が適切でないと、カーテンがレールから外れてしまうからです。

水平と垂直

窓シャッターにおいても水平と垂直は非常に大切です。
なぜなら、シャッターは水平に着いていなければカーテンは垂直では無く、斜めに降りて来るからです。
シャッターカーテンが斜めに降りて来ると、カーテン全体が左右に片寄ってしまうこともあります。その場合にはカーテンがガイドレール内部で擦ってしまい、操作力に悪影響を及ぼすリスクも発生します。
また、垂直度も重要な要素となります。ガイドレールの垂直度が出ていないと、カーテンのガイドレールへの掛かり量が減ってしまうからです。
そして、ガイドレールへの掛かり量が減ってしまうと、強風時にカーテンの抜け出しなども発生しやすくなります。
他にも水平と垂直が出ていないと、シャッターの巻きの状態が悪くなってしまい、カーテンに片下がりなどが発生してしまいます。
この様に、窓シャッターにおいては片寄りの防止も、掛かり量や巻きの保持も大切で、工事の際には重要となります。

設置

窓シャッターの設置はユニット化されたシャッターを「取り付けるだけ」の様にも見えますが、実際には施工後のカーテンの位置修正などの細かい調整も必要となりますし、内部の構造も複雑なために精度の高い施工が必要になります。
また、取り付けた後にも、カーテンに対する片寄りの調整などが発生します。

窓シャッターのカーテンはスラットを組み合わせて作られていますが、カーテンを巻く都合上、スラットとスラットの間には、小さなクリアランスが設けています。
時として運送される際に、そのクリアランス部分にズレが発生し、カーテン全体に片寄りが出来ることがあります。
そのような片寄りをそのままにしてしまうと、カーテンが垂直に降りて来なくなるため、設置を正確にすることは非常に大切です。
また、電動の場合は配線工事が必要です。電線を間違っていたりいたり、アースを取り忘れる、あるいは結線などが悪いと、感電や火災などの危険性があります。
施工の際には電線には適切な太さの電線を使いアースを確実に取るなどの処置をしなければなりません。
そして、止水の処理も重要になります。窓シャッターの駆動装置はケースの内部に入っているため、内部への水の侵入は故障などの原因となるからです。
他にも、窓シャッターは小さく見える割には重量があり、運搬や現場搬入には注意が必要です。
重量があるだけに、ぶつけたり擦ったりした場合のキズは目立ってしまうからです。
この様に、窓シャッターの設置にも様々な作業が発生します。そして、それぞれの工程で、正確な施工が必要となるのです。

動作確認

窓シャッターは動く建材であるため、仮に動作に支障がある状態で無理に動かしていると、故障が起こりやすくなってしまうため調整が必要となります。
窓シャッターには手動の物と電動の物があります。手動の場合は手で実際に開閉させて、重さや引っ掛かり、異音の有無、施錠が出来るかなどの確認を行います。
電動の場合は、同様に動作がスムーズであるか、異音の発生の有無を行います。そして、電動の物はシャッターが物を挟んでも大丈夫な様に安全装置が着いています。
これはシャッターが降りた際、カーテンが 何かを挟んでしまうとカーテンが反転上昇する物です。これに関しても動作確認が必要となります。
この様に、窓シャッターも動作確認の工程が非常に大切です。引き渡しの一歩前という意識で望むことが重要です。

ガレージ用シャッターの施工

ガレージ用シャッターの施工


ガレージ用のシャッターは窓シャッターの構造と似てはいますが、開口幅や高さが大きくなりますので、様々な点で仕様が違って来ます。そのため、窓シャッターとは異なった施工が必要となります。

ガレージ用シャッターについて

ガレージ用シャッターは開口幅や高さなどによっても違って来ますが、カーテンが形状的に丈夫に作られています。
そのため、カーテン上部の駆動部分も規模が大きくなります。
具体的には、カーテンの形状を丈夫にするためには、シャッターカーテンを作る鋼板を厚くし、更に断面を厚い形状にすることが必要です。
そのため、カーテンの重量も窓シャッターよりも大幅に増加します。
また、カーテンの重量が増加すると、それを支持する巻取りシャフトも径の太い物としなければなりません。
その結果、巻取りシャフトを加えた重量は更に増します。

