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安全係数に関する基礎知識3つ|安全係数に余裕を持たせたほうが良い理由とは?

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公開日時 2022.09.14 最終更新日時 2024.02.15

こちらの記事では、安全係数に関する基礎知識についてご紹介いたします。

 


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安全係数とは

安全係数とは、構造設計における構成材など使用材料の基準強さと許容応力の比です。

安全係数を英語ではSafety factor、安全率とも訳されます。構造物は設計段階の想定と実際の環境や使われ方、材質の経年劣化によって違いが生じます。違い(不確実性)を少なくするために余裕を持って設計し、余裕分が安全係数です。

安全係数は薬や機械設計、食品の賞味期限の設定でも使われます。

安全係数に関する基礎知識3つ

安全係数に関する基礎知識は、計算方法と影響を与える項目です。

設計上想定した計算値と実際のバラつきを補う安全係数は、計算によって算出されますが、条件が異なれば数値も変わります。計算に影響を与える項目もあり、基準が明確にできない場合もあり得ます。

基準の代わりに性能、距離や速度、防水性能の指標を利用した算出や、一般的な安全係数の数値を目安にすることもあります。

安全係数に関する基礎知識1:安全係数の計算方法

安全係数の計算方法は公式があり、材料の基準の強度を設計上想定される許容応力で割ります。

材料の基準の強度は、荷重の条件によって決まります。比例限度や降伏点、引っ張り強さや疲れ強さ、ばね限界値などが目安です。荷重要件と設定条件によって使用する目安は異なります。

航空機は1.5、自動車部品の降伏や疲れは1.3、鉄骨構造は2.5~3が安全係数の一般例です。

安全係数に関する基礎知識2:安全係数に影響を与える項目

安全係数に影響を与える項目は、強度や応力です。

安全係数を設定するためにはやり方を熟知し、多くの経験を積むことが求められます。算出する際、強度や応力の数値が異なれば安全係数も変わります。

安全係数を高めればコストも高くなります。製品の耐用年数や経年劣化、製品が使われる温度や水分、紫外線の環境など適切な基準の設定が必要です。

基準の強度に影響する項目

安全係数の基準の強度に影響する項目は、材料の品質と製品の使われ方などです。

材料物質の個体差やバラつきは強度に影響を与えます。設計上想定する製品の使われ方によっても算出に必要な最大負荷の値は異なります。使用頻度や使用期間、使う人の年代などの決め方です。

製品の組立精度のバラつきや、サイズの違いも設計段階の想定に関係し、結果的に基準の強度に影響を与えます。

応力に影響する項目

製品に作用する荷重や基準強さの見積もりが応力に影響を与える項目です。

応力は単位面積当たりの力です。具体的には圧縮や曲げ、ねじりやせん断の静荷重による破壊応力、疲労など繰り返し荷重による破壊応力などです。

正規分布表で、基準強さと最大応力の平均値が十分でも使用時の応力の設定により安全係数が影響を受けます。異なる設定で分布表が重なると、製品が破壊する可能性を示します。

安全係数に関する基礎知識3:安全係数の例

JISでは製品ごとに安全係数を例示しています。

天井クレーン用のワイヤーロープの強度は3.55~5で、ワイヤーロープの等級によって異なります。油圧ショベルのテレスコピック機構用のワイヤーロープの強度は5以上です。高所作業車用の駆動装置のチェーンは、駆動装置が1本の場合は5以上、2本の場合はそれぞれが4以上を求められます。

圧力容器の強度の安全係数は3.5~4以上です。

木材

木材の安全係数は、静荷重が7、繰り返し荷重の片振が10、両振が15、衝撃荷重は20が目安です。

安全係数は材料や使用する目的によって目安が設定されています。目安を直接使用せず、経験や過去の実績を基に安全係数を設定します。

材料によるバラつきもあり、木材は金属など工業製品と異なり材料ごとの違いが大きいので安全係数も大きくなります。

鋳鉄

鋳鉄の安全係数は静荷重が4、繰り返し荷重の片振が6、両振が10、衝撃荷重は15が目安です。

鋳鉄(ちゅうてつ)は炭素とシリコンの量で特徴が変わりますが、一般的な定義は炭素量が2.14%以上含まれた鉄を原料にした鋳物(いもの)です。鉄鋼材料と異なり複雑な形状を製造できますが、強度は劣ります。

