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公開日時 2020.02.20
最終更新日時 2022.04.06

【国土交通省四国地方整備局参照】堤防工事に関わる施工管理技士がおさらいすべき堤防の種類:河川堤防

今回は、国土交通省中部地方整備局の情報を参考に「河川堤防」について解説します。
施工管理技士の皆さんには、一般住宅やビルの建築に留まらない幅広い知識が求められます。
河川堤防とはどのようなもので、どういった役目を持っているのかを学び、今後の業務に活かしましょう。

河川堤防とは


「河川堤防」は、「水路堤防」と共に一般的な堤防の一つとして挙げられる堤防で、河川の洪水への備えとして建設されます。
水路堤防が人為的に水を流しているのに対し、河川堤防は自然の川の対処として作られているのです。
そのため、運河や灌漑を目的としている水路堤防とは区別して考える必要があります。

続いて、河川堤防が備えている主な特徴を整理しましょう。

まず河川堤防最大の特徴は、建設地を自由に選ぶことができないという点です。
自然に流れる河川に沿って作られるため、建設地は河川の流域によって決まります。
そのため、非常に建設が困難な立地に作らなくてはいけないこともあります。
また、堤防の材料も河川の流れる場所の条件で決まります。
河川堤防の多くは盛土で作られるため、基本的に堤防を作る土地の土をそのまま使うのです。
これは、堤防に使う土を遠方から運搬することが難しいという経済的な理由が主です。

そして、建設地や材料が河川の流れる場所によって制約を受けることから、安全性を同一基準で確保することが困難という特徴もあります。
さらに、河川堤防の安全性は建設地と材料の土以外にも、堤防を作る土地の降雨量などの自然条件にも強く影響を受けます。

また、河川堤防の流量はタイミングによって大きな差があります。
通常時は河積にかなり余裕がありますが、洪水発生時には大きく流量が増し堤防の間を水が満たす場合もあります。
ときには洪水によって河川堤防の上限を流量が超えることもあり、多くの堤防はその度に嵩上げされてきたという経緯を持ちます。
ですから河川堤防には、歴史的構造物としての側面もあるのです。

以上が河川堤防の主な特徴です。
続いて河川堤防が担う役割を紹介します。

河川堤防の役目


「河川堤防」は、河川の洪水に対する防御という役目を担っています。
台風や豪雨といった災害時に、河川が増水して周辺の土地が水浸しになると、その土地に住む人々の命や資産が損なわれてしまいます。
そのような事態が起きないように、河川堤防を築き流水を安全に下流域へと流すのです。

河川堤防の役目は洪水への備え

今回は、「河川堤防」の特徴や役目を解説しました。
河川の増水時に流域に住む住民やその資産を守るための河川堤防は、河川の流れによって建設地や材料が制約を受けるという特徴があります。
施工管理技士の皆さんは、こうした特徴をよく理解して実際の施工に活かしましょう。

※出典:国土交通省四国地方整備局【第10章 堤防の役割と破壊に至るメカニズム】

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