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公開日時 2019.02.05
最終更新日時 2022.04.06

GENBA★WALKERその17

【タイル工事について】
今回は前回のタイル工事の続きとして、「タイルの目地」に着目します。タイルの目地とは、タイルを貼った際の継ぎ目部分(タイルとタイルとの間の隙間)の事を言います。今回はタイル目地割りの種類と目地が必要な理由について説明したいと思います。

1.目地の種類と形状について
タイルの目地の割り方には、様々な種類(図1)が有りますが、大きく分けると縦目地が通っている「通し目地」と縦目地がずれている「うま踏み目地」があります。 タイル目地の形状についても様々な種類があり、例として図2の様に「平目地」、「沈み目地」、「逆ふくりん目地」などがあります。
タイルの目地の役割については、後述しますが剥落防止の役割もありますので、「深目地」は避ける事が望ましいです。目地の深さ(タイルの表面から目地の表面までの深さ)は、タイルの厚みの1/2以下*にする事が必要です。

2.目地の役割について
目地の隙間がほとんど無いように見える施工方法(眠り目地・突きつけ目地)もありますが、次の様な理由から、目地を設けることが一般的です。

①製品の寸法誤差や施工誤差の調整
タイルは焼き物(焼くと縮む)という性質上、同じ種類のタイルであっても個々に微妙に寸法誤差が生じますので、目地を設ける事でこれらの寸法誤差を調整します。

②緩衝材としての役割
タイルの下地が温度変化によって伸縮した際に、目地が緩衝材の役割をし、タイルの損傷を防ぐ役割をします。

③下地への接着補強の為
通常、目地部分には目地セメントを充填しますが、目地を充填することで接着力が増し、補強の役割をします。

④外部からの水や埃(ほこり)などの侵入を防ぐ
これは、目地材を充填しなかった場合の話しですが、目地部分から下地に水が侵入することや、目地部分に埃などが詰まったりする事が有る為、目地材を充填します。

●豆知識
東京駅のレンガ目地は「覆輪目地」という、今ではあまり見かけない目地形状をしています。特徴は、目地の断面が半円形に盛り上がった形状をしており、手間のかかる施工が施されていますので、見る機会があれば確認してみるのも良いと思います。意外と知られていませんが目地詰めは、専門に行う職人がいるほどなのです。


今回の講師は・・・
夢真ホールディングス 人材開発部 田村 憲章 課長代理

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