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海洋土木とはどういうもの?海洋土木工事の主な種類7つと特徴4つを解説!

海洋土木とは


海洋土木とは、海洋に関わる工事に携わっている業種を指します。埋立や海底トンネル、護岸など海洋工事に関わる幅広い事業を受けています。

 

海洋工事に関する事業は、目に見てわかるものもあれば、世間からは知られていないものまでさまざまです。今回は日本だけではなく、海外事業にも進出している海洋土木について紹介します。

マリコンとは

マリコンとは、マリンコントラクタ(MarineConstructor)の略です。建設業界の中でも、海洋土木工事を中心に請け負っている会社のことを指しています。

 

類義語として挙げられているゼネコンは、ゼネラルコンストラクタ(GeneralContractor)の略です。海洋土木工事を中心に扱うマリコンに対し、マンションやテーマパークなど大型建築を請け負う総合建設業者のことを指します。

海洋土木工事の主な種類7つ

海洋土木工事の主な仕事を7つ紹介します。埋立や防波堤の設置、海底トンネル工事など大規模なものもあれば、海底に潜り海の安全を守るための作業も請け負っています。

 

2011年の東日本大震災後は復興事業が各所で行われているため、深刻な人員不足が続いている業種でもあります。

海洋土木工事の種類1:埋立

陸上や海底で採取した土砂や廃棄物などを、海底に投入して土地を造成することが埋立工事です。他国に比べると国土面積が小さい日本では、古くから取り入れられている手法となっています。

 

関西国際空港、羽田空港、神戸ポートアイランドは埋立された土地の上に建築されているものです。埋め立てる時に流れる汚濁水が海に流れないように、防止施設などを作ることも行っています。

海洋土木工事の種類2:浚渫

大型船が安心してすすめるように、海底の土砂などをすくい上げて整備することを浚渫(しゅんせつ)と言います。この浚渫を行うことで大型船は海底にぶつかることなく、航路を走ることができるのです。

 

浚渫によりすくい上げた土砂は、埋立工事などに使用されます。海底を掴んで掘り下げるグラブ浚渫と、海水と土砂をホースのようなもので吸い上げるポンプ浚渫の2種類があります。

海洋土木工事の種類3:防波堤

波からの被害を抑える堤防も、海洋土木工事により行われています。港湾工事のひとつとして、防波堤の設置が挙げられています。

 

東日本大震災の被災地のひとつでもある岩手県釜石市には、日本一大きい防波堤が作られました。高さは30メートルもあり、これは10階建てビルに相当する高さです。

海洋土木工事の種類4:護岸

海洋土木工事では海岸だけではなく、河岸を守る工事も行っています。護岸工事を行うことにより、災害による河川の増水で堤防が削られてしまうのを防ぐことができます。

 

根固ブロック、覆土ブロックを使い、河岸を強化して人々の安全を守ります。その土地の地形などに合わせて、より適切で安全な施工方法を選択することもひとつの仕事です。

海洋土木工事の種類5:橋梁基礎工事

橋梁(きょうりょう)とは、橋のことです。海洋土木工事では、橋の基礎工事を請け負っています。誰もが安心して利用するためには、頑丈な基礎を作ることが必要不可欠です。

 

杭を打ち込み基礎をつくり、土台となる枠を作ってからコンクリートを流し込みます。コンクリートが固まってから枠を外し、橋脚を作る課程に進みます。橋脚を作ったら、基礎となる部分は完成です。

 

災害により被害を受けた橋の復旧なども行っています。

海洋土木工事の種類6:海底トンネル工事

海底トンネル工事も海洋土木工事のひとつです。海底トンネルを作る時には、沈埋函施工技術が取り入れられています。

 

陸上でトンネルの本体となる函体部分を、コンクリートや鋼板などによりいくつかのブロックにわけて作ります。完成した函体は水が入らないように両側に蓋をし、海底に平行に沈めていきます。

 

作った函体を水が入らないように繋いだら、蓋を取り完成です。

海洋土木工事の種類7:海底工事

実際にダイバーが海底に潜り、行う海底工事も海洋土木工事の種類のひとつです。埋設深度調査を行い、海底ケーブルの補強や埋設などを行っています。

 

海洋ケーブルは天候の影響を受けづらく、通信衛星よりも早く大量のデータを通信することが可能です。今や世界中のネットワークをつなぐためには、欠かせないものとなっています。

