施工管理の求人・転職情報掲載。資格者・現場経験者は即採用【施工管理求人サーチ】

施工管理求人サーチロゴ
夢真の転職支援 施工管理求人サーチ電話番号
お気に入りリスト
まずは無料WEB登録
メルマガ登録

耐久スリットとは!?効果と設計方法

学ぶ
公開日時 2023.04.16 最終更新日時 2023.04.16

耐久スリットとは、柱や壁、梁などとの間に設けるスリット(隙間)のことです。
ここにスリットを設けることで、建物の耐震性がアップするとされています。
その理由の一つが、変形能力の向上です。
スリットを設けることで、補足で長い柱になりしなやかに曲がるとされています。

本記事では、耐久スリットの効果や設計方法などについて紹介します。

耐久スリットとは

耐久スリットとは、柱と壁、梁と壁の間に設けるスリット(隙間)のことを指します。

この部分に物理的にスリットがあることで、柱や梁との縁が完全に切れます。
こうすることで変形能力が向上するとされているのです。
一般的に壁と一緒になることで、柱は太くて短くなります。
これがスリットによって壁との縁が切れることで、細くて長い柱になるとされています。
この細くて長い柱は、太くて短い柱に比べてしなやかに曲がりやすいのです。

これにより、地震などで部分的に建物が壊れてしまう事態を回避することが期待できます。
地震に建物全体で耐えることが可能になり、建物が強くなります。
ただし部材全体が強くなるわけではないので、スリットを入れる場所はしっかりと計算しなくてはいけません。

耐久スリットの目的と効果

耐久スリットは、地震などの際に悪影響を与えるとされる壁から柱や梁を切り離すこととされています。
この耐久スリットは、1981年に施工された新耐震設計法以降に設けられたといわれています。
これ以前は、耐久スリットを設けない建物がありましたが、地震時に予測されていなかった破壊や壁に取りついた柱によるせん断破壊が起こったのです。
このため、耐久スリットを設けようという動きが広まったとされています。

耐久スリットの効果

変形能力の向上
壁に柱や梁が取りついていると、壁がない場合に比べて硬くなるとされています。
壁の分だけ断面が大きくなり、部材が曲がりにくくなってしまいます。
これに耐久スリットを入れることで、部材が曲がりやすくなるとされているのです。
耐久スリットを入れると、部材の強さは低下してしまいます。

しかし強さの低下に比べて、硬さの低下の方が大きいとされているので、変形能力はアップします。
このため、しなやかに曲がり耐震性が向上するとされているのです。

部材の評価を簡単にできる
鉄筋コンクリートは、鉄筋とコンクリートの複合素材のため、複雑な特性があります。
設計は過去の実験結果を基に行われますが、理論だけでは評価できない部分もあるとされています。
特に壁や柱、梁が一体化になっている場合、実験によってすべてが明らかになっているとは限りません。
そこで耐久スリットを入れることで、壁の影響をなくします。
普通の柱と梁にすることで評価が簡単になるのです。

耐久スリットの設計

耐久スリットの設計

耐久スリットはしっかり計算しないと、単に耐久性を低下させるだけになってしまいます。
ここでは耐久スリットの設計ポイントについて紹介します。

幅の設計

耐久スリットがあると、壁は揺れを負担しなくなります。
梁に乗っているだけがぶら下がっているだけの状態になるため、地震による変形がなくなるとされています。

しかし揺れにより隣接する柱は変形するため、柱と壁の間にはきちんと計算した「幅」を確保する必要があるのです。
一般的に、設計は建物の高さの約1/100までの変形を考えられているとされています。
意匠的には幅の細いシルエットが綺麗とされていますが、あまりに細いとスリットの意味がありません。
しっかりと計算して、適切な幅を導き出しましょう。

目地幅の計算

耐久スリットには所定の目地幅が必要とされています。
鉛直方向の目地幅は、壁が変形して柱にぶつからないように変形角に対する幅を設ける必要があるとされています。
鉛直スリットは約1/100、水平スリットは30ミリなどの幅が設けられることが多いです。

振れ止め筋の計算

耐久スリットは柱や梁と完全に切り離されているのではなく「振れ止め筋」で留っています。
これは耐久スリットで切り離された壁が、地震などで倒れないようにするためです。
振れ止め筋の本数は計算で求めます。
境界条件や地震力などを考慮して計算する必要があります。

偏心率の計算

耐久スリットを作る場合は、偏心率の計算も必要とされています。
建物のエントランス側とバックヤード側で壁の量に差がある場合が多いです。
壁が多い方が耐震性は向上しますが、壁が偏ってしまうことで建物がねじれてしまう可能性もあります。
このため偏りが大きい場合は、地震の力を最大1.5倍ほど増して計算しなくてはいけないとされています。

耐震性を向上するために設けられるスリット

耐久スリットは、建物全体の耐震性を向上するために設けられます。
壁と柱、梁などを切り離すことによって、柱がしなやかに曲がるようになるとされます。
このように変形能力が向上することによって、地震などによる揺れに強くなるのです。

耐久スリットなど、建物の構造や建設業に興味のある方は、ぜひ経験者募集の求人を多数掲載している「俺の夢」までご連絡ください。


当サイトの記事は基本的には信頼性に足る情報源(公共機関や企業サイト、または専門家によるもの等)をもとに執筆しており、情報の正確性・信頼性・安全性の担保に努めていますが、記事によっては最新の情報でない場合や情報の出典元表記や正確性が充分でない場合があります。予めご了承ください。

建設業界の人材採用・転職サービスを提供する株式会社夢真の編集部です。
建設技術者派遣事業歴は30年以上、当社運営のする求人サイト「施工管理求人サーチ」の求人数は約6,000件!
このコラムでは上記の実績と知見を活かし、建設業界で働く方の転職に役立つ情報を配信しています。

株式会社夢真 コーポレートサイト

Twitter LINE
RECOMMEND

おすすめ求人

PAGE TOP

まずは無料登録
お電話でのお問い合わせはこちら