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公開日時 2018.10.20
最終更新日時 2022.04.06

今使っている道具はいつからあった?【ネジ編】

現在使っている工具や道具の歴史を探ってみるシリーズです。
今回は、ネジの歴史について調べてみました。
建設に用いられるだけでなく、家具や電化製品などありとあらゆるものにネジは使われています。
世界中で使われているネジですが、いつごろ誰が発明したものなのでしょうか。
所説あるネジの起源、歴史についてご紹介します。

ネジの起源

ネジを漢字で書くと、「螺子」と表されます。
「螺」とは、「ニシ」や「ニナ」、「ツブ」などと呼ばれる巻貝のことで、巻貝を総称して螺と呼ぶこともあるようです。
この漢字からもわかるように、ネジの起源は巻貝からヒントを得たものであるという説があります。
海岸で巻貝を見つけた大昔の人間が、それを食べようと棒を差し込んで回転させたところ、貝殻から中身が外れたのがネジのヒントにつながったという説です。
もう一つは、大きなつる植物が樹木に絡まり、そのつる植物が枯れた後の樹木にらせん状の溝ができていたことからネジを発想したという説です。
紀元前3世紀にアルキメデスが作った水をくみ上げるための螺旋揚水機が、ネジの形状を初めて作ったものだと言われています。
また、ネジが締結するための部品として使われるようになったのは、ルネッサンス期である15世紀に入ってからです。
レオナルド・ダ・ビンチによってネジを部品として用いた装置が作られるようになり、大きさの異なるネジが作られ、さまざまな用途で使われるようになりました。

ネジの発展

18世紀中ごろからヨーロッパで始まった産業革命において、ネジは大きな役割を果たしていきます。
金属製のネジが大量に生産できるようになると、紡績機械や蒸気機関車など多くの機械製品にネジが締結部品として使われるようになります。
ネジはヨーロッパ各国やアメリカ、日本などでも大量に生産されるようになり、戦争に使う武器の製造にも使われました。
20世紀に入り、国同士の戦争だけでなく、連合を組んだ国々と同盟を結んだ国々が戦う世界大戦が始まりました。
この世界大戦中、各国の武器には各国の基準に沿って作られたネジが使われており、国と国の間でネジの互換性がないという問題が出てきました。
そのため、ネジの規格を定める必要性が生じ、アメリカやヨーロッパで統一されたネジが生産されるようになりました。
その後、国際的な貿易が発展するようになり、世界的なネジの規格が定められるようになりました。

人の歴史と密接に関わるネジの歴史

巻貝やつる植物など、自然界のものからヒントを得て生まれたネジですが、ネジの発展が産業革命につながり、さまざまな機械の発展につながりました。
残念ながらネジは武器の製造にも用いられ、皮肉なことに世界大戦がきっかけとなってネジの国際規格が制定されるようになりました。
ネジの発明は近代文明の発展に大きく関わり、人の歴史にも大きく関わってきたと言えるでしょう。

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