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クレームから現場の事故まで。現場監督が気を付けたい現場のトラブル総まとめ!

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公開日時 2023.05.16 最終更新日時 2023.05.16

現場監督は、現場をまとめ円滑に作業を進められるようすることが仕事です。その中でも工事の現場で特に気を付けたいことは「トラブル」ではないでしょうか。

クレームから現場の事故まで、トラブルの種類はたくさんあります。小さいものから大きなものまでさまざまですが、油断すると作業員や周囲の人に大きなケガなどをさせてしまう危険性があります。

現場監督としては絶対に避けなければいけません。

同様の理由で、住民とのトラブルも気を付けましょう。騒音・粉塵など、工事の現場は周辺住民にとっては大きなストレスになるものです。

あらかじめ現場監督が十分に対策を講じていなければ、トラブルになってしまいます。

しかし、いずれも対策を十分に行っていれば防げるもことも多いのです。

具体的に現場ではどのようなトラブルが予想されるのか、実際の事例に基づいてご紹介します。

目次

事故に注意!現場で起きた事故事例2選!

工事現場で起こる事故を未然に防ぐためには、予想される事故には十分に対策を練っていなければいけません。

具体的にどのような事故がどのようなシチュエーションで起きてしまったのか、また、その予防方法をご紹介します。

解体工事時にコンクリートブロック壁が倒壊

家屋やビルなどを撤去、新築する際に既存の工作物を解体する工事のことを「解体工事」といいます。解体工事の際は、作業者はもちろん周囲の歩行者などにも注意する必要があります。

例えば、ビル解体工事の現場で起こった防塵用の鉄製パネルの倒壊事故では、たまたま通りかかった男性が下敷きになってしまいました。

この事故の原因は「6本ある支柱を1本ずつ抜いて、鉄板を抜いた後に再び支柱を入れ直す」という手順を作業者が誤って、一度に全ての支柱を抜いてしまったためにパネルが倒れてしまったとされています。

作業の手順を正しく共有することによって、このような事故を未然に防ぐことができるでしょう。

水中ポンプが落下

橋梁下部の工事で、注水用の水中ポンプを移動式クレーンで釣り上げて撤去していたところ、途中でポンプが大きく揺れてしまいました。作業員がそれを抑えるためにホースに近づいたときにポンプ吊部の取り付け金具が破損。ポンプが作業員の頭部から肩にかけて落下し、負傷してしまいました。

事故の発生原因は①本来、立入禁止のはずのポンプの下に作業員が入ってしまったこと②吊荷本体の吊上げ箇所の点検を行っていなかったこと③安全教育が不十分だったこと、などが挙げられます。

