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公開日時 2020.11.21
最終更新日時 2022.04.05

サイディングって何のこと?5つの特徴とメンテナンス目安を解説

サイディングとは?

サイディングとは金属や木材、樹脂、陶磁器などでできた薄い板状の外壁材の一つです。サイディングボードとも呼ばれ、建物の骨格に合わせて壁に貼りつけていきます。さらに、貼りつけたサイディングボードをゴム素材のシーリング材でつないでいきます。

素材や商品にもよりますが、サイディングは施工の難易度が比較的低いことから、ほとんどすべての工務店で扱っており、選択しやすい外壁材と言えるでしょう。

塗り壁との違い

日本古来からある塗り壁は、職人が手作業でモルタル材や漆喰材などを壁の下地に塗りつけていく工法です。手作業で塗りつけていくため、独特の風合いやオリジナリティを持つ外壁にすることができます。

一方で、職人の技術次第で出来が左右されたり、職人の熟練度によってはひび割れや破損を起こしやすい、デザインが職人のセンス次第、などの特徴もあります。また、技術力が必要な工法なので、施工料金が割高になります。

サイディングの種類4つ

サイディングは大きく4つの種類に分かれます。

窯業系サイディング、樹脂系サイディング、金属系サイディング、木質系サイディングです。その中でも窯業系サイディングが主流となっています。

それぞれ原材料が異なり、特徴やメリット・デメリットがあるため、一つずつ見ていきましょう。

サイディングの種類1:窯業系サイディング

窯業系サイディングはもっとも普及している外壁材です。主原料のセメント質と繊維質を成形・硬化させたもので、耐震性や耐火性に優れています。

レンガ調、タイル調、木目調などのデザインと色の種類が多彩で、最近では雨や日光で汚れが落ちやすくなるなど、さらに付加価値がある商品も出てきました。

施工やメンテナンスが容易であるため、外壁材の主流になっています。

サイディングの種類2:樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは塩化ビニル樹脂でできた外壁材です。北アメリカで広く使われ、日本では北海道や東北地方を中心に普及が進みました。弾力性があり、耐久性に優れ、特に塩害や冷害などに強いサイディングです。

また、サイディングの中でも軽量であるので、運搬や施工が容易で、工期も短いのが特徴です。さらに、表面塗装ではなく、顔料が練り込まれ、しかもシーリングを使わないで施工できるので、再塗装が不要です。

サイディングの種類3:金属系サイディング

金属系サイディングは、成型された金属板と断熱材の裏打材でできています。断熱性や耐水性だけでなく、防音性も高いのが特徴です。

金属系サイディングは、風が強い地域で普及している焼付塗装のスチール系、軽量で柔らかくて軽いアルミ系、耐久性や耐候性に優れて高価なステンレス系、の3つに分けられます。

軽い外壁材であるため、既存の外壁に新しい外壁を被せるカバー工法で多用されます。

サイディングの種類4:木質系サイディング

木質系サイディングは、天然木材などに塗装を施した外壁材で、表面を炭化処理したものがよく使われています。天然木を使用しているため、耐火性などが他のサイディングに比べて劣り、防火構造指定の地域など使用できない地域もありました。

また、水に弱く汚れやすいため、しっかりとしたメンテナンスが必要です。天然素材であるためデザインにばらつきがありますが、一方で木の温もりや経年による風合いの変化を楽しめます。

サイディングの特徴5つ

2020年3月版『住宅用建材使用状況調査』によると、日本の住宅のおよそ9割が外壁にサイディングを使用していると言う結果が出ており、サイディングは外壁材としてもっとも採用されていると言えます。

多くの人がサイディングを選ぶのは、デザインや価格、耐久性などの面でメリットがあり、使い勝手が良いからです。

そんなサイディングの特徴を確認していきましょう。

2020年3月版『住宅用建材使用状況調査』の概要

サイディングの特徴1:工事費用が安い

サイディングのメリットの一つは価格の安さです。

モルタルと比べると、工場で生産されて現場で貼りつけるだけのサイディングは、長時間乾燥させる必要がなく、施工期間が短くなります。

さらに、素材や商品によっても幅がありますが、サイディングの価格は一般的な外壁タイルよりも価格が安い傾向があります。

住宅や建物を建築する際、初期費用の安さを重視したい人に適した外壁材です。

サイディングの特徴2:品質にムラがない

一般的に、サイディングはサイディングボードを工場で生産し、それを現場で貼り合わせることから、品質にムラが生じません。

また、施工が比較的容易で、モルタルや漆喰のように熟練した職人の技術を必要としないために、職人の熟練度によって仕上がりに差が出ないという特徴があります。

サイディングの特徴3:種類とデザイン性がある

素材によって差はありますが、サイディングは種類やデザインが豊富にあります。特に、窯業系サイディングはデザインもカラーも多種多様であるため、自分好みのデザインで外壁を彩ることができるでしょう。

