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バッチャープラントとは何か?|主な構成と用いるメリットも解説

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公開日時 2023.02.10 最終更新日時 2023.02.10

バッチャープラントとは


バッチャープラントとは、均質なコンクリートを製造するための大型設備のことです。コンクリートの材料はセメント、水、砂、砂利、混和剤などです。これらの材料をタンクにそれぞれ貯蔵し、所定量を正確かつ迅速に計量してミキサーに投入することでコンクリートを製造します。

ダムやトンネルなどの大規模工事では大量にコンクリートを必要とします。こうした場面で、バッチャープラントが活躍しています。

バッチ方式と連続方式

コンクリートプラントにはバッチ方式と連続方式があり、バッチ方式のコンクリートプラントのことをバッチャープラントと呼んでいます。日本で現在一般的に使用されているコンクリートプラントはほとんどがバッチ式、つまりバッチャープラントということになります。

バッチ方式は、コンクリート材料の計量、混合、排出を一回ごとに区切って行います。そのため、コンクリートの種類に応じた配合の切り替えや、混錬の時間及び容量の管理が正確に行えるというメリットがあります。

バッチャープラントを構成する主な装置・設備4つ


バッチャープラントは特に形が定められているものではありませんが、コンクリート材料の供給装置、貯蔵設備、計量装置、ミキサーの4つで構成されているものが一般的です。

ここでは、その4つの装置・設備の詳細をご紹介しますので、参考にしてみてください。

1:骨材・セメント・水・混和剤等の供給装置

バッチャープラントの最上部に位置し、コンクリートの原材料を供給する装置です。骨材はターンヘッドによる自動投入、セメントはスクリューコンベヤもしくはシュートの切り替えによる自動投入が一般的とされています。

しかし近年は操作関係を無人化し、遠隔操作方式か完全無人コントロール方式が多くなっていると言われています。

2:貯蔵設備

バッチャープラントには、骨材などコンクリート製造のための材料をストックする貯蔵庫もあります。この貯蔵設備のことをビンとも呼びます。

一般的に、貯蔵設備は塔形プラントでは本体上層部に、横置形プラントでは地上または地下にビンを設けます。コンクリート材料は、貯蔵装置に取り付けられている検知信号と連動し自動抽出制御されています。

3:計量装置

計量設備は、正確な秤を持ち、定められた配合でコンクリート材料を秤りとる設備です。この秤の精度はJIS規格によって厳しく定められており、高い精度のコンクリートの製造を可能にしています。

現在の主流は、機械式の秤よりも計量精度の高い、電気式のロードセル方式です。ロードセル方式とは、荷重による歪みを電気信号に変換し、それを計量信号として計量制御装置に伝える仕組みのことを指します。

4:ミキサー

ミキサーとは、計量したコンクリート材料を練り混ぜる装置のことです。

ミキサーの形式は大きく3種類に分かれており、生コン車のドラムのような形をしている可傾式ミキサー、タライのような形をしているパン形ミキサー、強制的に材料を上下左右に練り混ぜる強制二軸ミキサーがあります。

現在は、スランプの固いものから柔らかいものまで短時間で練り混ぜることが可能な強制二軸ミキサーを採用した工場が増えています。

バッチャープラントのメリット3個


一度に大量かつ均質なコンクリートを製造できるバッチャープラントは、工事現場に多くのメリットをもたらす設備です。

ここでは、「正確かつ素早い計量」「均質な大量製造が可能」「コンクリート輸送の必要がない」という3つのメリットについてご紹介します。

1:正確かつ素早い計量

コンクリート製造の基本は、各材料を計量し、ミキサーで練り混ぜて輸送車に積み込むというものです。バッチャープラントの計量装置は全てコンピューター制御されており、正確かつ素早い計量を実現しています。

