工具にはさまざまな材質のものがありますが、ステンレスはその名の通り錆びにくい材質として人気があります。
英語で「錆」は「ステン」であり、そこに「～しない」という意味の「レス」が加わり、ステンレスとなります。
ここでは、ステンレスの特徴とステンレス製工具の魅力をご紹介します。

ステンレスとは

ステンレスは、鉄、クロム、ニッケルを主原料として製鋼される金属で、正式にはステンレス鋼、ステンレススチールという名称ですが、略してステンレスと呼ばれることが多くなります。
ステンレスには、さまざまな定義がありますがISO規格では炭素を1.2%以下、クロムを10.5%以上含む鋼とされています。
上記の条件に加えて鉄を50%以上含有するものと規定している場合もあります。
ステンレスを製鋼する際、鉄にクロムを添加するとクロムと酸素が結合して表面に非常に薄い酸化被膜を作ります。
この酸化被膜が保護膜の働きをすることにより、ステンレスは錆びにくい構造となっています。
また、酸化被膜は非常に強く結合しており、簡単に傷ついたりや破壊されることはありませんが、万が一傷がついたとしても水と酸素があればすぐに再生するという特徴があります。
このため、ステンレスは錆びにくい状態を長期間、維持することができるのです。

ステンレスの魅力

ステンレスは、スチールの特徴である強度を持ちつつ、欠点だった錆びやすさをカバーし、強く錆びにくいという特徴を持つ金属です。
錆びにくいと言えば、クロムメッキが施された工具も錆びにくいものだと言われています。しかし、メッキの場合は、何らかの形で傷がつきメッキが剥がれてしまうと、そこから錆が発生してしまいます。
その点、ステンレスは傷もつきにくく、万一傷がついた場合であってもすぐに再生されるため長くきれいな状態を維持できるというメリットがあります。
また、メンテナンスが容易であることもステンレス工具の魅力です。
水に触れる環境でも錆びを気にせず作業をすることもできますし、使用後に汚れてしまった場合も水洗いをして汚れを落とすことができます。

お手入れも簡単で錆びないステンレス

ステンレスの魅力は、なんと言っても錆びにくいというところにあります。
そして、強度が強く、傷もつきにくいこと、日頃のお手入れが簡単であることも魅力の一つです。
傷がつきにくいため取り扱いにそれほど注意する必要もなく、汚れればそのまま水洗いもでき、念入りに乾燥させる必要もありません。
加えて、ステンレス製工具は新品のときのようなピカピカの状態を長く維持できるのも魅力だと言るでしょう。

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