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束石とはどのような基礎のこと?設置工事の基本的な流れや使い方の例を解説

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公開日時 2023.02.15 最終更新日時 2023.02.15

束石とは?


束石とは、床束をのせて安定させる役割をもつ建築資材です。“つかいし”と読みます。床束というのは、床の重量を地面に伝える柱のことです。

柱は木でできているため、湿気に弱く、水分を吸うと腐ってしまうリスクがあります。また、柱だと設置面積が小さいため、床束沈み込んでしまう可能性があります。そんな問題を解消するために束石は用いられます。

束石の種類


束石には様々な種類があり、特徴があります。

1つ目は羽子板付束石です。これはブロック上の束石の上に羽子板が付いたもので、床束をのせたときにビス等で固定できます。羽子板が付いていないタイプの束石では、基本的に床束や柱を直接固定ではなく、重さによって固定力を確保します。

2つ目はピンコロです。これはコンクリートの四角いブロックのことです。本来は束石だけのものではありませんが、束石としても使用されます。

3つ目はコンクリートブロックです。もともと多目的な用途に使われますが、束石としても使用されます。穴にモルタルを詰めることで強度が増すとされています。

4つ目は平板です。コンクリートでできた平らな板です。設置面が広くて、柔らかい地盤にも沈みにくいという特徴があります。

5つ目は穴あき束石です。柱を穴にはめて固定できるものです。水が溜まらないように水が抜けるように穴が空いているものあります。

束石設置工事の基本的な4つの流れ


建物の床を支える役割のある束石ですが、設置工事にはいくつかの過程があります。

ここからは設置工事にあたり基本的な流れを解説していきます。束石設置工事の基本的な流れは、水盛り遣り方をつくる、根切り作業、基礎地業を行う、束石を設置するの4つです。

1:水盛り遣り方をつくる

1つ目は水盛り遣り方を作ることです。この作業は最初の工程でなおかつ重要です。この作業は水平の印をつけて、建物を建てる場所の周りにめぐらす板と杭を設置することです。

水盛りとは、水平を出す作業のことを言います。レーザーを使わずにできる作業で、バケツとホースと水があれば作業が可能です。この作業は水が水平になる性質を利用して、高さを計測します。

一方、遣り方とは、水盛りで水杭という水平を示す仮設の杭に水平の墨付けをした後に水貫と呼ばれる板を墨に合わせて固定してできた囲いのことを指します。

建物の角を囲うように1つの角に対して、2枚の水貫を固定していきます。そして、4つの角すべての水杭にそれぞれ2枚ずつ水貫を固定すれば遣り方の完成です。

2:根切り作業

2つ目は根切り作業です。根切りとは、束石を入れるための穴のことを言います。束石の地盤の耐力を得るためには、地面化に束石を埋め込む必要があります。

先ほど紹介した遣り方ですでに水平はできているので、あとは根切りの底を掘っていき、束石をしっかりと固定できるようにしていきます。

3:基礎地業を行う

3つ目は基礎地業を行うことです。基礎とは呼ばれる荷重を地盤に伝える構造のことを言います。地業とは基礎底より下に栗石、割栗石、砕石、杭などを設けた部分のことを言います。

この基礎地業とは根切り底の地盤を固めるための栗石、目潰し砂利、砕石などを敷いて、ランマーなどの機械で突き固めて、コンクリートを打つまでの作業工程のことを指します。

割栗石や砕石を使用する場合

基礎地業において、根切りの底に敷くときに割栗石や砕石を使用した場合、呼び方も異なります。割栗石を使用した場合は割栗地業と呼び、砕石を使用した場合は砕石地業と呼びます。

割栗石とは大きさが150mm~200mm程度の丸みをおびた石のことです。この石を基礎地業で使うときは良質な地盤に使用すると地盤を乱して、かえって耐久を減らしてしまう危険があるので、注意が必要です。

一方で、砕石とは天然の岩石を小さく砕き、土木、建築資材に適した粒度に加工した石のことです。砕石地業のときは根切りの底に厚さ50mm~150mm程度で砕石を敷き詰めていきます。

モルタルやコンクリートを使用する場合

一方で、基礎地業ではモルタルやコンクリートを使用する場合もあります。

モルタルの場合はモルタル単品で固定するのではなく、地盤補強のために使用します。

基礎地業でコンクリートを使う機会は増えてきました。コンクリートは砕石等を混ぜて作ったものです。圧縮力には強いが、引張力には弱いので、鉄筋を併用する場合が多い傾向にあります。

4:束石を設置する

4つ目は束石を設置することです。1~3の工程で、モルタルがある程度固まったらいよいよ束石を設置します。

上から束石を置きます。置いたら、水平器を使いながら、水平を確認します。ゴムハンマー等を使って、束石を叩きながら、高さを微調整します。設置した束石が他の束石より低い場合は、もう一度束石を持ち上げて、モルタルを入れて高さを調整します。

束石設置工事の5つのポイント

束石設置工事の5つのポイント


束石を設置する工程を紹介してきました。束石の設置は建物の強度を担保したり建物を水平に建てたりする上でとても重要になります。

ここからは束石設置工事における5つのポイントを紹介していきます。コストや手間を削減するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

1:束石を設置する間隔は?

