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鉄筋工事
公開日時 2020.09.16
最終更新日時 2022.04.05

鉄筋工事の能力評価基準について:施工技能職種の共通評価項目「段取り」

能力評価基準とは「知識」「技術・技能」「成果につながる職務行動例(職務遂行能力)」を定めることで、人材育成や能力開発、人事評価、採用活動に活用されます。
本記事では、鉄筋工事業の施工技能職種すべてに共通する「段取り」の能力評価基準について紹介します。

出典:厚生労働省「05_鉄筋工事業/共通能力ユニット(段取り)

評価の概要

鉄筋工事業とは、建設物構築要素の躯体を施工する工事業のことです。
ここではレベル別の評価の概要についてご紹介します。

レベル1
職長から指示された仕事を作業手順に基づいて実施できる。

レベル2
打ち合わせで分担した仕事を作業手順に基づいて正確に実施できる。
また「サブ」は職長の補佐として、率先して現場の段取りを行える。

レベル3
・現場管理
顧客および施工管理職から指示された条件に基づき、作業班の事前準備を計画できる。
また作業を指示し実施させられる。

・施工技能
作業手順に基づいて、効率よく迅速に作業準備を行う能力。経験から段取りの問題点を職長に指摘、相談できる。

レベル4
大型、特殊工事等における現場管理や工法、技術等について顧客と協議できる。
また、より効率的な工法・作業方法の提案や他職種業者との調整を実施できる。

「段取り」の評価基準レベル1・2

ここではレベル1と2の評価基準を紹介します。

レベル1

能力細目と職務遂行のための基準
1.入場前準備
送り出し教育で安全活動の目的、方法を学んでいる。など

2.作業手順等の確認
作業に必要な基本的な用語や名称用途を理解している。 など

3.現場状況の確認
職長から指示されたとおりに近隣状況等の周辺環境を確認している。 など

4.器具・工具の確認
職長から指示された作業に必要となる器具・工具等の数量を確認し、作業場に運搬できる。

必要な知識

  • 安全衛生に関する知識
  • 作業段取りに関する知識

レベル2

能力細目と職務遂行のための基準
1.入場前準備
職長の指示のもと、材料の手配、段取り等を行い、結果を報告している。など

2.作業手順等の確認
工程表や作業手順書等を基にし、組立作業の流れ等を想定して、不明事項は職長に確認できる。 など

3.現場状況の確認
工程表や作業手順書に基づき、作業上の不具合や納まり上の問題が出た場合には、職長に報告をして対応策の指示を受けている。 など

4.器具・工具の確認
器具・工具類の指定保管場所等を確認し点検し職長に報告している。 など

5.作業前の準備
作業打ち合わせを基にして基本墨の確認を行い、不具合があれば職長に報告している。 など

必要な知識

  • 安全衛生に関する知識
  • 作業段取りに関する知識
  • 作業関連知識

「段取り」の評価基準レベル3・4

ここではレベル3と4の評価基準をご紹介します。

レベル3 現場管理

能力細目と職務遂行のための基準
1.入場前準備
工程から施工の進め方や役割分担等を計画し、作業者に乗込み日等を指示して準備をさせている。など

2.作業手順等の確認
作業者の役割責任分担確認と作業内容を基にした指示をしている。 など

3.現場状況の確認
作業者の視点と顧客の指示事項に従って事前に対策を立てて、作業日誌等に残している。 など

4.器具・工具の確認
器具・工具類の破損、磨耗等の使用状況を適宜点検し、良好な状態で使用するよう指示している。 など

5.作業前の準備
精度確保が必要な作業等には適切な器具・工具の正確な使用を指示している。 など

必要な知識

  • 安全衛生に関する知識
  • 作業段取りに関する知識
  • 作業関連知識
  • 鉄筋作業の実務知識

レベル3 施工技能

能力細目と職務遂行のための基準
1.入場前準備
職長の指示のもとで、材料の手配、段取り等を行い結果を報告できる。など

2.作業手順等の確認
作業班の工程打ち合わせに出席し、工程に基づく作業目標を確認している。 など

3.現場状況の確認
不可抗力、天候状況等の作業中止の条件を想定して職長に助言している。 など

4.器具・工具の確認
器具・工具等の数量を施工実績や経験を基に判断して準備し職長に確認や助言している。 など

5.作業前の準備
打ち合わせに基づいて基本墨の確認を行い、不具合等は対応を考えて職長に報告している。 など

必要な知識

  • 安全衛生に関する知識
  • 作業段取りに関する知識
  • 作業関連知識
  • 鉄筋作業の実務知識

レベル4

能力細目と職務遂行のための基準
1.入場前準備
作業者が行った材料の手配、段取り等を確認して不足事項を再指示できる。など

2.作業手順等の確認
他職種業者との取合いの工程を把握し、円滑な作業への依頼をしている。 など

3.現場状況の確認
部下に必要な準備事項を抽出させて現場で確認し、不備な部分がある場合は顧客に対応依頼や改善策を検討している。 など

4.器具・工具の確認
施工に必要となる器具、工具類を部下に準備させ、数量など過不足なく用意されているか最終確認している。 など

5.作業前の準備
基本墨の確認を行い不具合があれば顧客に対応を依頼している。 など

必要な知識

  • 安全衛生に関する知識
  • 作業段取りに関する知識
  • 作業関連知識 など

職業能力を適正に評価するための基準

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