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地盤改良工事とは?3つの工法とそれぞれの特徴やメリットについて紹介

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公開日時 2023.02.10 最終更新日時 2023.02.10

こちらの記事では、地盤改良工事についてご紹介いたします。

 


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地盤改良とは


地盤改良工事とは、住宅やビルといった建築物を地盤の上に建てる場合や、地盤の掘削、また、土を建設材料として使う場合には、そのままの地盤では安定性が足りないことがあるため、人工的な処理を加えることで土質や地盤を改良する工事のことです。
つまり、建築物を建てる際、安定性に不安がある場合に、地盤を補強しておくということです。

地盤改良のメリット

地盤改良は、たとえば建築物を建てる際に、地盤の強度を増すために行われるものです。そのため、地盤改良のメリットの1つは、建築物を支持する地盤の強度が増すことです。

これにより、建築物の地震に対する耐震性が増し、強風や交通振動などによる建物の揺れを抑えることができます。また、地盤沈下や液状化現象を防止し、安定性を増加させます。

地盤の強度が増すこと以外にも、メリットがあります。たとえば、地盤改良をしていれば、建築物の建て替え時に地盤改良の必要性がないので、土地の資産価値を高める事ができます。さらに、しっかりした地盤の上に住んでいるという、住人の安心感を高めることができます。

地盤改良のデメリット

建築物の建て替え時に地盤改良の必要性がないので、土地の資産価値を高めるメリットがあると説明しましたが、その反面、地盤改良工事によるデメリットもあります。

地盤改良工事に用いた杭などを撤去しなければその土地が使えないような場合には、地中に埋設物があることがマイナス評価になり、地価を決定する際のマイナス要素となるおそれがあります。特に、安易な地盤改良を行っている場合には、その可能性が高くなります。

また、セメント系固化材を使った地盤改良では、土とセメントを混ぜることにより、発ガン性物質である「六価クロム」が発生する恐れがあります。六価クロムとは、アスベストと並んで二大発ガン性物質として国際がん研究機関などにより表明されている、非常に危険な物質です。

この六価クロムは、発生すると地下水に流れこんで、周辺の自然環境や人の健康にも悪影響を及ぼします。このため、法律により土地の所有者はその汚染物質の浄化義務を負わなければならないことになっています。

出典:土壌汚染対策法の施行について|環境省pdf

地盤改良工法の種類3つ


土地を購入し、一戸建てを建てる場合、住宅を建てる前に必ず地盤調査を行います。地盤調査では、地面が建物を支える強さ(地耐力)を調べます。地耐力が3t/㎡以下の場合は、軟弱地盤であると判定されます。

地盤調査の結果、軟弱地盤と判定された場合には、このような土地に住宅を建てると、長期的な建物の重さによって地盤沈下が生じて、住宅が傾いたりします。また、大きな地震が起こった場合、地質の状態によって液状化が起きてしまう可能性もあります。

このため、地盤改良を行う必要があります。地盤改良工法には、地盤の状況に応じていくつかの種類があり、それによってかかる費用は異なります。

以下に、地盤改良工法を3種類挙げて説明します。

地盤改良工法の種類1:表層改良

地盤改良工法の種類の1つである表層改良工法は、軟弱だと思われる地盤が地表から2m以下の浅いときに使用される工法です。表層の軟弱地盤部分を掘削してから、セメント系固化材を軟弱地盤に散布して、原地盤の土と混合し、攪拌した後に転圧して、十分に締固めて強度を高めるとともに均等化します。

これにより、支持力を増すとともに均等化を図り、不同沈下を防止する強度のある地盤に改良する工法です。

以下に、表層改良工法の特徴、メリット、注意点について説明します。

特徴

表層改良工法は、軟弱地盤層の厚さが2m以下の場合に用いられる工法で、地表面だけを固める工法なので、施工が簡単で効率的でかつ工期が短かく、経済的です。

工事にかかる日数は、広さにもよりますが、通常の一戸建て住宅の場合1日~2日程度で完了します。また、改良する表層の厚さが1.0m程度の場合、地盤改良費用を抑えることができます。改良する表層の厚さが2.0m程度になると、後述する柱状改良工法の方が安価な場合もあります。

それと表層改良の施工方法2種類あり、水と固化材を混合するスラリー撹拌方式と、固化材そのものを使用する粉体撹拌方式があります。

メリット

表層改良工法のメリットは、原則として原地盤を除去せずに改良する工法であるため作業効率が高く、工期が短いため経済的であることです。工事期間は建物の種類や大きさにもよりますが、一戸建て住宅の場合、ほとんど1~2日で完了します。

表層改良工法では、地盤改良機ではなくバックホーを使用するため、搬入路が狭い場所や狭い土地でも施工できます。また、高低差がある土地でも施工することができます。

適用できる土質は、粘性土(ローム)、砂質土が基本的ですが、酸性土や腐植土でも、適用可能な種類のセメント系固化材に変更することで、さまざまな種類の土質に対応できます。

