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玉掛け作業とは?玉掛け作業に必要な資格と資格取得のメリットを紹介

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公開日時 2022.08.08 最終更新日時 2022.08.08

玉掛けとは

玉掛けとは、クレーン等で荷物(つり荷)を運搬する際に、つり荷を掛けたり外したりする作業のことです。
言葉だけ聞くと簡単そうに聞こえるかもしれませんが、つり荷の形状や質量等に合わせて道具や掛け方等を考える必要がある作業です。

また、地面を離れたつり荷は風の影響も受けます。
昨今ではリモコン操作ができる移動式クレーンもありますが、基本的にクレーン等のオペレーターとの連携が必要であり、つり荷を安全に運搬するための重要な作業と言えます。

玉掛け作業に従事するための資格は、つり荷を吊り上げるクレーン等の機械を扱うための資格とは別に設けられていいます。
そのため、実際に玉掛け作業を行う人物だけではなく、施工計画や人員配置を検討する人物も把握しておきたい資格です。

玉掛けに使用する用具

玉掛けに使用する道具のことを「玉掛用具」と言います。
よく知られた代表的な玉掛用具には、ワイヤーロープやベルトスリング等があります。

ワイヤーロープは細いワイヤーを撚り合わせたロープです。
ベルトスリングは合成繊維で作られた帯です。

クレーン等のフックに掛けるために、この2つの端部は輪となっています。
また、つり荷の特徴によってアイボルトや、つり荷を保護するための「あてもの」や、チェーンブロック等も用いられます。

他にも様々な玉掛用具が存在しており、つり荷の質量や形状や安全係数等を考慮して使用されます。

つり荷に適さない玉掛用具を用いることは非常に危険です。
つり上げた後に破損してつり荷が脱落させる要因となるだけではなく、飛来して人や物を傷つける可能性があります。

玉掛け作業を安全に行うためには、玉掛用具の点検や管理をしっかり行い、正しい知識で使用することが必要です。

玉掛け作業に必要な資格

玉掛け作業に必要な資格は、労働安全衛生法に基づいて、労働安全衛生法施行令と労働安全衛生施行規則に具体的な事項が定められています。

用いる機械等によって必要な資格が違うため、従事する作業に必要な資格をしっかり把握することが重要です。

また、資格を取得する際にはクレーンや法令に関する知識も必要となります。
そのため、重複する知識の範囲を考えて、クレーン等の資格を先に取得するか検討するのも手段の1つです。

資格の上で、玉掛け作業は2種類の場合に分かれており、場合によって必要な資格が違います。

つり上げ荷重1トン未満のクレーンの場合

つり上げ荷重が1トン未満のクレーンを使用した玉掛け作業に従事するためには、玉掛けの「特別教育」の修了が必要です。

また、クレーンだけではなく、つり上げ荷重が1トン未満の移動式クレーンやデリックの玉掛け作業に従事する場合も「特別教育」の修了が必要です。

特別教育の内容は「クレーン取扱い業務等特別教育規程」の第五条に定められており、内容は学科教育と実技教育に分かれています。
内訳としては学科教育が4科目の計5時間以上であり、実技教育は2科目の計4時間以上となっており、合計9時間以上を必要とします。

そして、特別教育の修了を左右する試験は定められていないため、必要な教育をすべて受講することが修了条件となります。

つり上げ荷重1トン以上のクレーンの場合

つり上げ荷重が1トン以上のクレーンを使用した玉掛け作業に従事するためには、玉掛けの「技能講習」の修了が必要です。

また、クレーンだけではなく、制限荷重が1トン以上の揚貨装置や、つり上げ荷重が1トン以上の移動式クレーンやデリックの玉掛け作業に従事する場合も「技能講習」の修了が必要です。

受講内容はすでに取得している資格や実務経験などにより免除できる場合があります。
技能講習については次の章から詳細を紹介します。

玉掛け作業のための技能講習

玉掛け作業のための技能講習を「玉掛け技能講習」と言い、資格を取得する上での受講科目やその免除などは、「玉掛け技能講習規定」にて定められています。

「クレーン・デリック運転士免許」や「移動式クレーン運転士免許」等の資格をすでにお持ちの方は、未経験者が受講する標準的な受講内容を一部免除され、講習時間を4時間減らした15時間にすることができます。

今回は馴染みやすいように「未経験者」と「実務経験者」と「特別教育修了者」向けの内容について紹介します。

受講資格

玉掛け技能講習を受講するために必要な資格は定められていません。
そのため、性別、学歴、経験、資格に関係なく誰でも受講することができます。

ただし、満18歳未満の人が玉掛け作業を行うことは禁止されているので注意が必要です。
これらのことは玉掛けの特別教育も同様となっています。

技能講習の内容

玉掛け技能講習の内容も特別教育のように、学科講習と実技講習に分かれています。
内訳としては学科講習が4科目計12時間となっており、実技講習は2科目計7時間の合計19時間を必要とします。

また、技能講習は修了を左右する学科試験と実技試験があります。
学科試験は筆記試験もしくは口述試験で行われます。

免除を受けない場合は「クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識」といった物理学に関連する科目も含まれます。
苦手意識がある場合は、先輩に技能講習のテキストを借りるなどして事前に予習するとスムーズに習得できるかもしれません。

未経験者向け

「クレーン・デリック運転士免許」や「移動式クレーン運転士免許」等の資格を持っていない方や、玉掛けの特別教育を修了されていない方、補助作業の経験が無い場合などの、免除される講習科目がない場合は、学科講習4科目計12時間と実技講習の2科目計7時間の合計19時間をフルで受講することとなります。

