施工管理者なら知っておくべき重機メーカーの歴史:ヤンマー
1907年に小さな長屋の一角で誕生した商会が、今では世界中で活躍する重機を開発している大手メーカー「ヤンマーホールディング株式会社」へと成長しました。
特に、農業系重機や小型船舶エンジンでは圧倒的な人気です。
工業重機としては、SV05やJ09などが有名なメーカーです。
この記事では、重機メーカーのヤンマーが辿ってきた歴史をご紹介します。
この記事でわかること »
重機メーカーヤンマーとは
2013年春、ヤンマー株式会社を中心としたグループだった会社が、ヤンマーホールディングス株式会社として生まれ変わりました。
- 産業用・農業用発動機
- 農機・建機、小型船舶エンジンの開発・販売
このように、得意分野であるディーゼルエンジン事業で規模を拡大してきました。
その他にも注力している分野が「生産過程で利用できる機器の開発」です。
- 収穫物の貯蔵・管理
- 苗の育成
- 収穫物の選別
これらの業務での自動化設備開発、堆肥の生産機器、バイオマスエネルギーを使ったボイラーにも力を入れています。
特に、日本では農業系重機や小型船舶エンジンに高い知名度とシェアを誇ります。
農業関連の重機・事業で圧倒的人気と信頼
ヤンマーが圧倒的シェアを誇る農業重機では、ディーゼルエンジンから電子制御式が使用され、燃費と効率が格段に上がったエコディーゼルへと注目が移っています。
ヤンマーは大手農業機械メーカーでありながら、トラクター開発をスタートさせたのは1963年。老舗メーカーの中では遅めのスタートです。それでも、圧倒的人気と信頼を築き上げ、現在では国産メーカーの中でも上位に位置付けられています。
ちなみに、国産大手農業重機メーカーの中でどこよりも早く持株会社制を開始したのもヤンマーです。
ヤンマーの歴史
1907年、大阪市北区末広町の長屋で開業された山岡瓦斯商会がヤンマーの始まりです。当時のメイン事業は、工場用ガスエンジンの改造や転売でした。
第一次世界大戦が終了し、農業で使われる石油発動機を自社で製造し始めました。1933年には自社開発した小型ディーゼルエンジンの販売がスタートし、その後も様々な重機を開発して高い技術力と優れた耐久性と信頼性を築いています。
ヤンマーディーゼル株式会社へと社名を変更したのが1952年。8年後には軽自動車として初めてのディーゼルエンジン搭載車を発売して注目を浴び、1961年には農業重機事業をメインとしたヤンマー農機株式会社が誕生しました。
第二次世界大戦や自然災害、石油ショックやバブル崩壊など激動の時代を耐え抜き、国内外で事業を展開。海外では、ブラジル・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア・オランダ・アメリカ・韓国・インドといった国に会社を設立しています。
1987年には世界初となるディーゼル船外機が誕生。2002年はヤンマー株式会社と名を変え、関連会社も次々に設立されました。
2013年の春にヤンマーホールディングス株式会社を設立。
2014年に設立した「ヤンマーシンビオシス株式会社」は、身体障害者などの雇用・採用を目的とした画期的な企業であり、社会的影響力の大きい分野での活躍も目立つようになりました。
国内外で評価される性能と耐久性
確かな技術力と耐久性、長年の経験で培った経験を元にした事業展開が、数々の受賞に繋がっています。
- ディーゼル金賞牌受賞
- ドイツ大功労十字章授与
- エンジン業界初となるデミング賞実施賞受賞
- トラクター「YT3シリーズ」にてグッドデザイン賞の金賞受賞
以上の様に国内外から認められており、ヤンマーの技術力が高く評価されていることが分かります。
農業重機・マリン機器での発展に期待
大阪の長屋で前身が誕生し、世界大戦や自然災害、石油危機など激動の時代を耐え抜いて成長し続けてきた重機メーカー・ヤンマー。農業に欠かせない重機だけでなく、船舶船外機など海運や漁業においても業界を支えています。世界各地での事業展開や、農業重機からマリン機器と幅広い分野で開発・生産を行なっており、私たちの豊かで便利な生活の礎となっている企業です。
今後もテクノロジーを駆使した農業、より高性能なマリン機器の開発・販売に期待が寄せられます。
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編集部
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