原地盤の土が、腐植土や火山灰室粘性土層などの六価クロムを出しやすい種類の場合は、六価クロム低減型セメント系固化材を用いることで、六価クロムの低減が可能です。

注意点

改良する軟弱地盤の厚さは、0.5m以上、2.0m以下の場合に施工可能です。軟弱地盤の厚さが2.0m以上ある場合には、後述する柱状改良工法が適します。また、改良する軟弱地盤の厚さが2.0m程度になると、柱状改良工法の方が安上がりになる場合もあります。よく検討して、どちらの工法が適するか判断してください。

適用地盤は、さまざまな種類の地盤に適用することができますが、地下水に流れがあり安定していない地盤、地下水位が改良面より浅い地盤、改良地盤下部に空洞が存在する地盤には適しません。

粉体撹拌方式をバックホーで施工する場合には、地形条件にも柔軟に対応することができますが、風が強い時など、粉状の固化材が飛散しやすいので注意が必要です。近隣に影響を及ぼすおそれがある場合には、低発塵型固化材を使用して、飛散量を低減しましょう。

地盤改良工法の種類2:柱状改良

地盤改良工法の種類の1つである柱状改良工法は、小・中規模建築物向けの地盤改良工法です。原地盤の土とセメント系固化材を混合することで、地盤内に柱状の補強体を構築します。そうすることによって、地盤の強度を上げて建築物を支持します。

これにより、地盤の支持力を増すとともに均等化を図り、建築物の不同沈下を防止する地盤に改良するもっとも一般的な工法です。

柱状改良工法の施工手順は、まず、施工機を移動し、所定の打設位置に合わせて杭芯セットを行います。次いで、先端翼を回転させて強固な支持層まで掘削を開始し、掘削と同時に所定量のセメントミルクを注入しながら撹拌します。所定深度に達したら先端処理を行った後、撹拌混合しながら先端翼を引き抜いて打設完了です。

なお、コンクリートの柱を打ち込んで建物を支える方法もあります。一戸建て住宅を建造する場合は、安定した支持層まで打ち込まず、4mほど打ち込んで済ませます。地震の際には、打ち込んだ柱と土が摩擦を起こすことにより、柱を打ち込まれた土の部分が一体化して、家の揺れを抑えることができます。

以下に、柱状改良工法の特徴、メリット、注意点について説明します。

特徴

柱状改良工法の特徴は、前述した表層改良工法で強度を出すのが難しい地盤の場合によく用いられ、改良する土地に碁盤の目のようにコンクリートの柱を規則正しく何本も注入して地盤を強固にすることです。主に、一戸建て住宅のような小規模建物や、自重の重いビルやマンションなどの中規模建築物を建造する土地において、軟弱地盤かつ不同沈下の可能性がある場合に多く用いられる工法です。

工事にかかる日数は、建物の規模で変わりますが、大体30本の杭であれば2~3日で完了します。改良する表層の厚さが2.0m程度の場合には、前述した表層改良工法よりも安価にできる場合もあります。

メリット

柱状改良工法は、シンプルな工法であり、たくさんの地盤業者で取扱われていますので、工事の費用を抑えられるというメリットがあります。

また、柱状改良工法は、掘削翼や撹拌翼の大きさおよび形状の違いによって、軸径や品質が異なる柱で補強することができますので、柱の本数や、間隔など補強の度合いを調整できます。この工法では、性能を証明する建築技術性能証明を取得することができます。

柱状改良工法は、基本的には、柱の先端を固い支持層まで到達させて得られる先端支持力と、柱の周面と土との間で得られる摩擦力とによって建築物を支えます。支持層がない地盤でも、柱の径が大きい場合には周面の摩擦力が大きくなるため、建物を支えることができる場合があります。

また、比較的に小型の重機でも施工できるため、狭い土地や、侵入道路が狭い場合にも施工が可能になります。

注意点

柱状改良工法は、デメリットもあります。多くの施工業者で取扱われていますので、施工業者の技術や経験の差が出やすいです。また、沈下事故発生率が高い工法ともいわれています。施工業者を選択する際には、費用のみならず、施工技術や実績なども考慮に入れましょう。

また、有機質土など特定の地盤ではセメントが固まりにくいため、固化不良を起こすことがあります。

施工後に地盤を現状に戻すことが非常に難しいことや、柱が地中に残ってしまうことにより土地の売買価格が下がる原因になることもあり得ることを知っておきましょう。

地盤改良工法の種類3:鋼管杭工法

地盤改良工法の種類の1つである鋼管杭工法は、軟弱地盤から岩盤等の堅固な支持層まで、小口径の鋼管を杭状に貫入させて、建造物を支持します。

鋼管杭工法の施工手順は、まず、地盤補強材となる鋼管の先端部に、鋼管よりも外径が大きくらせん状になっている刃(螺旋翼)を取り付けます。鋼管の頭部を把持して螺旋翼を所定の位置に位置決めし、鋼管の頭部を回転させます。これにより、螺旋翼が地盤に潜り込んでいきます。

