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公開日時 2020.03.23
最終更新日時 2022.04.06

【施工管理技士が知っておくべき空調配管道具の知識】真空ポンプ

真空ポンプとは容器の中の気体を除去する機能を持った装置のことです。
主にエアコンの冷媒配管内を真空に近づけるために使用されます。
配管内に空気や水が残ると、故障の原因のひとつになるためです。
この記事では空調配管道具のひとつである「真空ポンプ」の概要や原理について紹介します。

真空ポンプの概要

真空ポンプとはその名の通り真空状態を作り出すポンプです。
容器内の気体を除去し、減圧状態を保つために使用されます。
種類より到達する真空度が異なるので、作業や希望する真空度に合わせて選びます。
主に以下のような種類と違いがあります。

真空ポンプの種類と特徴一覧

・電源
真空ポンプの電源方式には「AC電源式」と「充電式」の2つがあります。
AC電源式は単相100ボルトで動くタイプです。
充電式はバッテリーを取り付けて使用します。
電源ケーブルが無いので、高所や狭所の使用に便利です。

・排気速度
1分間に排気できる空気量の違いです。
数値が高いほど短時間での作業と大型の空調機器に対応可能です。

・真空到達度
真空到達度は、絶対真空にどれだけ近づけるかを示した値です。
数値が小さいほど絶対真空に到達でき、性能が高いことを示します。

真空ポンプも当然性能が高い方が高価になります。
作業に必要な性能を見極めて、適切なものを選びましょう。

真空ポンプの原理

真空ポンプを原理で分類すると、「気体輸送式真空ポンプ」と「気体ため込み真空ポンプ」の2つに分類されます。

気体輸送式真空ポンプ

吸気側から排気側に向かって気体を輸送する方式です。
代表的なものに、油回転真空ポンプが挙げられます。
これはスターター内で回転する羽が気体を排出します。

気体ため込み式真空ポンプ

真空ポンプの中に吸気側から入る気体をため込んで排気します。
代表的なものに、イオンポンプが挙げられます。
これはチタンのゲッター作用によって気体を排出します。
またクライオポンプも気体ため込み式真空ポンプのひとつです。
2段式になっており、1段目で冷却・水分の排気を行います。
そして2段目でも冷却し分子を廃棄することで、超高真空状態を得ます。

原理によって到達する真空度が異なります。
そのため異なる原理を持つポンプを組み合わせることが多いです。

エアコンの工事などに使用される

真空ポンプはエアコン工事などの、空調配管工事の際に使用されます。
種類によって真空到達度などが異なりますので、工事内容にあったものを選ぶことが大切です。
空調配管工事では使うことの多い道具なので、施工管理技士は原理について理解しておきましょう。

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