一つの建造物を建てるには、施工管理者だけでなく実際に工事に従事する業者や測量業者、コンサルタント、地質調査業者など様々な業者が関わります。
そのため施工管理者としては、そうした業者が法律でどのように定義されているのかもぜひ把握しておきたいところです。

今回は、「建設業団体」、「測量業者」、「建設コンサルタント」、「地質調査業者」という４つの用語の正しい定義を国土交通省の作成した資料を基に解説したいと思います。
この記事を参考に、それぞれの定義を正確に覚えておくようにしましょう。

建設業団体、測量業者の定義

まずは、「建設業団体」と「測量業者」の法律上の定義を確認していきましょう。

「建設業団体」に関しては、建設業法第２７条第３７項で以下のように定義されています。

• 建設業に関する調査、研究、講習、指導、広報その他の建設工事の適正な施工を確保するとともに、建設業の健全な発達を図ることを目的とする事業を行う社団又は財団で国土交通省令で定めるもの

建設業の健全な発達が目的であることや国交省が定める団体でなくてはならない点などに注意が必要です。

また「測量業者」は、測量法第１０条第３項で以下のように定義されています。

• この法律において「測量業者」とは、第５５条の５第１項の規定による登録を受けて測量業を営む者をいう。

ここで言う「測量業」は、測量法において「基本測量、公共測量又は基本測量及び公共測量以外の測量を請け負う営業」と規定されています。

建設コンサルタント、地質調査業者の定義

続いて、「建設コンサルタント」と「地質調査業者」の法律上の定義を確認していきましょう。

「建設コンサルタント」に関しては、公共工事の前払金保証事業に関する法律第１９条第３号と建設コンサルタント登録規定（昭和５２年建設業告示第７１７号）第２条第１項で以下のように定義されています。

• 土木建築に関する工事の設計若しくは監理若しくは土木建築に関する工事に関する調査、企画、立案若しくは助言を行うことの請負若しくは受託を業とする者で、国土交通省の建設コンサルタント登録簿に登録を受けた者

建設コンサルタントの定義は、一般的に抱かれているイメージと比較的近いのではないで
しょうか。

また「地質調査業者」の定義は、地質調査業者登録規定（昭和５２年建設省告示第７１８号）で以下のようになされています。

• 地質又は土質について調査し、及び計測し、並びに解析し、及び判定することにより、土木建築に関する工事 の設計若しくは監理又は土木建築に関する工事に関する調査、企画、立案若しくは助言に必要な地質又は土 質に関する資料の提供及びこれに付随する業務を行うこと（地質調査）を請け負い、又は受託する営業（地質調 査業） を営む者で、国土交通省の地質調査業者登録簿に登録を受けた者

各業者や団体の定義は正確に把握することが大切

今回は、「建設業団体」、「測量業者」、「建設コンサルタント」、「地質調査業者」の法律における定義を解説しました。
施工管理者として建設現場で働く以上、工事に携わる様々な業者がどう定義されているのかも正確に覚えるようにしましょう。

※出典：国土交通省「建設業法等における定義」
https://www.mlit.go.jp/common/001172145.pdf

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