このとき、地上には土が排出されない状態で貫入されますので、排出土の処理費用が発生しません。鋼管の長さが足りない場合には、鋼管の頭部に次の鋼管を溶接やボルトによって接続します。これを繰り返して、先端部が支持層に達するまで鋼管を貫入させます。支持層に達したら、頭部の余った部分を切断して完了です。

以下に、柱状改良工法の特徴、メリット、注意点について説明します。

特徴

本工法は、土質が悪い場合や支持層が深く、表層改良工法や柱状改良工法では届かない場合に採用されます。粘土質、砂質地盤に適応可能です。

また、狭い土地でも支持層がある土地に適用可能です。この工法では、性能を証明する建築技術性能証明を取得することができます。

メリット

鋼管杭工法は、鋼管先端部を支持層まで到達させて支持するため支持力が高くなり、支持層が深い位置にあって到達できない場合でも、鋼管の先端部に取り付けられ、鋼管の外径の3.0倍~3.5倍程度の外径を有する先端翼が沈むのを防止します。

また、鋼管の貫入が完了した後に地盤を乱すことがないので高い支持力が得られます。鋼管杭工法はセメントを使用しないので、発がん性物質である六価クロムの発生を防止するとともに、産業廃棄物が発生しません。また、鋼管を貫入する際に、地上には土が排出されないので、排土も出ません。

貫入された鋼管は、逆回転させることで引き抜くことができますから、鋼管が地中に残ることによる地価の低下を防止することができます。小型施工機を用いて施工できるので、狭い場所や、搬入道路が狭い場所でも施工できます。

注意点

鋼管杭工法は、支持層がなければ十分な支持力が得られない場合があります。また、同じ条件で工事した場合、柱状改良工法よりコストが高くなる場合があります。

それに、工事の振動や騒音が大きいので周辺の住人の方々に配慮しなければトラブルの原因に繋がりますので注意が必要です。

地盤改良工法費用の目安

地盤改良工法費用の目安


これまで、3種類の地盤改良工法の特徴やメリットなどについて説明しました。次に、各改良工法の費用について説明します。

地盤調査によって地盤改良工事が必要と判断された場合、改良する地盤の深さや、地盤の状態からどの種類の地盤改良工法によって地盤改良を行うかを決定します。もともと強固な地盤と緩い地盤では、適用する地盤改良工法に違いが出てきます。

工事費は、適用する地盤改良工法の種類によって異なります。費用がかかる工法もあれば、比較的低コストでできる工法もありますので、適用可能な工法が複数種類ある場合には、費用を見積もる際に重要なポイントとなります。

また、各地盤改良工法の費用は、改良する土地の面積や、建物の重量によって異なってきます。基本的には建物の床面積が広いほど、また建物の重量が重いほど費用が高くなります。さらに、土地の状態によっても費用が変わってきます。たとえば、沼や池だったところを埋め立てた土地や、かつて田んぼだった土地などは、地盤が緩い場合が多く、十分な地盤改良が必要となるので工事費は高くなります。

以下に、各地盤改良工法を用いる場合の費用の概算について説明します。

表層改良

表層改良工法は、セメントで改良地盤そのものを固める工法です。改良する地盤の面積によって、費用に大きな差がつきます。

表層改良工法は、地盤改良工事の施工面積1坪あたり3万円程度が一般的な費用です。

なお、セメントをクロスさせるような形で固めていく工法を使用すれば、費用を低減させることができる場合もあります。

柱状改良

現在行われている地盤改良工事の種類の中でも、もっともコストを低く抑えることができる方法が柱状改良工法です。これは、工法がシンプルなこと、安価なセメントを使うことなどから費用を節約することができます。

柱状改良工法は、建物の建築面積1坪あたり4~5万円程度が一般的な費用です。

なお、費用の節約を考えるあまり、品質が落ちて必要な支持力が得られないような欠陥工事とならないように気をつけましょう。

鋼管杭工法

鋼管杭工法は、鋼管を地中に埋め込んで建物を支える工法です。他の種類の工法と比べて、強度と安定性が優れていて、もっとも高品質の工法と言えます。ただ、鋼管を用いますので、セメントに比べて材料のコストが高いため、全体的に費用は高めになります。

鋼管杭工法は、建物の建築面積1坪あたり5~7万円程度が一般的な費用です。

地盤改良工法の種類と特徴を知ろう


代表的な3種類の地盤改良工法を紹介して説明しましたが、改良工法は、現場の状況によって最適な種類を選択しなければなりません。工事費用が安いというだけでいい加減な改良工法を選択すると、5年後、10年後に大きな問題を引き起こして後悔しかねません。

費用も大きな問題ですが、適正な工事費で、きちんとした工事を行う業者を見つけて依頼しましょう。この際、何社かに見積りを作ってもらい慎重に選ぶことをお勧めします。

 


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