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公開日時 2020.01.22
最終更新日時 2022.04.06

明日話したくなる施工管理の工事の歴史豆知識:石大工編

石大工は石工とも呼ばれ、古くからある職業の一つです。
石は、丈夫で長持ちすることから、神社や寺、城などの建築材料として利用されてきました。
時代の移り変わりとともに石大工に求められた技能や石大工が建築、製作に携わるものも変わってきました。
ここでは、石大工の歴史と技術の変遷についてご紹介します。

石大工の歴史

石大工は、石を使った建築工事や石造物の製作に関わる職業です。
日本においては、古くは蘇我馬子が建立したと言われる飛鳥寺、聖徳太子が建立したと言われる法隆寺などの寺院の基礎部分に、礎石や基壇が用いられています。
鎌倉時代に入ると、石の加工技術が高まってより硬い石にも精巧な細工を施すことができるようになり、石灯篭、五輪塔、石仏など多くの石造物が作られました。
戦国時代になると、城の石垣を作る石積みの技術が発展し、安土桃山時代には茶庭の装飾品として置かれる「つくばい」や灯篭など、観賞用の石造品も作られるようになりました。
江戸時代には、民衆の間にも灯篭や墓石が広まりはじめ、石大工が石屋として商売を始めるようになります。
江戸後期には、重要文化財にも指定されている通潤橋や霊台橋などアーチ型の石橋も作られるようになりました。
重たい石を運び出すのは難しいため、石大工は近くの石切場で石を加工していましたが、明治時代以降は、交通網の発達によって石の流通が盛んになっていきました。

石大工の過去と現代の技術の違い

石大工は、石のあるところから石を掘り出し、石を削り、加工していきます。
そのため、石を運ぶことが難しい時代は、石の取れる場所の近くで石大工が作業をしたと言います。
しかし、徐々に交通網が整うと山から石を切り出し、水路では船に乗せて大きな石を運び、陸路では牛に荷車をひかせるなどして、石を運搬することができるようになりました。
石大工は寺や神社、城の石垣等の建築、石仏や灯篭、茶庭に置く添景物などの製作などを行ってきましたが、交通の発達とともに、庶民にも石は身近なものとなり、江戸中期には墓石を立てることが一般的となりました。
昭和30年代あたりまでは、石大工はノミや金槌などの道具を使い、手作業で石を彫ることがほとんどでした。
しかし、近代化が進んだ現代では、石は産地で機械を使って切り出し、切り出し後の石の加工も機械を使って行うことが増えています。
とはいえ、手彫りの作業の必要がなくなったわけではなく、伝統的に続く石大工の技術は現在も受け継がれています。

時代の流れに合わせて変わってきた石大工の仕事

日本において石は、6世紀や7世紀の寺社の建立にも利用されるなど、古くから建築の材料として利用されてきました。
城の石垣や石仏、灯篭、墓石など時代の流れに合わせて、石を利用して作られるものも変わり、それに合わせて石大工の仕事も変わってきました。
また、現在では手作業の比率が減り、機械を使った効率的な作業が増えています。

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