つり荷下の立入禁止と各種点検の徹底、運転合図などを行うことによって、このような事故を未然に防げると考えられています。

事故防止に必要な安全対策とは

事故防止に必要な安全対策とは

事故は危険性を十分に認識し、安全対策を講じることによって防げるもことも多いです。

昨日まで大丈夫だったとしても、今日には事故が起こるかもしれません。

では具体的にどのような安全対策を行なえばいいのか、ご紹介します。

現場では「墜落・倒壊・機械」の事故が起きやすい

工事現場で起きやすい事故は、墜落・倒壊・機械の3つとされています。

この3つは昔から「三大災害」と呼ばれており、事故全体の約7割を占めているといわれているのです。

中でも多いものは墜落・転落事故です。

多くの場合、手すりの設置や足場の固定などといった基本的な措置を怠ったことが原因で事故が起きてしまっています。

どの事故も確認や点検などの安全管理を徹底していれば、防ぐことができた可能性があります。

また近年では、建設業界も高齢化しています。作業員の高齢化が原因と考えられる転落災害が増えており、今後も増加すると予想されます。

具体的な安全対策例

墜落・落下事故は現場で起きやすい事故です。

橋桁の墜落・落下防止措置は必ず行い、何度も点検を行いましょう。

橋桁の架設工事をする際には作業員が墜落する危険性や落下物に当たってしまい、ケガをする可能性もあります。

手すりや中浅、安全ネットなどを設置しましょう。

また安全通路の手すりを使わずに昇降してしまうと、落下事故が起きることもあります。昇降設備には必ず手すりを設置し、持ちながら昇降しましょう。

現場監督が何度も口頭で注意や喚起するほか、メッセージを設置することも大切です。

建設機械やクレーンでの事故は「用途外の使用」、「後方確認を怠った」などが原因で起こっています。

機械は必ず本来の用途で使用し、無茶な使い方をしていないか現場監督が十分に確認をしましょう。

またオペレーターによる後方確認は必ず行い、重機誘導者を設置します。

そして機械が通る場所には避難場所を設置しましょう。

現場内でどこが安全か分からないと作業員もどこに避難すればいいか迷ってしまいます。

カラーコーンなどで囲い可視化することによって分かりやすくなり、機械運転者も避難場所に入っていることが確認できます。

自分は大丈夫と思わないようにする

安全対策には、個人の行動や心がけも大切です。

自分だけは大丈夫と思わず、現場手順やルールを守りましょう。

事故は慣れてきた頃に手順を省略してしまうほか、「少しぐらい大丈夫だろう」とルールを守っていなかったなどの場合に起こります。

また現場監督も朝礼などで注意喚起を行い、作業員の気を引き締めることが大切です。

住民トラブルにも注意!住民トラブル事例!

工事現場では騒音や粉じん、振動などが発生してしまうことがあります。住民とトラブルに発生しやすいのです。
そこで今回は、どのようなトラブルが多いのかケース別に事例をご紹介します。

工事の騒音

建設機械や電動工具などによる工事現場の騒音の対応に頭を悩ませている現場監督も多いのではないでしょうか。
騒音とされる客観的基準は環境省によって定められていますが、時間帯や場所、道路に面しているか否かなどによって数値が違ってきます。
またどこから騒音と感じるは人によって異なるので、工事を行う際には周辺住民に事前に説明を行ってもクレームがくる場合もあることを想定しておく必要があるでしょう。
特に現場が住宅地に密接していた場合にトラブルが起きやすく、工事の時間帯にも気を付ける必要があります。
たとえ工期が迫っていたとしても、朝や夜の工事はトラブルの元なので周辺住民に配慮して実施できないケースもあるでしょう。
早朝や夕方以降、休日に工事を続けていたとして、裁判になった事例もあります。

駐車場所

工事車両や職人さんの車の駐車場所によるトラブルも起こりやすいとされています。少しの間だけと思っていても、路上駐車は近隣住民にとって迷惑です。
特に住宅地での駐車には気を配る必要があり、車両の出入りに関しても注意が必要です。
工事車両が出入りする際には必ず周辺確認を行いましょう。

現場のゴミ

工事中はゴミが日々発生します。まとめておけば問題ないのですが、工事現場の外へのはみ出しや臭いが発生するものなどはトラブルの原因になります。
見落としがちなのは、作業員が出す日常的なゴミです。
タバコやお弁当の容器、アメの包みなどの小さなゴミが散らかっていては、とても不衛生なので気を付けましょう。

粉じん

工事をしていると、どうしてもホコリや粉じんなどが発生してしまいます。
現場にいると分かりにくい場合もありますが、予想以上に周囲に飛散している場合もあるのです。
周辺住民の方は洗濯物などが外に干せないため、窓を開けられず困ることもあるでしょう。
事前にどの程度の飛散が予想されるのか説明を行っていないと、トラブルに発生することもあります。
またシートや散水などの対策を怠っていた場合も同様で、工事現場の入り口も見落としがちです。
車両が出入りをする入り口やその周辺の道路は汚れやすい部分なので、これを放置していると苦情が入ることも珍しくありません。

住民トラブルを未然に防ぐ対策3選!

住民トラブルを未然に防ぐ対策3選!

