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公開日時 2019.12.25
最終更新日時 2022.04.06

施工管理の豆知識!国や文化で変わる建具の形状や種類:窓ガラス

断熱性能や割れにくいものなどさまざまな機能や役割のある窓ガラス。しかし、国が違えばそこに求められる形状や性能は異なります。今回は海外と日本の窓ガラスの違いを紹介します。

国ごとに違う窓ガラスの形状

断熱性能

世界の窓ガラスと日本の窓ガラスの大きな違いの1つは、断熱性能です。残念ながら、断熱性に関して日本の窓ガラスは遅れているかもしれません。外国の窓ガラスはペアガラスや合わせガラスなど、数枚のガラスが複層構造になっているものが多いのに対して、日本の窓ガラスは1枚もののフロートガラスが多数派です。特に緯度の高い国では、複層ガラスがオーソドックスとなっています。そのため、ヨーロッパのように冬の寒さがで厳しい国でも空調設備に頼らなくても部屋の中は温かいのです。
一方、フロートガラスにもメリットがあります。フロートガラスは値段が安く、在庫が豊富なガラスなので割れてしまったときの交換もスムーズです。

防犯性能

治安のよさが影響してか、日本のガラスの防犯性能は海外のものと比べると高いとはいえません。日本で一般的に使われているフロートガラスは、割れやすく、溶けやすいため外からの侵入に対して脆弱です。一方、海外で採用されているペアガラスは省エネでありつつ、割れにくいため防犯性も高いといえます。

防音・UVカット性能

複層ガラスは、防音性やUVカット性能の点でもメリットのあるガラスです。ガラスが複層になっているため、外の音が部屋に侵入しにくく部屋の中の音も外に響きにくくなっています。また、中間材に紫外線吸収フィルムが挟まれていることが多いため、紫外線対策にも有効です。

日本独特の窓ガラスの特徴

目隠しの型板ガラス

家が通りに面している、隣の家との距離が近い場合に採用されることが多いのが型板ガラスです。さまざまな模様がある型板ガラスの中で、よく使われているのは霞タイプと梨地タイプ。霞タイプは梨地タイプよりも安く、建物や家具などいろいろなところで使われています。梨地タイプは霞タイプよりもデコボコがきめ細かいのが特徴の薄いガラスです。和室の障子サッシなど厚みが必要ない場所に使われています。

すりガラス

すりガラスも目隠し用途で使われています。フロートガラスの表面に金剛砂などで細かい傷がついていて、表面がザラザラしているガラスです。細かい傷のために、ガラスに入った光が屈折、拡散してやわらかい光を作ることができます。上品で落ち着いた雰囲気に合う、和室や旅館に使われることが多くなっています。

日本と世界のガラスの違いを把握しよう

日本のガラスよりも海外のガラスの方が種類が豊富です。日本で一般的なのはフロートガラスですが、世界ではペアガラスなどの複層ガラスが多く使われています。しかし、それはガラスメーカーの技術力ではなく、私たちの窓ガラスに対する認識やライフスタイルによるものだと考えられるでしょう。

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