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公開日時 2020.04.09
最終更新日時 2022.04.05

地盤工事に関わる施工管理者がおさらいしたい工法:柱状改良工法

柱状改良工法とは、軟弱地盤にセメント系固化材を注入し、攪拌することで化学的に固化する方法です。
地盤内に改良柱体を作ることで、地盤の安定を図ります。
本記事では柱状改良工法の概要や特徴などを紹介します。

柱状改良工法とは


柱状改良工法は、軟弱地盤に固化材をポンプなどで注入し、化学的に固化する工法です。
軟弱地盤の固化材を混合・攪拌し、築造することで地盤の安定を図るために行います。
軟弱地盤が2メートル以上8メートル以下の深さの場合に用いられます。

柱状改良工法のフローと特徴一覧

1.準備
現場では近隣へのあいさつや交通整理、養生を行います。
施工前に全景を撮影しておきます。

2.攪拌装置の設置
施工機械を設置し、攪拌装置を先端に取り付けます。

3.スラリーの生成
水と固化材を混合し、セメントスラリーを作ります。
また低圧ポンプなどを使い、スラリーを攪拌装置へ入れます。

4.掘削
所定の深さまで堀りながら、スラリーと共に攪拌します。

5.再攪拌
所定の深さまで掘ったら、攪拌しながら引き上げます。
この時全体的に再拡散を行います。

6.完了
固まるまで養生した後、基礎を施工します。

施工中の攪拌装置の深度や回転数、スラリーの流量などは専用の機器によって管理します。

柱状改良工法の特徴

柱状改良工法は、主に2メートル以上8メートル以下の深さの場合に用いられることが多いです。
約8メートルまでは他の工法よりも低コストで、工期が短いとされています。
一般的な戸建て住宅に用いられることが多く、杭の数が30本ほどなら数日で工事が可能です。
地下水位がある場合でも影響が少なく、傾斜地盤にも対応できます。
また構造物に面してしいても施工しやすいのが特徴です。
さらに改良による残土発生量が少ないとされています。

不向きな土地

  • 産業廃棄物などで構成された地盤
  • 井戸や伏流水近く
  • 狭小地

セメントが固まりにくい土地では、固化不良が起こることもあります。
さらに施工後は原状復帰が難しい点に注意しておきましょう。
特に将来土地を売りたい場合に、価格の低下につながることを顧客に説明する必要があります。
これは撤去費用に多額のお金が必要になるためです。
そのため将来的に土地を売却する必要がない場合に向いているとされます。

一般的な工法

柱状改良工法は、工期が短く約8メートルの深度まで対応可能なので、一番多く採用される工法といわれています。
施工機は小型から大型のものまであるので、現場の状況に合わせながら施工が可能です。
施工管理技士は現場の状況を把握しながら、工法を選びましょう。

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