周辺住民へあいさつをしておく

まずは工事を行う前に、周辺住民に十分にあいさつ周りをしておきましょう。
事前説明の有無は、住民の反応は変わってくるものです。
留守の場合は日を改めるかポストに手紙を残しておきます。
特に音が聞こえやすく、粉じんの飛んできやすい両隣や向かい、裏にある住宅の住民には、粉じんが飛ぶ可能性も伝えます。
特に大きな音の出る日も伝えておきましょう。事前に伝えておくことで、トラブルを防ぐことにつながります。
また工期が延長する場合にはもう一度あいさつ回りをしましょう。
工期が過ぎているのにまだ工事を続けていたら「どうしてまだ工事をやっているのだろう」と不審がられてしまいますし、「延長したのにあいさつが無い」と不満を持たれる可能性があります。工期が伸びた理由と終了予定日を伝えるようにしましょう。

騒音対策

クレームが入りやすいものが騒音です。騒音対策は特に念入りに行いましょう。一般的な対策としては、防音シートが挙げられます。
防音シートを張ると、外部へ漏れる音を大幅に減らすことができるのです。
防音シートにはさまざまな種類がありますので、現場に合わせて使用しましょう。またスペースの無い場所や一時的な騒音対策のための防音ガードフェンスなどもあります。
また住宅地の場合は事前に周辺住民への説明を十分に行いましょう。
地域によっては騒音の大きさや時間などの規制が設けられているので、十分に確認します。工程表や責任者、工事時間、連絡先などを明記したパネルを設置すると、住民の方も確認ができるため安心してもらえます。

粉じん対策

特に解体工事では多くの粉じんが発生するため、対策を講じる必要があります。ゼロにすることはできませんが、最小限に抑えることによってトラブルを未然に防げるようになるでしょう。
一般的なものは養生シートの設置です。
特に解体工事など多くの粉じんが発生することが予想される場合には、養生シートで現場の周囲を覆います。粉じん対策ができると同時に防音対策もできます。
シートの破損や経年劣化があった場合、効果が大きく減少してしまいますので気を付けましょう。
そして散水も粉じん対策として重要です。水をまくことによって粉じんやホコリなどが舞いにくくなります。
解体工事などで大きな壁が倒れた際に舞う大量の砂ぼこりなどにも効果を発揮し、かなりの量を減らすことができるのです。

工期遅れも立派なトラブル

現場監督にとって悩みの種の一つに「工期遅れ」があります。その原因はさまざまですが、工期遅れも立派なトラブルの一つです。
工期遅れの原因にはどのようなものが考えられるのでしょうか。

工期遅れの原因・人員不足

工期遅れにはさまざまな原因が考えられており、そのうちの一つは人員不足です。
職人さんはいくつもの現場を掛け持ちしていることも珍しくありません。特に近年は建設ラッシュを迎えており、職人さんの絶対数が足りていない状況です。
そのため、工事を始める時期になっても必要な職人さんを確保できないことがあり、それが工期遅れにつながってしまいます。
また工事の着手が遅れてしまった結果、当初から予定していた職人さんのスケジュールがずれてしまい、伸びた分の工期に職人さんが入れない場合もあります。
その場合も職人さんの数が足りなくなってしまうため、工期がどんどん遅れていく可能性があるのです。

工期遅れの原因・設計ミス

また設計上の問題も挙げられます。
特に多いものが、設計通りに建物を設置したのに境界からはみ出してしまうパターンです。
そうなってしまうと一か所だけでなく、さまざまな箇所をやり直す必要があるため、時間がかかってしまうのです。
早めに問題が把握できていれば対処もうまくいきますが、工事が進んでしまっているとやり直しの工程も多くなってしまいます。
また施主と意思疎通がうまくいっていなかった結果、希望とは違う設計になっていたり、あるはずのものが無かったりした場合にもやり直しが必要となります。

工期遅れの原因・破損トラブル

工事機械が破損・故障してしまうトラブルです。
工事現場では多くの重機が使われており、これらが破損・故障してしまうと工事が進まなくなってしまいます。
すぐに修理ができればよいのですが、場合によっては数日間かかり、その間工事はストップしてしまいます。

