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ドロマイトプラスターとは?6つの特徴や石膏プラスターとの違いも解説

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公開日時 2023.02.15 最終更新日時 2023.02.15

ドロマイトプラスターとは?

ドロマイトプラスターとは鉱物のドロマイトを原料にした塗壁用材料です。

ドロマイト(dolomite)は石灰石が海水中で変容して生成したもので、苦石灰とも呼ばれます。炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムで構成され、ドロマイトを焼成して水和反応させて製品化します。

現在のドロマイトプラスターは「グラスファイバーすさ入りドロマイトプラスター」で水を加えるだけで使用できる製品です。

ドロマイトプラスターの歴史

ドロマイトプラスターは1919年に国内で鉱床が発見され左官仕事に使用され始め、1952年にJISに制定されました。

ドロマイトプラスターは第二次世界大戦後の復興期に、漆喰よりも手軽に扱えたため急速に普及しました。その後徐々に石膏が増え、現在のプラスターは石膏が中心です。

ドロマイトプラスターの施工箇所はクロス貼りになり、石膏ボードの下塗り用の使用される程度に減少しています。

ドロマイトプラスター6つの特徴

ドロマイトプラスターの特徴は、燃えにくく呼吸性が良いことです。

ドロマイトプラスターは燃えにくい上に、有害ガスの発生もありません。呼吸性が良いため、吸湿性に優れます。色が白く着色も自由にでき加工しやすいため、内装仕上げ材料として重宝されています。

価格が安いので下塗り用など、幅広く利用できます。

ドロマイトプラスターの特徴1:耐久性が高い

ドロマイトプラスターは耐久性と対候性に優れています。

鉱物のドロマイトは石灰が変容したもので、ドロマイトプラスターも石灰に似た性質を持っています。石灰を利用した漆喰は高松塚古墳でも使用され、完成当時からの状態を保つほどの耐久力です。

ドロマイトプラスターを壁材料として使用する場合は、麻すさを配合して亀裂を防ぎ、曲げ強度を向上させます。

耐水性や耐火性にも優れている

ドロマイトプラスターは吸水性が高いため、耐水性や耐火性にも優れます。

石灰は多量の水を吸収する性質を持っています。火災などの際は、保持している水分で延焼を防止します。原料が岩石で有機物を配合しないため、燃えません。

高い防火性を有するため、1971年に第1092号不燃材料、1975年に第169号防火構造に、当時の建設省(現在の国土交通省)から認定されています。

ドロマイトプラスターの特徴2:呼吸性が良い

ドロマイトプラスターは吸湿性が高く、呼吸性が良い特徴を有します。

石灰は空気中の水分を吸収し、乾燥すると放出する性質を持っています。そのためドロマイトプラスターも同様の特徴があり、呼吸性能が高いです。

呼吸性は透湿性にもつながり、外気と室内の湿度調整を行います。室内の湿度を一定に保つため、結露防止や防カビにも効果を発揮します。

ドロマイトプラスターの特徴3:防音性が高い

石灰を利用したドロマイトプラスターは、多孔質構造で防音性に優れています。

ミクロの孔が無数にある多孔質構造は、空気や水分を蓄えます。音の振動を遮断して、防音性を高めます。室内の音が外に漏れないように吸音し、屋外の音に対する防音効果もあります。

ドロマイトプラスターは、快適な居住環境を作り出す様々な性質を保有します。

ドロマイトプラスターの特徴4:安価

ドロマイト鉱石の採掘は、露天掘りと坑内掘りの併用で安定供給でき、製品価格が安くなります。

露天掘りの長所は、地下水の湧出など予期せぬ事態に遭遇せず、採掘事故の危険性が低い点です。採掘施設に費用がかからず、製品を安く提供できます。

坑内掘りと併用すると天候の影響を抑えられます。ドロマイトプラスターは採掘後の加工や糊剤の角又(つのまた)など添加剤が少ない点も、価格を下げる要因です。

ドロマイトプラスターの特徴5:着色が可能

ドロマイトプラスターは白色で、着色剤を使用すると簡単に様々な色を楽しめます。

セメントや石灰の着色に使用する着色剤は、顔料を使用しています。無機質と有機質に一部無機質を混合して、様々な色を作り出しています。セメントや石灰粒子の間に顔料粒子が分散して付着または介在して発色します。