海洋土木の特徴と魅力4つ

海洋土木工事の種類を見ているだけで、人々の生活を支える事業を請け負っていることが十分理解できます。次に海洋土木の特徴と魅力を紹介します。

 

埋立や護岸、海底トンネル工事など工事のスケールの大きさや、日本国内外で幅広く事業を展開しているのも海洋土木の特徴や魅力となっています。スケールが大きいだけに、やりがいも十分得られる仕事といえるのではないでしょうか。

海洋土木の特徴と魅力1:工事のスケールが大きい

工事のスケールが大きいのも海洋土木の特徴です。船の航路を守るために行う浚渫は、海洋土木のメインともなっているため浚渫船を持っている企業もあります。

 

時には重さ80トン・高さ5メートルの消波ブロックを起重機船を使い運んだり、10トンダンプが2,000台分もの土砂を削り護岸工事を行ったりと、それぞれの課程にスケールの大きさを感じられます。

海洋土木の特徴と魅力2:大規模な建築工事と一体のことも多い

受注したプロジェクトによっては、大規模な建築工事と一体となっていることも多いのが海洋土木の特徴です。

 

特にマリコンの大手3社と呼ばれている東洋建設株式会社・東亜建設株式会社・五洋建設株式会社は建築事業も行っています。多くの知識・経験を積みたい人にとっては、魅力的な仕事といえるでしょう。

 

マリコン大手3社以外でも、海洋土木・建築を扱っている企業があります。

海洋土木の特徴と魅力3:やりがいのある社会インフラである

護岸や防波堤の設置、海洋ケーブルの補強や設置など社会的インフラにも大きく貢献しているのが海洋土木の特徴です。人々の生活を守る身近なものを建設したり補強したりしているので、やりがいを感じられる仕事となっています。

 

船の航路を整備する浚渫も、輸入・輸出が欠かせない日本の生活を間接的に守っていることにつながっています。人々が安心して快適に生活ができているのも、海洋土木による工事のおかげということです。

海洋土木の特徴と魅力4:海外工事も多い

海外工事も多いのが海洋土木の特徴のひとつです。
 

海外工事は大規模なものになると、他国企業との共同プロジェクトになります。世界中のインフラ整備にも携われるため、達成感・充実感を得られるのも魅力となるでしょう。

 

ベトナム、エジプト、マレーシア、アフリカなど各国に営業所をおいている会社もあります。

海洋土木の仕事に役立つ資格

仕事内容を見ていると、専門性の高い職種のように感じられますが、学生に対しては専門性を求めている企業は少ないようです。実際に経験を積んで、知識や技術を磨いていくことを求めているのでしょう。

 

「モノづくりが好きな人」「積極性のある人」は評価が高くなります。プロジェクトが大きくなればなるほど、多くの人との繋がりが出てくるため、コミュニケーション能力は必要となるでしょう。あった方が有利になる資格もありますので紹介します。

土木施工管理技士

土木施工管理技士の資格があると、後のキャリアップに有利に働きます。土木施工管理技士とは建設業法第27条に基づいた国家試験です。1級と2級があり、1級を取得すると監理技術者として認められます。

 

2級は17歳以上であれば受験可能です。1級は指定学科を卒業し、3年以上の実務経験が最短受験資格となります。必要学歴が無い場合や2級を取得していない場合には、指導監督の立場での実務経験が15年以上で受験可能です。

一般財団法人 全国建設研修センター
出典:建設業法第27条(国土交通省)

海洋土木業界の将来性

海洋土木業界は、景気や情勢の影響は比較的受けにくいでしょう。また専門性が必要なため、新規参入する企業が少ないのも特徴となっています。

 

海外事業や公共事業、インフラの整備など、海洋土木業界の専門性を求めているプロジェクトは続いているので安定した収入を見込めます。新卒入社でも大規模プロジェクト、海外プロジェクトなどに参加できることも期待できるでしょう。

海洋土木について理解を深めよう

防波堤の設置や護岸工事、海底ケーブルの設置など多方面に渡って人々の生活を支え続けているのが海洋土木です。大手3社をはじめ、マリコンと呼ばれている企業は競合が少なく安定した収入を期待できます。

 

スケールの大きい工事も多いため、多くの人々とコミュニケーションをとりながら安全に工程をすすめる必要があります。大変なことも多いですが、それ以上の達成感を得られることでしょう。

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