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公開日時 2019.11.20
最終更新日時 2022.04.06

施工管理者が知るべき現場の知識:基礎工事のトラブルと防止策

構造物を支えるための土台を作る「基礎工事」は、建設後の家やビルなどを守る重要な工事です。
そこで今回は、正しく工事を行うために施行管理者が知っておくべき基礎工事のトラブル事例と防止策を紹介します。

基礎工事のトラブル


基礎工事には、配筋工事とコンクリート打設の大きく2種類があります。
配筋工事に関するトラブルと基礎になるコンクリート打設後、型枠の撤去作業で発生した施工ミスの事例を紹介します。

■基礎工事のトラブルにおける種類と特徴一覧

トラブル例 内容
スリーブ周囲におけるかぶり厚不足 スリーブの周りのかぶり厚を適度に確保する必要があるが、これが不足しているケース
ガラ、ゴミ、残材 現場にガラやゴミ、残材が散財している
アンカーボルトの高さ不足 コンクリートの打設後、基礎の天端からアンカーボルトが所定の高さに達していないケース

「スリーブ周囲におけるかぶり厚不足」とは、基礎コンクリートに設けるスリーブが鉄筋に接しているようなケースです。
コンクリートの打設時に、スリーブと鉄筋の間にコンクリートが十分に入らなくなるため、スリーブ周囲の「かぶり厚」が不足してしまいます。
かぶり厚が不足すると建築物の耐火性能の低下やコンクリートの付着割裂破裂、腐食の原因になるので必ず適正数値を守る必要があります。

次に、基礎工事現場の管理不足です。
例えば基礎配筋検査時などで発覚することが多く、主にコンクリートを打設する場所にゴミやガラ、残材が放置されていることがあります。
このような現場では事故が発生するリスクが高まるほか、施主からの印象も低下しかねません。
現場は綺麗な状態を保つよう管理しましょう。

また、基礎工事で打ち込む鉄筋やボルトの種類や長さが誤って使われるケースもあります。
例えば、アンカーボルトの高さが本来130mm必要だった場所に、120mmや115mmのものを使ってしまった場合、本来の強度を保てなくなってひび割れなどの原因になってしまいます。

基礎工事のトラブル防止策

基礎工事のトラブルを防止するためには、まず信頼できる施工業者にお願いするのが一番です。
確かな知識と実績を持ち、図面通りの施工を確実に実行できるスキルがあれば、安心して工事を任せることができるでしょう。

次に、検査体制の強化も必須です。
できるだけ自社完結型のチェック体制は避け、第三者による厳しいチェックを行いましょう。
第三者がチェックすることにより、施工ミス隠しといったトラブルも回避することができます。

現場でのモラル遵守も重要

今回は、施工管理者が知るべき現場の知識として、基礎工事のトラブルと防止策を紹介しました。
トラブル回避のためには、施行管理者が主導して技術やチェック体制の整備を行う必要があるでしょう。

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