工期が遅れてしまったら

もし工期が遅れるような事態に陥ったら、現場監督はどのような対応をすればよいのでしょうか。
まずは、関係者に情報共有しましょう。
遅れることが分かってた時点で、会社や施主、作業員にそれぞれ連絡をします。もし工事保険に入っている場合は保険会社にも連絡しましょう。
そして遅れた原因を調べます。何が原因で工期が遅れたかが分からなければ対策が取れないからです。
原因が分かったら改めてスケジュールを練り直しましょう。
再び工期が遅れるようなことがあれば多くのお金と時間の損失になるばかりでなく、会社の信用にも関わるので慎重に行わなければなりません。

工期を計画通りに進めるコツ

現場監督にとって工期遅れは避けたいトラブルです。しかし天候や予期せぬトラブルなど、どうしても計画通りにいかないこともあります。
工期が遅れないためにはどのような対策を行えばよいのでしょうか。

工事の制約条件を見直す

工事にはさまざまな制約条件が決まっています。これは受注者だけで変更できませんが、緩和をお願いすることはできます。
制約が厳しすぎて工事を円滑に進められない可能性がある場合には、発注者に相談してみましょう。
その際は、緩和しても工事の質を維持できる理由を十分に説明できるようにしておきます。
明確な理由が無ければ、工事の質を下げるかもしれない恐れのある条件の緩和には同意できないからです。

工期の短縮を考える

可能であれば工期の短縮を考えてみましょう。工期短縮は経済面・人事面などでさまざまなメリットがあります。
より効率のよい工法に変えられるかどうかを検討してみましょう。
たとえば工事にロボットやAIを導入することで人件費が削減できる場合もあります。また、体制を見直してみましょう。
近年はIT化によって、時間を短縮できることも多くあります。積極的に導入することにより、全体的な時間を削ることも可能です。
さらに工期が遅れそうなことを工期の途中で気づいた場合、最終工期までに調整することもできます。
早めに工期が遅れそうなことに気づくことができれば、それだけ早めに手を打つこともできるのです。

施工計画書の精度を上げる

計画工程表や施工方法、施工管理計画などが盛り込まれている「施工計画書」の精度を上げることも工事の遅延を防ぐためには必要です。自治体によって規定は異なりますが、施工計画書は工事の規模(請負代金)によって工事の着手前に役所への提出が必要なケースがあります。「指定された様式で作成されていない」など記載内容に不備や誤りがあった場合、施工計画書が差し戻されて再提出しなければならないケースもあります。
そうなると計画通りに工事に着手できず、スタートそのものが遅れてしまうリスクが高くなってしまうのです。
それを防ぐためには施工計画書の内容を精査し、提出時期も早めに設定しておくことが効果的です。

施主と十分な意思疎通・確認をする

施主と十分な意思疎通ができておらず、内装などの変更が入り工期が遅れてしまうことがあります。
変更の規模にもよりますが、再び内装のデザイン等の打ち合わせが必要になってしまうとその間は工事がストップしてしまいます。また、工期の長期化や予算の再編なども発生してしまうと、より一層、工期が伸びてしまう可能性が高くなってしまいます。
このようなトラブルを防ぐためにも、工事前に施主 と綿密な打ち合わせをして、何度も確認を取りましょう。
後から変更になってしまうと、お互いに大きな負担を強いられる可能性があります。

現場で喧嘩が起こることも!?

現場で喧嘩が起こることも!?

現場ではさまざまな作業員が働いています。
現場とは、ずっと同じメンバーで働いているのではなく、その時に必要なメンバーを集めて働いてもらっています。そのため、トラブルが起こることもあるのです。
現場で働いている人たちをまとめることも現場監督の仕事です。トラブルが起きた際にはどのような対処を行なえばよいのでしょうか。

作業員同士でありがちなトラブル

現場で作業する人たちのトラブルを防ぐために大切なのことは、お互いの作業を良く理解しておくことです。理解しない曖昧なまま作業していると、知らず知らずの内に他の作業員の妨害してしまうことも考えられます。その一例をご紹介しましょう。