また、前述したとおり、材料の種類も豊富であるため、自分が重視する外壁材を選択できます。幅広いデザインやカラーから外壁を決めたい人は、モルタルやタイルよりもサイディングが向いているでしょう。

サイディングの特徴4:軽い

一般的にサイディングは施工しやすい外壁材と言われています。その理由の一つは、サイディングが軽いことです。

素材の種類によって異なりますが、例えば窯業系サイディングはモルタル外壁の半分ほどの重量で、しかも耐震性に優れています。

しかも、サイディングは施工の難易度が低く、どの工務店でも施工できるため、さまざまな業者の中から選択することができます。

サイディングの特徴5:劣化しにくい

サイディングの耐用年数は一般的におよそ30年と言われています。ただし、その間に塗装などの定期的なメンテナンスは必要です。

外壁タイルに比べれば耐用年数は短いものの、価格の割に経年劣化がしにくく、耐水性・耐候性に優れています。

また、最近のサイディングは通気部分が排水の役割も果たす通気工法が採用されたり、外壁表面が日光や雨水で汚れを落としやすくなるなど、劣化しにくい工夫がされています。

メンテナンスは必要?

サイディングは、10年に一度のメンテナンスが必要だと言われています。メンテナンスは、塗装の塗り直しやシーリングの補修などです。

ただし、ロングライフ住宅が主流となっている昨今では、さらに耐久性の良いサイディングの開発が進んでいます。したがって、外壁材を選ぶ際は初期費用のことだけでなく、将来的なメンテナンスのことも考慮しておく必要があるでしょう。

メンテナンスの目安

サイディングの耐久性は種類によって異なり、一般的な表面コーティングの耐用期間は窯業系サイディングが7〜8年、木質系が8〜12年、金属系が10〜15年、樹脂系が10〜20年と言われています。

その期間に一度の割合でメンテナンスをするのが望ましいでしょう。その他、劣化してくるとシーリングの剥離や反れ、チョーキング、クラックなどが発生します。それらの現象が現れたらメンテナンスを行うサインとなります。

剥がれや反りがある

収縮しないサイディングは、地震などで建物が変形すると、剥がれたり反りが発生します。すると、隙間が生じて雨水が内部に侵入する可能性があります。

サイディングは耐久性があり、ひび割れはおきにくいものの、大きな地震によって強い力が加わると、剥離や反り、浮きに繋がります。大きな地震の後は、注意して確認する必要があります。

触ると白い粉がつく

外壁の表面を触ると白い粉がつく現象をチョーキングと言います。このチョーキングの白い粉は、塗料が劣化して粉状になっているもので、外壁表面を覆っている塗膜の防水機能が損なわれていると判断できます。

そのため、チョーキングが見られたら、メンテナンスを行うタイミングの目安になります。

補修方法は?

サイディングのもっとも一般的な補修方法は塗装です。新たに塗装し、同時にシーリングがある場合はシーリングの補修をすることにより、防水効果が期待できます。

また、サイディングを新たに貼り替えたり、別の外壁材で覆うカバー工法があります。前者は既存の外壁材を剥がして、新しい外壁材を貼り直します。後者は、既存の外壁材の上から、新しい外壁材を貼りつけます。

これらは、塗装に比べて高価になります。

家の外壁にサイディングを検討してみよう

サイディングは現在外壁材の主流であり、多くの住宅に使用されています。また、デザインやカラー、種類が豊富で、比較的耐久性に優れ、工期が短いなど、多くのメリットがあります。

サイディングは職人的な技術が必要なく施工しやすいため、ほぼすべての工務店で施工可能で、多くの業者を比較検討できます。住宅を建てる際は、費用やデザイン性、メンテナンスの負担などを考慮して、外壁材を選択しましょう。

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