1つ目は束石を設置する間隔です。束石の数が多すぎるとコストが増加しますし、かといって少なすぎると建物の自重を支えられなくて、安定性が保証できません。束石は多すぎても少なすぎてもよくないため、設置する間隔の目安があります。

一般的に住宅の場合は、1階の面積50~130㎡の場合は、1㎡あたり0.5個程度設置すると良いでしょう。

ウッドデッキの場合は、使用する根太によって異なりますが、一般的に900mm程度の間隔で設置すると良いでしょう。

2:防草シートを敷いて雑草対策する

2つ目は防草シートを敷いて雑草対策することです。雑草は基本的に光が当たるところに生えてきます。そのため、光が当たらない束石付近に雑草は生えません。

一方、ウッドデッキ等では、床材と床材に僅かな隙間があり、そこからごくまれに雑草が生えてきます。雑草を生える対策として、コンクリートを敷く方法があります。

しかし、コストも手間も掛ってしまいます。そこで、束石を設置後に防草シートを敷く方法を選択した方が良いでしょう。

3:水平になるように設置すること

3つ目は水平に設置することです。束石を設置する際に水平になっているか注意せずに設置してしまうと、ウッドデッキや建物が傾いたり、柱がきちんと設置できず、束石の効果が発揮できません。

水平かどうか確認するためには、水糸や水平器、さしがねを当てながら確認していくと良いでしょう。

4:設置する場所がコンクリートの場合

4つ目は設置する場所がコンクリートの場合です。コンクリートはもともと平らに施工されているので、束石を設置するときに水平を出す作業が容易です。

また、雑草が生えてくることもありませんので、防草シートを敷く必要もありません。ただし、雨が良く降ったり、雪が降ったりする地域では、束柱が水分に曝されないように高さのある束石を使うと良いでしょう。

5:酸性の土壌の場合

5つ目が酸性の土壌の場合です。束石はコンクリート製ですので、酸性が強い土壌でそのまま対処せずに設置してしまうと、崩れてしまう危険があります。崩れてしまったら、束石を交換することで対応できますが、手間もコストも掛かるので、以下の方法で対応は可能です。

防湿シートを敷く

1つ目の対処法は防湿シートを敷く方法です。防湿シートはポリエチレンのフィルムです。このシートを敷くだけで床下からの湿気を防ぎます。

敷き方としては、防湿シートをなるべくカットせずに敷いて、余った部分は重ねたりします。シートを接着する場合は布テープ等で固定すると良いでしょう。

束石に防水コーティングを施す

2つ目の対処法は防水コーティングを施す方法です。防水コーティングは一般的に樹脂の成分でできた水性の塗料を使っていきます。防水コーティングを施すことで、土壌内の酸性を防ぐだけでなく、雨水の侵入も防いで、劣化防止となります。

束石の使用例3つ


一昔前、束石は木造建築では使用されていて、重要な役目がありました。しかし、現在は木造だけでなく、RC造やS造など様々な構造の建物が増えてきているので、束石の使用例も変わりつつあります。そこで、現在の束石の使用例を紹介します。

1:ウッドデッキの基礎への使用

1つ目はウッドデッキの基礎への使用です。ウッドデッキの基礎は独立基礎という方法が使用されています。

独立基礎とは、柱ごとに基礎石を置いて、それぞれの基礎石で個別に柱を支える構造です。独立基礎は比較的簡単に作れるので、DIY向きです。束石は基本的に900mmの間隔で設置していきます。

ウッドデッキは、外に設置されている場合は風雨にさらされるだけでなく、地面からの湿気が原因で傷みが進んでしまう場合が多い傾向にあります。そのため、束石に防湿シートを敷いたり防水コーティングを施していく必要があります。

2:カーポートの柱の埋め込み部への使用

2つ目はカーポートの柱の埋め込み部への使用です。カーポートの柱は細くて、設置面積が小さい傾向にあります。そのまま地面に設置してしまうと、柱が沈み込んでしまう危険もあるので、束石が必要になってきます。

ただ、束石が地面から出てしまうと危険なので、基礎穴を掘って、その中に束石を埋め込む方法を取る場合があります。このとき酸性の土壌かどうか事前に調べておく必要があります。

3:ブロック工事における地中への使用

3つ目はブロック工事における地中への使用です。ブロック工事は地面から何段かコンクリートブロックを積み上げて、その上にフェンス等を設置します。ブロック塀のひび割れや倒壊を防ぐためにも命ともいえる基礎工事に束石は使用されます。

地中へ使用するときは、砕石を敷いて、転圧して、強固な路盤を作り、コンクリート充分な厚さまで充填する必要があります。

束石にはどのような役割や施工方法があるのかを理解しよう


束石は昔から使用されている建築技術の1つで、建物を支える重要な役割があります。現在では技術の進歩によって、束石を住宅に使われることも多くはなく、ウッドデッキの設置のときに使用されることが多い傾向にあります。

業者に頼むこともできますが、インターネットで調べて、ホームセンターやネットショッピングで材料を買えば、素人でも施工が可能です。しかし、支える役割は今も昔も変わらないので、今回紹介した記事を参考にして、安全な施工を目指してください。


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