建設業界は高齢化が進行しており、働き方改革が叫ばれています。
そこで国土交通省と厚生労働省が連携し、さまざまな取り組みが行われています。
本記事では国が推進する人材確保と育成の施策のうち「働き方改革」について紹介します。

働き方改革の概要

建設業界で人手を確保するためには、職場の環境改善や働き方改革が必要とされています。
しかしそれらの取り組みを個社単位で行うのは、予算的にも人材的にも難しいことが多いです。

そのため国土交通省と厚生労働省が連携し、働き方改革の推進が叫ばれています。
具体的には建設業界における技術者の長時間労働の是正などや技能労働者の休日の確保などに向けて、重点的な対策を取り働き方改革が図られています。

また建設業許可手続きなどの電子申請化をすることで、建設企業の負担軽減が期待できます
これらを行うため2020年4月より、働き方改革関連法や改正建設業法などが施工されました。
この働き方の推進に向けて、関係各所が総力を挙げて取り組むことが重要とされています。

出典：厚生労働省「建設業の人材確保・育成に向けて（令和２年度予算案の概要）」

推進内容の詳細

適正な工期設定・施工時期の平準化等による働き方改革の推進
改正建設業法などでは、新設された「著しく短い工期」の契約に関わる発注者への勧告に向けて、体制を整備するとされています。
また建設資材製造業者への勧告に向け、建設業者などへの周知や徹底などを図るとしています。

さらに令和6年度からは、罰則付きの上限規制が適用されるといわれています。
これに向けて長時間労働の是正や週休2日の確保を図り、官民一体となった取り組みが推進されています。
そして生産性の向上に向けて、BIMの普及を図ることも重要としています。

建設技術者の働き方改革の推進
長時間労働が常態化されている現場技術者の労働状況を是正することを目的としています。
そのため専門工事一括管理施工制度に向けた施工体制の実態調査や分析などが行われています。
また将来の建設業界の担い手を確保するため、若手技術者を活用する方策が検討されています。

建設業許可等の電子申請化に向けた調査・検討
従来、建設業許可や経営事項審査の手続きは、企業や行政庁どちらにとっても大きな負担となっています。
その負担を軽減するため、令和4年度から電子申請化に向けたシステム構築などが取り組まれています。

出典：厚生労働省「建設業の人材確保・育成に向けて（令和２年度予算案の概要）」

将来の建設業界の担い手を確保する

働き方改革を行うことで、現在の働き手の離職を防止し、若手技術者の活用などが検討されています。
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