ページトップに戻る
公開日時 2020.02.10
最終更新日時 2022.04.06

施工管理者なら知っておきたいAI重機の事例:油圧ショベルの自動化

近年様々な分野で活用されているAI技術(人口知能による自動化)は、施工の現場においても多くの場面でその力を発揮しています。
そのため、施工管理者としても現場でのAIの活用法を知っておくことは重要です。
今回はその中でも油圧ショベルの自動化にスポットを当て、メリットや今後の課題を解説していきたいと思います。

油圧ショベルの自動化とは


油圧ショベルとは一般的にショベルカーと呼ばれるアームが特徴の重機です。
施工現場においては土砂や山などを削ったり、整地したりする際に使われます。

油圧ショベルの構造は自走するための走行装置、ブームと呼ばれる左右に旋回するプラットフォーム、バケットと呼ばれる作業装置のついたアームという3つの部分から構成されます。
この油圧ショベルの自動化システムで用いられるAI技術は、油圧ショベルの姿勢の認識と、油圧ショベルの制御に活かされています。
また姿勢の認識面では、運転席上に設置したカメラの映像からブーム先端・アーム先端・バケットの関節位置と角度の推定を行います。
そして、油圧ショベルの制御の面では、カメラによって推定された角度をもとに掘削などの作業を遠隔操作します。
こうしたAI技術を活用することで、油圧ショベルの自動化が可能になりました。

この油圧ショベルの自動化は、依然開発の途上ではあるものの実験では掘削に成功しているようです。

油圧ショベルの自動化のメリットと課題


少子高齢化やそれにともなう生産労働人口の減少が社会的な問題になっているなか、危険がともなう建設業界も深刻な人手不足に悩まされています。
そんな問題を解決するのが油圧ショベルをはじめとする、建設機械などの自動化です。
建設現場の自動化が進めば、少ない人数でも業務の効率化や生産性の向上が期待できます。
また体力に限界のある人間とは違い休みなく作業を続けられることにも、大きな価値があります。

しかし、自動化には様々な場面を想定したデータの収集や、システムのバグの特定といった課題もあります。
建設現場では、土の質や地面の傾斜などその現場によってそれぞれ異なります。
そうした多様な状況に対して適用できるようにあらゆる状況を想定したデータ収集を行ってシステムに組み込む必要があります。

また重機を遠隔操作する際、期待した動きと実際の動きに差異があった時、それが操作側のミスなのか、命令を伝達する信号の変換ミスなのか、システム内部の問題なのか様々な可能性が考えられます。
こうした特定が難しいバグへの早急な対処が今後の課題になります。

自動化によって作業の効率化を目指す

今回は油圧ショベルにスポットを当てて、そこに活かされているAI技術の紹介やメリット・課題を解説してきました。
施工管理者として現場の効率化面をしっかりと考えられるように、こうした技術に対する知識や活用方法をきちんと理解しておく必要があります。

関連記事:
新たな現場監督!?i-Constructionによって生まれる仕事、ICT監督について
施工管理者必見!建設現場の最新技術:溶接ロボット
施工管理者なら知っておきたいAI重機の事例:重機の事故を防ぐAI搭載の安全装置

俺の夢は「施工管理技士の派遣転職」に特化し、業界最大級の求人数、30年以上の転職サポート実績を誇る求人サイトです。
このサイトでは、施工管理技士の方に役立つ情報を「トレンド」「キャリア」「知識」の3つに分けてお届けしています。
運営企業:株式会社 夢真

Twitter LINE
NEW

新着求人

2024年3月29日更新
新着情報0
現在、新着求人はありません。