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鉄骨の施工管理のポイントを解説|役立つ資格や覚えておくべき接合方法とは

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公開日時 2022.08.08 最終更新日時 2024.01.24

こちらの記事では、鉄骨の施工管理のポイントについてご紹介いたします。

 


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鉄骨の接合の必要性とは

鉄骨工事では、柱や梁に当たる鉄骨を組み立てて建物の骨組みなどを造ります。
しかしこの骨組みも組み上げただけでは強度が足らず、風や地震で簡単に崩れてしまいます。
そこで、鉄骨で同士をしっかり繋げる「接合」作業が必要となるのです。

この記事では、以下の5種類の接合方法を紹介します。

  • 高力ボルト接合
  • 被覆アーク接合
  • CO2ガス半自動溶接
  • サブマージアーク溶接
  • エレクトロスラグ溶接

続いて、それぞれの接合方法について詳しくみていきましょう。

鉄骨の施工作業フロー

鉄骨の施工作業フローは、高力ボルトで接合する方法と溶接で接合する方法によって異なります。
高力ボルトで接合する方法の施工作業フローは、仮ボルトと高力ボルトを使用します。
鉄骨をクレーンで吊るし上げて、最初に仮ボルトで仮止めするようにしましょう。
強い強度と高い摩擦力を有する高力ボルト使って、緩まないように締め付けます。
溶接で接合する方法の施工作業フローは、鉄骨を仮ボルトで締めて組立てた後、溶接して接合させます。

鉄骨の施工管理における接合の種類

鉄骨の施工管理における接合の種類は、高力ボルトにより接合する高力ボルト接合および溶接により接合する被覆アーク接合、CO2ガス半自動溶接、サブマージアーク溶接とエレクトロスラグ溶接があります。
各々の接合方法により施工管理方法が異なり、得られる接合は、それぞれ異なった特徴を持っています。
鉄骨の高力ボルトまたは溶接による上記接合方法について、その方法と特徴を以下に詳細に説明します。

高力ボルト接合

「高力ボルト」と呼ばれるボルトを使って鉄骨同士を締め合わせる接合方法です。部材同士の摩擦で動かないようにすることができます。接合に用いられる高力ボルトは、強度と引張力への耐性が高く、均一に締める付けることができます。現在では多くの建設物でこの高力ボルト接合が採用されています。

被覆アーク接合

溶接棒を用いて溶接する接合方法です。この方法で接合された鉄骨は風に強く、屋外の建設工事でよく採用されます。溶接に使う機材が安価なため、比較的低予算で接合が可能という特徴もあります。ただし薄板溶接は不可能です。

CO2ガス半自動溶接

二酸化炭素ガスを利用して溶接する接合方法です。日本では不活性ガスが高価なため、空気中の二酸化炭素から抽出するCO2ガス半自動溶接がよく採用されます。ただしこの溶接方法は、非鉄金属には対応していないので留意してください。

サブマージアーク溶接

粒状フラックスで溶接したい箇所を多い、その中でアークを発生させるタイプのアーク接合です。溶接できるのは下向きに限定され、溶接中に溶接部を見ることもできません。大型な設備を必要とするものの、溶接自体の品質は高く、船舶や建物の鉄骨、パイプラインなどで利用される接合方法です。

エレクトロスラグ溶接

溶接ワイヤを用いて鉄骨を溶接する接合方法です。溶接ワイヤ供給ロールを通じて溶接ワイヤを供給し、鉄骨とワイヤ双方を溶融させます。大掛かりな設備が必要ですが、溶接部を水平にできない箇所の接合に適しているというメリットがあります。そのため、大型の船舶や化学プラント、タンクなどで採用されます。

鉄骨の施工管理のポイント4つ

鉄骨の施工管理のポイントは、鋼材の識別色の塗布の有無、けがきの有無、加工時のポイント、摩擦面の処理の確認の4つです。
鋼材の識別色が明瞭に塗布されているか確認し、けがきがないか、切断加工/開先・スカラップ加工/曲げ加工時のポイントを確認し、摩擦面の処理の確認を実施することが鉄骨の施工管理において重要です、
施工管理の上記ポイントに注意することで、欠陥の少ない鉄骨の接合が可能になります。

1:鋼材の識別色が明瞭に塗布されているか確認する

鉄骨の施工管理の最初のポイントは、鉄骨が整然と整理されていて、鋼材の識別色が明瞭に塗布されていることです。
工場内に鋼種識別方法が掲示されているか確認します。
製作要領書に定められている鋼種識別方法と同じであることを確認しましょう。
鋼種識別方法は、日本鋼構造協会(JSCC)で標準が決められていて、鉄骨工事技術指針・工場製作編に掲載されています。
開先面に鋼種識別色塗料が塗布され、溶接線内に入る場合は、溶接前に除去します。

出典:規格規準類|日本鋼構造協会(JSSC)
参照:http://www.jssc.or.jp/publication/list01.php?class=5&PHPSESSID=9d44d86912720d882174b48930a01675

2:けがきがないか確認する

鉄骨の施工管理の2つ目のポイントは、けがきがないか確認することです。
高張力鋼や疲労を考慮する部材について、ポンチ、たがねによる打痕などの傷のないことを確認します。
ただし、打痕などの傷が、その後の切断・穴あけ・溶接などの加工作業で除去される場合は問題ありません。
高張力鋼の部材にポンチによる打痕があっても、溶接される部分であれば合格とします。しかし、その部分が溶接により完全に溶け込むことが合格の条件です。

