【国土交通省発行】港湾工事共通仕様書：用語の定義前編

国土交通省の港湾局が発行する「港湾工事共通仕様書」は、港湾工事に携わる施工管理技士にとって非常に大切な書類です。
そこで今回は共通仕様書を理解するのに欠かせない、用語の定義を解説します。

港湾工事共通仕様書における用語の定義

「港湾工事共通仕様書」では、43の用語の定義が示されています。
ここでは、そのうち前半の22用語の定義を解説します。

・契約図書
契約書や設計図書の総称。
・設計図書
契約書第１条第１項に規定された別冊の図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書のこと。
・図面
発注者が契約書に添付する設計図などのこと。
・仕様書
共通仕様書と特記仕様書の総称。
・共通仕様書
建設作業の順序や使用材料の品質、技術的要求、工事内容などを説明する図書。
・特記仕様書
共通仕様書を補足する図書。工事名や概要、場所、工期などを定める。
・現場説明書
現場説明の際に入札者に対して工事の契約条件等を説明するための書類。
・質問回答書
入札者が提出した質問に発注者が回答し契約書に添付した書類。
・工事数量総括表
工種や数量、企画を示した書類。特記仕様書の一部。
・入札説明書
発注者が入札参加資格や技術提案の内容、入札手続きなどを説明するための書面。
・監督職員
総括監督員や主任現場監督員、現場監督員の総称。契約書第９条第１項に基づき発注者が選任。
・総括監督員
監督総括業務を担う者。受注者への指示や設計図書の変更などを担当。また、主任現場監督員や現場監督員の指揮、監督業務の掌理も行う。
・主任現場監査員
現場監督統括業務を担う者。受注者への指示や施工状況検査、立会いなどを担当。また、現場監督員の指揮監督も行う。
・現場監督員
一般監督業務を担う者。受注者への指示や施工状況検査、立会い、設計図書の変更などを担当。
・検査職員
工事検査を行うために発注者が選任した者。
・技術検査職員
技術的観点から施工状況の確認や評価を行う者。発注者が選任する。
・提出
工事に関する書面や資料を説明して差し出すこと。
・提示
工事に関する書面や資料を示し説明すること。
・報告
工事の状況や結果を書面で知らせること。
・通知
工事の施工に関することを書面で互いに知らせること。
・指示
監督職員が受注者に工事の施工に必要なことを書面で示して実施させること。
・協議
契約履行のために必要なことを対等の立場で合議して結論を得ること。

各用語の定義を理解しよう

今回は、「港湾工事共通仕様書」に記された用語の定義を紹介しました。
これらの用語は共通仕様書中に繰り返し登場するものなので、施工管理技士の皆さんはしっかり覚えるようにしましょう。

※出典：【国土交通省　港湾局「港湾工事共通仕様書」】
https://www.mlit.go.jp/common/001284782.pdf