まず、塗装作業と洗浄作業を並行して行っている現場があると仮定しましょうありました。
通常は塗装した箇所には養生をして水をかけないようにするのですが、誤って養生していなかった箇所に水をかけてしまったという事例があります。
これにより塗装作業と洗浄作業を行っていた作業員同士の喧嘩となってしまったのです。
喧嘩が起こってしまった場合、仲裁にあたるのは現場監督です。
まずは双方の話を聞くことが大切で、話を聞かずに決めつけてしまえば、さらなるトラブルに発展してしまう恐れがあります。
このケースの場合、現場監督がお互いの主張をヒアリングした後に洗浄作業の業者には「こちらが想定したよりも養生の範囲が少なかった。今後は洗浄作業前に確認するようにする」と頭を下げて、塗装作業員には「こちらの指示が足りなかった」と頭を下げることによって解決したといいます。

このようなトラブルを防ぐために、まず現場監督は朝礼で作業内容や注意事項について伝えておきましょう。
また現場内で情報や意識が共有できていない部分があると感じたら、あらかじめ掲示板などであらかじめその事項を掲示しておくことによって周知させることができます。

現場監督と作業員が揉めることも

作業員同士だけでなく、現場監督と作業員がトラブルになってしまうこともあります。
現場は現場監督の指示によって回っています。そのため、朝の作業指示や確認を怠ってしまうと作業が遅延して、ミスが出てしまいます。
作業内容の詳細が正しく伝わっていないと、作業員にとってはストレスに感じてしまいますし、作業が思うように進まないせいでフラストレーションを高めてしまう恐れがあります。
そのようなことが積み重なると、信頼を損なってしまう可能性があることも現場監督は覚えておく必要があるでしょう。
普段の指示出しはもちろん、体調不良やスケジュールの関係でどうしても現場に出られない場合でも、作業員の人たちが円滑に働けるように手配しておくことをおすすめします。

新人現場監督が作業員とトラブルになることも

新人の現場監督が作業員とトラブルになってしまうこともあります。若い現場監督がベテランの作業員に指示を出すのはどうしても緊張してしまいがちです。
そして少なからずベテランの作業員側も「大丈夫かな?」と思ってしまう部分もあるでしょう。
しかしそこで遠慮してしまい、指示や注意をしなければ、大きなトラブルに繋がってしまいます。業務上必要なことは十分に伝えましょう。

作業員とうまくコミュニケーションをとるには

作業員が突然いなくなることを防ぐには、まず現場監督が作業員とコミュニケーションをとることが大切です。
普段から積極的にコミュニケーションをとっていることによって、作業員の些細な変化に気づくことができます。
また普段から良く話しかけてくれる現場監督には作業員も悩みを相談しやすいでしょう。
話しやすい雰囲気を作ることが大切です。さらに作業員出す指示は、簡潔に明確に、そして丁寧に行うことを心がけましょう。

現場のコミュニケーションが円滑になる2つのメリット

最後に建設現場でコミュニケーションが円滑になることによって得られるメリットをご紹介します。まず、1つめは今回の本題でもある「労働災害を防ぐことができる」ということです。
作業指示や安全指導が行き届いていない状況だと、コミュニケーションエラーによる労働災害が発生するリスクが高まってしまいます。天候条件などを含めた現場監督の指示や注意が作業員に正しく伝わる環境を整えることによって、事故防止につながります。
また、作業員同士のコミュニケーションが深まって、作業員個人の「ヒヤリ、ハット」の体験を共有し、お互いに注意しあうことができればより災害のリスクを下げることが可能です。

次に「工期の遅れ」の対策にもコミュニケーションの円滑化は効果を発揮します。現場監督と作業員、または作業員同士の連携が上手く取れていないと同じ指示を何回も出したり、先を見据えた作業を行えず、作業全体のスピードが遅れてしまったりするケースも考えられます。作業員一人一人が自分の作業だけでなく「誰がどの作業をしているのか」と考えられる関係を作ることによって、スケジュールをに沿って順調に進めやすくなるのです。

事故防止には安全衛生計画書の作成が必須!?