3:加工時のポイント

鉄骨の施工管理の3つ目のポイントは、切断加工、開先・スカラップ加工、曲げ加工に関するものです。
ガス切断加工面のノッチ、切断面の不整形、プレートの削りすぎなどが発生しないように注意して、不具合部分が発生した場合は修正しましょう。
部材を組み立てる際に、隅肉溶接部にすき間が生じたり、溶接の位置不良になったり、外観不良が生じたりしないように、鉄骨の施工管理において、加工時のポイントに注意します。

切断加工の場合

鉄骨の施工管理において、切断加工の場合は、ガス切断加工面のノッチ発生に注意します。
ガス切断加工時にノッチが発生した場合は、グラインダで滑らかに仕上げます。
スロット孔のガス切断加工において、切断面が不整形になった場合は、棒グラインダなどで切断面の形状を修正し、ノッチが残らないようにします。
エレクトロスラグ溶接などでデボが残った場合は、グラインダでデボを削りすぎないように注意しましょう。

開先・スカラップ加工の場合

鉄骨の施工管理において、開先加工の場合は、開先内にガス切断によるノッチがあると、ノッチ底が溶け込み不良になり内部欠陥を起こします。
開先面のルート間隔、ベベル角度を確認すると同時に、ノッチや溶け落ちのないことを確認します。
スカラップ加工では、ウエブ削り残しが無いように平らに仕上げましょう。
ウエブ削り残しがあると、工事現場でグラインダ掛けが必要となり、工事の進捗に影響を与えます。

曲げ加工の場合

鉄骨の施工管理において、曲げ加工の場合は、鋼材に曲率の小さい押し型によって局部的な曲げ加工を行ってはいけません。
告示2464号において、「厚さが6mm以上の鋼材等の曲げ加工で、外側曲げ半径が板厚の10倍未満のときは、加工後の「機械的性質」「化学成分」「その他」が加工前の品質と同じかもしくはそれ以上であることを確かめなければならない」と定めています。
また鋼板の過度の加熱矯正は、母材の溶け落ちがあるので注意しましょう。

出典:曲げ加工|日建連
参照:https://www.nikkenren.com/kenchiku/sekou/steel_frame_Q&A/A-2-8.pdf

4:摩擦面の処理の確認方法

鉄骨の施工管理において、摩擦面の処理の確認方法は、摩擦接合面にスパッタがついた際にはケレンなどで除去して健全な摩擦面にしたあと、サビを発生させます。
スプライスプレートとロールH形鋼フィレットが干渉して密着しないときは、見逃すと摩擦面が密着せず、工事現場でボルトが閉められない不具合が生じます。
特に外法一定H形鋼でフランジ幅が小さいときは注意しましょう。
摩擦面処理麺のグラインダ掛けは穴あけ後に行います。
やむを得ず摩擦面処理後に穴あけを行った場合は、バリ、まくれ取りを行ったあと、赤さびを発生させます。

鉄骨の施工管理に役立つ資格

鉄骨の施工管理に役立つ資格として、2級建築施工管理技士と鉄骨製作管理技術者があります。
2級建築施工管理技士は、国土交通大臣が認定する資格で、建築工事の施工計画の作成、工程現場における工程・品質の管理を行い、現場監督としてマネジメント能力やリーダーシップが要求されます。
鉄骨製作管理技術者は、鉄骨技術者教育センターが実施している資格で、鉄骨製作工場において、製作管理と品質管理を行う技術者の資格です。

2級建築施工管理技士

2級建築施工管理技士は、一般建設業の許可を受ける際に必要な「営業所ごとに配置する専任の技術者」及び「建設工事における主任技術者」として認めらます。
2級建築施工管理技士の試験は第一次検定と第ニ次検定があり、第一次検定は17歳以上であれば誰でも受験できます。
第二次検定のみを受験する場合の受験資格は、一級建築士試験合格者、旧制度の「学科試験のみ合格者」および第一次試験合格者です。
第一次検定と第二次検定を同時に受験するときの受験資格は、学歴または資格が決められています。
大学・専門学校、短期大学、高等学校等の卒業後の実務経験年数が決められています。

出典:施工管理技術検定|建設業新興基金
参照:https://www.fcip-shiken.jp/ken2/

鉄骨製作管理技術者

鉄骨製作管理技術者の資格試験は、対象建物の規模と技術レベルに応じて1級と2級があります。
受験資格は、大学、短大・高専、専修学校、高校卒業後の実務経験年数が決められています。
実務経験年数のみで受験する場合は、1級が10年以上、2級が5年以上の実務経験が必要です。
建築士、溶接管理技術者認定基準など資格による受験資格もあります。
必要な実務経験の内容、指定学科についても決められています。
試験は筆記試験で、択一形式(マークシート)で、鉄骨構造、鉄骨加工、品質管理、安全管理、建築法規に関して出題されます。

出典:鉄骨製作管理技術者|鉄骨技術教育センター
参照:https://www.seec.or.jp/tekinfo.html

接合方法や施工管理のポイントをおさらいしよう

鉄骨の接合方法(高力ボルト接合、被覆アーク接合、CO2ガス半自動溶接、サブマージアーク溶接、エレクトロスラグ溶接)について紹介しました。
鉄骨の施工管理のポイント(鋼材の識別色、けがき、加工時のポイント)について解説し、役立つ資格(2級建築施工管理技士、鉄骨製作管理技術者)について説明しました。
施工管理や現場監督を目指す方は、鉄骨の接合方法、施工管理のポイント、役立つ資格などをおさらいし理解を深めましょう。

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