また、ガレージ用のシャッターは鋼板のスラットの物だけでなく、パイプ材で作ったシャッターカーテンの物もあります。
パイプシャッターは通常のスラットの物と形状も構造も違うので、カーテン重量も巻きの状態も違います。
そして、ガレージ用シャッターの場合は駆動装置の規模も違って来ます。これはカーテンの重量が重くなることによるものです。モーターもパワーが必要となるので、200ボルトの電源が必要となる物もあります。

水平と垂直

ガレージ用シャッターの躯体の水平と垂直は、シャッターカーテンをスムーズに開閉させる都合から、窓シャッターと同様に精度が高くなくてはなりません。
また、カーテンの重量が上がるために、巻取りシャフトの巻きの状態にも影響が出やすいです。
シャッターは水平が出ていない時には巻きの状況が悪くなります。
そうするとカーテン自体が斜めになってしまい、開いた時にカーテンの片方がケース内に納まらなくなる場合が出て来ます。
そして、シャッターカーテンが斜めになってしまうと、ガイドレール内で擦る現象が起きてしまい、スムーズな開閉が出来なくなってしまいます。更には、故障などにも繋がる場合も出て来るのです。

また、垂直が出ていない時はカーテン端部のガイドレールの掛かり量が減ってしまい、耐風圧強度が落ちてしまう場合もあります。
台風などの強風が吹いた時にカーテンがガイドレールから抜け出してしまう事態も出て来るのです。
この様に、ガレージ用シャッターを施工する際にも、水平と垂直は重要です。工事においても注意を要する部分とも言えるのです。

設置

ガレージ用シャッターの設置は開口幅や高さなどの条件にもよりますが、窓シャッターに比べて大掛かりになります。
特に違うのは、窓シャッターの場合はユニット化されている場合が多いのに対して、基本的にガレージ用はカーテンを含めて現場での組立となる点です。

設置はシャッター全体を支持するブラケットとシャフトを躯体に取り付けて、その部分に駆動装置などを設置します。
そしてシャフトにカーテンを吊るのですが、カーテンも重量があるためスラット数枚単位で現場に搬入されて組み立てられます。
また、ガレージ用シャッターの場合は溶接が必要になる場合もあります。そのため、部材を確実に接合出来る溶接の技術も必要です。

最近のガレージ用シャッターは電動の物が多くなっているため、電気工事の施工も必要です。
電気関連の工事で電線が細かったり結線状態が悪かったりすると、感電や漏電のリスクが高まり、火災発生にも繋がる場合があります。
他にも、カーテンに左右のズレの有無の確認や調整などの作業があります。
この調整がしっかりしていないと、動作に支障が出て来る場合にも繋がるので、設置の際に正確に取り付けることが必要なのです。
この様に、ガレージ用シャッターの施工は大掛かりです。そして、重量物の工事となりますので、寸法精度を維持しての工事には技術力を要します。

動作確認

ガレージ用シャッターにおいても動作確認はカーテンを現場で組み立てている都合もあり、窓シャッターよりも精度が甘くなる場合が出て来ます。
そのため、現場での調整は一層重要性を帯びます。
特にカーテンの調整は不可欠です。なぜなら、窓シャッター同様に、カーテンが斜めになってしまうと動作や耐久性にも悪影響を及ぼすからです。
また、今のガレージ用シャッターは挟まれ防止のために安全装置が着いています。
これはカーテン下部の安全装置と光電管による物があります。これらも問題無く動作するかの確認が必要です。
この様に、ガレージ用シャッターにおいても動作確認が必要になります。そして、シャッターの動作をより確かにするために、工事担当者の技術力が物を言うのです。

まとめ


建具の施工の重要性を紹介して来ました。これを見ても分かる通り、それぞれの施工の工程で「確実で質の高い工事」が必要です。そのため、施工担当者においては、商品の性能を十分に引き出す「確かな技術力」が必要となります。担当者の技術力が期待される場面と言えるでしょう。

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