石灰の多孔質構造に入り込んで安定しやすく、着色剤がアルカリ性に強い性質も着色が長持ちする理由です。

ドロマイトプラスターの特徴6:加工性が高い

ドロマイトプラスターは混練りが容易で作業性が良いため、加工性が高い点が特徴です。

平滑な仕上がりも簡単にできますが、意匠性の高い自由な表現も簡単にできます。自由な表現は左官仕上げの「荒らしもの」と呼ばれ、ワイヤーブラシやコテを使用した掻き取りや櫛引きなどがあります。

混入する骨材の粒度を変えた風合いの変化も合わせて使用し、微妙な表情の違いを演出します。

ドロマイトプラスターの使用部位

ドロマイトプラスターが多く使用された部位は、鉄筋コンクリート建造物の内装です。

安価なため、公共施設に多用されました。学校の教室の壁や階段の上裏(あげうら:裏側を下から見上げた部分)、病室の内壁などです。現在は左官工事の仕上げ材料やモルタル混和剤やリシンの掻き落としに使用されます。

パネルの下地で使用される際は、石膏ボードの他、ALCパネルやPCパネルにも吸水性の高い下地として使用されます。

ドロマイトプラスターの欠点

ドロマイトプラスターは施工数年後、表面の剥離やひび割れが発生する恐れがあり、下地にムラ直しや櫛目入れ、下擦りなどが必要です。

作業中の環境にも配慮が必要で、施工中は風が通らないように閉め切って作業し、下塗りやムラ直し終了後、換気しながら乾燥させます。低温の場合はできるだけ施工をやめ、行う場合は適度に加温します。

乾燥させるタイミングを適切に管理して、ひび割れを防ぎましょう。

ドロマイトプラスターと比較されやすい原料

ドロマイトプラスターと比較されやすい原料

ドロマイトプラスターと比較されやすい原料は、石膏プラスターと漆喰です。

ドロマイトプラスターが主流の頃は、プラスターと言えばドロマイトでした。しかし、現在のプラスターの中心は、石膏プラスターです。

漆喰の代替品として、ドロマイトプラスターは急速に利用された歴史があります。漆喰よりも扱いが簡単で安価だったためです。

石膏プラスター

石膏プラスターはドロマイトプラスターよりも強度が高く、より面白みのある質感を得られます。

石膏プラスターは石膏を主材料にし、仕上がりはどちらも純白で平滑です。混入する骨材や顔料で変化をつけやすい点もよく似ています。石膏プラスターのほうはひび割れができにくいため多く利用されます。

石膏プラスターは速乾性のため、練る量の調整や迅速な作業が求められますが、工期を短縮できます。

漆喰

漆喰は、ドロマイトプラスターと同じように石灰石を利用した塗り壁材料です。

漆喰は石灰を焼いてから水を加えた消石灰に布海苔(ふのり:海藻を原料にした糊)か角又、すさを混ぜて使用します。現在の漆喰は化学繊維のすさとメチルセルロースを使用したものが多く、昔からの材料を使用したものを本漆喰と呼んで区別します。

漆喰は乾燥する際、水分を蒸発し、空気中の二酸化炭素を吸収して固まります。

ドロマイトプラスターについて理解を深めよう

ドロマイトプラスターは、苦石灰を原料にした塗り壁材で、純白の壁面仕上げに使用します。

第二次世界大戦後の公共施設の内壁材に多く使用されましたが、現在では意匠仕上げに利用されます。耐久性が高く、防火性に優れ、防音性や吸湿性、呼吸性が良い点も内装向きの要因です。

現在は石膏プラスターやクロス貼りが増えましたが、ドロマイトプラスターの知識を深め、良さを見直しましょう。


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