労働安全衛生法を始めとする法令にも馴染みのない方は、先輩に技能講習のテキストを借りるなどして事前に予習するとスムーズに習得できるかもしれません。

未経験の状態からも資格取得に望めますが、玉掛け以外の資格を取得する上でも、作業を熟達する上でも、実務を経験することは価値があります。

次の章で紹介するように、特別教育を受講しなくても、補助作業を経験してから技能講習に望めば、講習に必要な時間を短縮することも可能です。

補助作業経験者向け

玉掛け作業に従事するためには資格が必要です。
しかし、資格がない、あるいは特別教育を修了していない人でも、有資格者の直接の指導の下に、補助作業を行うことができます。

特に、制限荷重が1トン以上の揚貨装置や、つり上げ荷重が1トン以上のクレーンや移動式クレーンやデリックの玉掛けの補助作業を6カ月以上経験した方は、講習を開く団体にその証明を提出することにより、「クレーン等の玉掛け」の学科講習の時間を1時間減らし、「クレーン等の玉掛け」の実技講習の時間を2時間減らし、合計16時間の内容で技能講習を受講できます。

特別教育修了者向け

玉掛けの特別教育を修了し、つり上げ荷重が1トン未満のクレーン等の玉掛け業務に6カ月以上従事した経験がある場合は、講習を開く団体にその証明を提出することにより、補助作業経験者が受講する講習科目からさらに、「クレーン等の運転のための合図」の科目を減らして、15時間の内容で技能講習を受講することができます。

また、玉掛けの特別教育を修了し、制限荷重が1トン未満の揚貨装置の玉掛の業務に6カ月以上従事した経験がある場合は、講習を開く団体にその証明を提出することにより、補助作業経験者と同じ内容で技能講習を受講することができます。

受講料

玉掛け技能講習は様々な団体で受講することができますが、受講料やテキスト代は団体で異なります。

参考として、「ボイラ・クレーン安全協会 函館事務所」が令和2年11月に開催する講習では、未経験者の受講料は23,100円(税込み)となっており、テキスト代1,680円(税込み)合わせて24,780円となっています。

また、補助作業の実務経験をお持ちの方の受講料は21,450円(税込み)となっており、テキスト代1,680円(税込み)を合わせて23,130円となっています。

特別教育を修了して実務経験をお持ちの方の受講料は20,900円(税込み)となっており、テキスト代1,680円(税込み)を合わせて22,580円となっています。

さらに参考例を紹介すると、「コベルコ教習所 熊本教習センター」が令和2年11月に開催する講習では、19時間のコースでテキスト代を含む受講料が23,900円(税込み)となっています。

しかし、令和2年10月30日の時点で、12月末までの予約が埋まっている状況となっています。

技能講習を受講したい場合は、かなり前からスケジュールを確認して予約する必要があることがわかります。

また、この技能講習は「建設事業主等に対する助成金制度」の対象となっています。

所属する会社が該当する場合は助成を得られる可能性があるため、玉掛け技能講習以外の資格に関しても、取得したいキャリアアップを経済的に進めるためにチェックしておきたい内容です。(金額などは2020年11月24日現在のものです)

玉掛け作業の資格を取得するメリット3つ

ここまでで、「玉掛け作業」に「特別教育」あるいは「技能講習」が必要となるのか、また、技能講習を受講する際に実務経験の有無によって免除される内容があることも紹介しました。

資格を持つことは良いことですが、費用や拘束される時間に対して、どのようなメリットがあるのでしょうか。
視点を変えて、玉掛け作業の資格を取得するメリットについて3つ紹介します。

玉掛け作業の資格を取得するメリット1:幅広い現場で活躍可能

玉掛け作業は幅広い現場で求められる作業の1つです。

ユニック車に代表されるような移動式クレーンは工事だけではなく、産業廃棄物の運搬などにも使われます。
また、工場等の屋内での荷物の運搬に床上操作式クレーンなどが使われています。

クレーンの活躍する現場の数だけ玉掛作業が必要となるため、資格を取得することによって活躍できる現場が広がります。
資格を必要とする作業を幅広い現場で経験することは、技術を向上させるだけではなく、施工管理や労働安全衛生についての見識を広めることにつながります。

玉掛け作業の資格を取得するメリット2:国家資格のため給与に影響

玉掛け作業に必要な資格は、満18歳以上であればどなたでもチャレンジすることができる国家資格です。

「年収ガイド 年収・収入に関する総合情報サイト」が「賃金構造基本統計調査」から算出したデータでは、2019年における土木作業員の平均年収は392万9500円であり、玉掛け作業員の年収は437万7600円となっています。

このことから、取得する費用に対してメリットが有ると考えられます。

玉掛け作業の資格を取得するメリット3:転職に有利に働く

玉掛け作業の資格の受講は日本全国様々な団体で開催されていますが、受講者の自由な日程で受講できる類のものではありません。

受講の申し込みのチャンスも限られているので、逃すと来年まで待つことになる可能性もあります。

また、建設業界では若者離れが課題となっており、熟達した職人が徐々に減少している傾向となっています。

資格取得の敷居は低いものの、これからも需要が高くなることが見込まれるため、転職にも有利に働くことが予想されます。

玉掛け作業に必要な資格を取得しよう

玉掛け作業に必要な資格も種類や、メリットなどについて紹介しました。

玉掛け作業の種類によって、必要な資格は異なります。
種類ごとの条件の確認や対策を万全にして、資格の取得を目指しましょう。


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