厚みによって性質も大きく変わるので、一般的な数値をそのまま当てはめられない面もあります。

軟鋼

軟鋼の安全係数は静荷重が3、繰り返し荷重の片振が5、両振が8、衝撃荷重は12が目安です。

軟鋼の読み方は「なんこう」です。鉄鋼材料を分類する際の分け方で、軟鋼に含まれないものは硬鋼(こうこう)です。大分類では炭素含有量が0.30%以下ですが、厳密には0.12~0.20%を軟鋼と呼びます。

引張強度では490N/mm²未満が軟鋼です。引張強度490N/mm²以上は高張力鋼になります。

鋳鋼

鋳鋼の安全係数は静荷重が3、繰り返し荷重の片振が6、両振が8、衝撃荷重は15が目安です。

鋳鋼(ちゅうこう)は鉄鋳物(てついもの)で、炭素含有量が2.1%以下です。優れた強度で、鋳鉄では強度が不足する製品に使用されます。安全係数も衝撃荷重は同じですが、繰り返し荷重で耐摩耗性が読み取れます。

主な用途は鉄道車両や発電所用の部品、建設機械のキャタピラやローラなどです。

銅の安全係数は静荷重が5、繰り返し荷重の片振が6、両振が9、衝撃荷重は15が目安です。

銅は炭素鋼よりも硬度が低く、強度も強くありませんが、電気伝導性を有し熱伝導性が高い金属です。展延性が高いので加工しやすく、鍋や食器にも使用されます。

銅は亜鉛や錫を加えた多くの合金があり、純度の違いでJIS規格も数多くあります。安全係数を算出する際は、合金番号や質別で機械的性質を確認します。

コンクリート

コンクリートダムは安全係数が建設省令(現 国土交通省)河川管理施設等構造令施行規則により4以上と定められています。

一般にコンクリートの強度は、圧縮強度を指します。引張強度や曲げ強度、せん断強度は圧縮強度が基準です。

コンクリートは使用するセメントの種類や温度、空気量など影響を与える要因が多くあります。普通コンクリートと高強度コンクリートで数値は異なり、安全係数も大きく変わります。

安全係数に余裕を持たせたほうが良い理由

安全係数に余裕を持たせたほうが良い理由は、安全係数が大きいと製品が安全に使用できるからです。

設計する上で想定する数値と実際の寸法は誤差があること、荷重のかかり方は予測できないことが主な理由です。使用する条件に不確実性があり、材料の欠陥など予期しない条件の発生もあります。

安全係数を大きくすることが理想ですが、コスト面との折り合いもあり、許容応力を超えない程度を目標に設定します。

表記の寸法と実寸は誤差がある

設計の表記の寸法と実寸には誤差があるので、安全係数には余裕を持たせる必要があります。

設計した寸法を製品化する際、どんなに正確に製造しても誤差は生じます。材料や製造品質のばらつき、計測する湿度や温度などの気象条件も影響を与えます。

寸法の誤差や生ずるひずみを補うために安全係数に余裕を持たせ、製品が安全に使用できるように設計段階で考慮します。

荷重のかかり方は予測できない

設計段階で想定した使用方法と実際の使い方が異なると予測できない荷重のかかり方をするので、安全を確保するために安全係数に余裕を持たせます。

設計段階で想定した使用する環境や使う人の年代などが異なると、想定とは違う荷重がかかります。

安全係数に余裕を持たせますが、材料の安全係数を参考に企業の有する過去の数値や実績を参考に製品化に無理のない数値を使用します。

安全係数への理解を深めよう

安全係数は、設計段階での想定と実際の製品に発生するバラつきの補正に利用します。

計算式は基準強度を許容応力で割ります。基準強度や応力によって影響を受けます。材質によって安全係数は目安があり、静荷重や衝撃荷重など条件によって数値は異なります。

安全係数への理解を深め、適切に使いましょう。

 


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