現場での事故を防ぐために大切なのが安全衛生計画書です。
安全衛生計画書は現場での安全に対する心がけを記した重要な書類です。なぜ事故防止に安全衛生計画書が必要なのか、どのように作成すればよいのかご紹介します。

安全衛生計画書とは

安全衛生計画書とは、下請け会社が作成する書類であり、安全衛生活動の目標や実施予定の安全指導などを記す書類です。
工事を安全に行うためにはどのような行動や心がけを持っていればいいのかなどを記し、共有することにより安全意識を共有できます。
これは年度ごとに更新する書類です。数ヶ月ほどの工事であれば着工前に一度きりの作成ですが、工事が数年に渡る場合は年度ごとに作成します。

安全衛生計画書の作成方法

安全衛生計画書には「安全衛生方針」、「安全衛生目標」、「安全衛生上の課題」、「安全衛生管理体制」などの記入項目があります。
安全衛生計画書を作成するためには「現場の安全衛生に必要なことは何か」を考える必要があります。
書類を作成する人間が工事の内容を十分に把握し、現場の状況、どのような事故が起こりそうなのか、事故を防ぐためにはどうしたらよいかなどを十分に考えて記入します。
新人の内は分かりにくい項目も多いので、最初は先輩や上司に相談をしながら作成することをおすすめします。
またチェックシートに記入をしながら行うことが分かりやすいでしょう。
安全衛生計画書は専用のアプリやソフトなどからでも作成できるので、アプリのチェックシートに沿いながら作成すればどのような項目が必要なのかが分かります。

安全衛生計画書の必要性

安全衛生計画書は作成後、現場に掲示され現場の作業員同士で共有できます。
もちろん現場監督が口頭でも安全について指示や確認を行いますが、文書で記すことによっていつでも確認可能です。
作業員全体で安全衛生について共有することにより、安全の意識を高め事故を防止することに繋がります。
また現場監督は安全衛生計画書の内容が十分に守られているか確認しましょう。

現場ではさまざまなトラブルが起こりうることを把握しておく

工事現場では住民トラブルや職人さん同士のトラブル、工期の遅れなどさまざまなトラブルが起こる可能性があります。
住民トラブルは、事前に周辺住民に工事の内容や工期について十分に説明しておくことによって、トラブル防止につながります。
工事を行う前や、工事が延長してしまう場合には必ずあいさつにうかがいましょう。
また騒音や粉じんなどトラブルの原因となるものを最小限に抑えるような作業を行うことも大切です。
事故が起こると職人さんにケガをさせてしまうこともありますし、工期が遅れる原因となります。
トラブルを防ぐためには、職人さんへの作業指示にも注意が必要です。

  • 曖昧な表現は使わない
  • 5W1Hを意識して説明する
  • 図面や実際の現場で説明するなど工夫する
  • 説明後は指示が正しく伝わっているのかを必ず確認する

上記の事項を徹底することによって、労働災害や事故を防ぐことができます。また、コミュニケーションエラーを防ぐためには、普段から職人さんと良好な関係を築くことも大切です。普段からの「挨拶」や作業が上手くいったときの「お礼」などちょっとした一言で人間関係は円滑になります。
世代が離れていたり、専門分野が違っていたり、考え方や性格も全く違う人が一緒に仕事をする空間だからこそ、現場監督が率先して良好な人間関係づくりに努めることが重要です。
事故を起こさないためには、安全対策を十分に行って安全衛生に関して現場全体で共有する必要があります。
大事なのは「今まで大丈夫だったから」、「自分は大丈夫」という意識を持たないことです。
常に緊張感を持って、現場の手順やルールを守りながら作業するようにしましょう。
また安全衛生について全体で共有するために、安全衛生計画書を作成します。
安全衛生計画書には、現場の安全衛生に必要なことは何か、現場にどのようなな危険性が潜んでいるのか、どのように気を付ければいいのかを記した書類です。
これを現場で掲示することによって、現場全体で安全衛生について共有できます。
事故やトラブルが起きないように現場監督は現場を十分に確認し、現場の作業員全体で安全意識を共有するようにしましょう。
近年は建設ラッシュを迎えており、さまざまな現場で仕事をすることもあります。
もし「新しい職場を探している」、「自分の市場価値を知りたい」など、そういった場合は建設業界に特化したサイト「俺の夢」で確認してみてはいかがでしょうか。

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