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公開日時 2018.10.09
最終更新日時 2022.04.06

【造園業を極める⑤】プロなら知っておきたい日本庭園の様式を知ろう!江戸時代以降編

日本庭園は、左右非対称や曲線を用いた造形などが特徴で、世界的にも高く評価されています。
大自然を限られた庭の空間に描き、古代昔より人々はその光景を楽しんできました。
現代の庭園造りでも、日本庭園の伝統を知りその要素を取り入れるのは、とても有意なものでしょう。
今回は、日本庭園の様式として、江戸時代以降の様式をご紹介します。

江戸時代は日本庭園の集大成

江戸時代に入ると、各地で権力を持つ大名が日本庭園文化の中心となりました。
江戸時代の日本庭園では、大きな池泉を中心に据え、その周囲を埋め込みや築山で装飾したり橋をかけたりしています。
特に、日本庭園内を散歩しながら移りゆく庭の景色を愛でるようになったのもこの頃で、このような庭園を回遊式庭園と呼びます。

大名によって全国各地に造られた大名庭園は、その規模や常識も様々でした。
池山や枯山水、露地などの過去に勃興した様式の他にも、海水を使った潮入り庭園や各地の名勝を演出した縮景式庭園など、実に多くの種類の様式が取り入れられました。

また日本庭園の広がりは大名だけではありません。
上級向けや豪商、豪農、寺院や庶民の住居にも、庭園が造られて多くの庭師も活躍しました。

明治時代以降のモダンな日本庭園

江戸時代が終わり明治時代に入ると、西欧諸国との文化交流が活発になります。
明治の街自体も西欧化の波に押されますが、日本庭園もその影響を受けました。
また庭園から見える外の景色も一緒に庭造りの一部にする「借景式庭園」も生み出されました。

大名の廃止に伴い、日本庭園文化を担ったのは日本経済に強い影響力を持った財閥や実業家たちでした。
自宅や別荘に日本庭園を造り、そこに西洋の要素も取り入れています。
例えば、広い芝生を作ったり、ライトアップをしたりして日本庭園を進化させました。
伝統的な日本庭園の要素を守りつつ、新しい要素も取り入れて日本庭園が変化し続けていることがわかります。

今日でも、日本庭園のバラエティは広がり続けています。
明るい洋風の草花を使ったデザインやテラスとの組み合わせなど、日本伝統の様式だけではなく、現代にもあった庭園が造られています。

世界に誇る日本庭園へ

明治以降は、江戸時代に作られた大名庭園が多く破壊されており、現在では限られた所でしか見ることができません。
しかし日本庭園の伝統や歴史は、今残っている庭園で感じ、触れることができます。
日本庭園は、時代とともにその様式を変化させ、それぞれの様式には心を表す要素が組み込まれています。
だからこそ世界でも日本庭園の評価が高く、特別な雰囲気を醸し出しているのでしょう。

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