コンクリートの材料であるセメント、水、骨材、混和剤を正確に計量し、スピーディーにミキサーに送ることで、現場の作業効率を高めてくれるでしょう。

2:均質な大量製造が可能

ダムなど、大規模な建設工事の際はコンクリートが一度に大量に必要になります。さらに、コンクリートは均質なものでなければいけません。そのような場面で活躍するのがバッチャープラントです。

バッチャープラントは一度に大量のコンクリートを生産できるだけでなく、その精度も非常に高いとされているので均質なコンクリートを供給できます。

3:コンクリート輸送の必要がない

コンクリートを現場の外から輸送する場合、通常コンクリートミキサー車を利用します。しかしコンクリートミキサー車は一度に大量に輸送できるわけではなく、手配のコストもかかります。

バッチャープラントは現場に設置されているので、輸送の必要がなく製造したコンクリートをすぐ打設することが可能です。大規模な工事現場の場合、コンクリートを購入するよりもバッチャープラントで製造した方がコストも抑えられます。

バッチャープラントが活躍する工事現場例


バッチャープラントが活躍するのは、コンクリートを大量に使用する大規模な工事現場です。特に、「ダム」と「トンネル」の工事現場で活用される機会が多くなっていると言われています。

ここでは、その「ダム」や「トンネル」でのバッチャープラントの活躍について詳しくご紹介します。

ダム

コンクリートダムの施工現場では、数十万㎥にも及ぶ大量のコンクリートが必要になるため、バッチャープラントが活躍しています。

バッチャープラントで製造されたコンクリートは、運搬台車でバケットに積み込まれます。そこでケーブルクレーンのオペレーターが所定の位置までバケットを移動させ、打設するのが通常の施工の流れです。

トンネル

現在、山岳トンネルの支保部材として一般的に吹付けコンクリートが用いられています。

吹付けコンクリートは施工直後から高い強度発現が求められており、この強度発現はコンクリートの温度に影響されます。そのため、寒冷地などでも外気温に左右されず均質なコンクリートを製造する必要があります。

バッチャープラントには自動温度制御機能を持つものもあり、外気温が氷点下となる冬期であっても安定した練り上げ温度でコンクリートを製造できるので、トンネル工事の現場で重宝されています。

進化するバッチャープラント

進化するバッチャープラント


バッチャープラントの開発技術は日々進化しており、さまざまな機能を持ったバッチャープラントが続々登場しています。

今回は、「センサーを活用した自動制御バッチャープラント」「どこでも使える移動式・車載可能バッチャープラント」の2つについてご紹介します。

センサーを活用した自動制御バッチャープラント

従来のコンクリートの製造は、職人が微調整を繰り返して材料の状態を確認し、都度配合を変えるというものでした。現在は、バッチャープラントに各種センサーやカメラを搭載し、そのノウハウをAIが学習することによるコンクリートの自動配合、製造システムの開発が進んでいます。

まず材料の性質などを細かくセンサーで計測し、練り混ぜにあたり最適な材料の量をコンピューターで計算します。さらに、コンクリートを練り混ぜながらその性能をセンサーにより分析することで、コンクリートを最適な状態に調整することが可能と言われています。

どこでも使える移動式・車載可能バッチャープラント

コンクリート製造に必要な原材料をそれぞれ積載し、現場で欲しいときに欲しいだけコンクリートを製造できる移動式・車載可能のバッチャープラントもあります。予め配合設計した材料を容積計算し、車載された連続ミキサーで製造します。

コンクリート工場の営業していない休日や夜間打設に対応でき、少量から必要な分だけ製造できるというメリットがあります。また、車載式ミキサーの利点を活かし、離島や山間部の作業でも対応できるでしょう。

工事現場の効率アップに貢献するバッチャープラントについて理解しよう


バッチャープラントは、大量にコンクリートを必要とする大規模な工事で活躍し、現場の作業効率アップに非常に役立つ設備です。

さまざまなニーズに対応するべく、自動制御や移動式などバッチャープラント自体も日々進化を遂げています。この記事でバッチャープラントへの理解を深め、ぜひ実際の現場で知識を活用してみてください。


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