ページトップに戻る
公開日時 2020.04.14
最終更新日時 2022.04.05

堤防工事に関わる施工管理技士がおさらいすべき堤防の種類:水路堤防

施工管理技士の皆さんは、今後、河川構造物の建設工事に従事することもあるかもしれません。
そこで今回は、国土交通省四国地方整備局の情報を参考にして「水路堤防」の特徴と主な役目を紹介します。
水路堤防に関する正しい知識を身につけて、施工管理技士としてのスキルアップにつなげましょう。

水路堤防とは


「水路堤防」は堤防の一種で、人工的に水を流すための設備です。
自然に流れる河川に沿って作成される「河川堤防」とは対称的なものであることを留意しましょう。

それでは、水路堤防の主な特徴からみていきましょう。

まず水路堤防には、護岸と透水シーリングにより地下水とは完全に断絶した水の流れを作り出すという特徴があります。
そして人為的に水を流す設備なので、後ほど詳しく解説する役目を果たすために必要な量の水しか流れることはありません。
そして基本的には、流れる水の量は一定で変化することもないのです。

以上が水路堤防の主な特徴です。
地下水とつながっており、降雨量などの条件で流れる水の量が変動する河川堤防とは正反対の性質です。
では続いて、水路堤防の役目について詳しく解説していきます。

水路堤防の役目


人工的に水を流して作られる「水路堤防」の主な役目は、「運河」と「灌漑」の二つです。
自然の河川に沿って作られる「河川堤防」が洪水から人名と資産を守るためであるのに対し、水路堤防は運河や灌漑など人間の営みを便利にするための施設という色合いを強く持ちます。
施工管理技士の皆さんは、堤防そのものの造りだけでなく、その役目も大きく異なることを理解することが重要です。

続いて水路堤防が担う二つの役目について解説します。
①運河
人工的に作られた水路のことを指します。
ヨーロッパでは交通や物資の輸送のために古くから用いられており、船舶の航行可能な運河が数多く築かれてきました。
船舶の航行以外にも、給水施設や排水施設としても活用されます。

②灌漑
灌漑とは、田畑に人工的に水を引くことを指します。
水路堤防を築き人工的に水の流れを生み出すことで、雨の少ない季節でも河川や湖、地下水などから取水することが可能になります。

水路堤防は人工的に水を流す運河と灌漑用の堤防

今回は、「水路堤防」の特徴と役目を解説しました。
水路堤防は、運河や灌漑を目的として作られる施設です。
施工管理技士の皆さんは、洪水への備えという役目を持つ「河川堤防」との違いを踏まえて理解しておくようにしましょう。

※出典:国土交通省四国地方整備局【第10章 堤防の役割と破壊に至るメカニズム】
:国土交通省東北地方整備局【知っているようで知らない運河の定義】

俺の夢は「施工管理技士の派遣転職」に特化し、業界最大級の求人数、30年以上の転職サポート実績を誇る求人サイトです。
このサイトでは、施工管理技士の方に役立つ情報を「トレンド」「キャリア」「知識」の3つに分けてお届けしています。
運営企業:株式会社 夢真

Twitter LINE
NEW

新着求人

2024年4月25日更新
新着情報0
現在、新着求人はありません。