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スターラップ筋とあばら筋って違う?スターラップ筋の概要4つを紹介

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公開日時 2022.09.20 最終更新日時 2024.01.26

こちらの記事では、スターラップ筋とあばら筋の違いについてご紹介いたします。

 


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スターラップ筋ってなに?

スターラップ筋とは、鉄筋コンクリート造の梁主筋に、一定ピッチで縦軸方向に巻くせん断補強筋です。梁には、地震による揺れや長期荷重を受けて、外圧と保持しようとする力間に大きなせん断力が発生します。

このせん断力により、はらみ出してくる梁躯体の破壊を防止するものがスターラップ筋です。主筋より細径の鉄筋が使用され、形状的には、閉鎖型やフック型となります。

あばら筋との違いとは

「スターラップ筋」と「あばら筋」は、呼び名が違うだけで、全く同じものを指します。スターラップは英語の「stirrup」のカタカナ読みで、乗馬の際の足掛け金具を指します。また、あばら筋の「あばら」は、背骨から回り込んで、内臓を包み込むあばら骨を指します。

それぞれの形状が、梁に巻かれるせん断補強筋に似ていることからの呼び名となります。

スターラップ筋に種類はある?

スターラップ筋の種類には、梁主筋の上端筋と下端筋をぐるっと囲む閉鎖型と、フック部を上端筋に掛けるU字型の、大きく2種類となります。

閉鎖型は、鉄筋を一筆で3カ所曲げて、135度のフック部を主筋に掛けるタイプと、一筆曲げで端部同士を溶接する溶接閉鎖タイプの2種類となります。また、U字型は、解放上部に両端フックのキャップタイを掛けるケースもあります。

スターラップ筋の基本的な概要4選

スターラップ筋には色々な形状があり、配筋間隔も様々です。これらは、梁の配筋やせん断補強にどの様に作用するのでしょうか。また、主筋にとってのスターラップ筋の役割とはどのようなものでしょうか。ここでは、スターラップ筋の基本的な概要4選を解説します。

スターラップ筋に関する概要1:間隔

スターラップ筋に関する概要の1つ目は、間隔です。スターラップ筋は、梁スパンに一定間隔で配筋されて、梁のせん断耐力を補強します。配筋間隔が広くなればスパン内での鉄筋量は減少し、配筋間隔が縮まれば鉄筋量は増加します。

梁の規模や設置部位による、梁に持たせる設計せん断力に応じて、スターラップ筋の鉄筋径や配筋間隔が決められます。

スターラップ筋に関する概要2:図面上での表記

スターラップ筋に関する概要の2つ目は、図面上での表記です。スターラップ筋は、構造図の梁リストで「D10@150」などと表記されます。「D10」はスターラップ筋の鉄筋径を指します。また、「@150」はスターラップ筋の配筋間隔です。

以上より、「D10@150」は、D10のスターラップ筋を150mm間隔で配筋するという意味になります。なお、間隔(ピッチ)は、鉄筋の芯から芯までの距離を指します。

スターラップ筋に関する概要3:役割

スターラップ筋に関する概要の3つ目は、役割です。RC造の梁は、引張りを負担する鉄筋と、圧縮を負担するコンクリートで構成されます。

そして、梁主筋に等間隔に垂直に巻かれるスターラップ筋には、大きく2つの役割があります。ここでは、その役割の「せん断破裂の防止」と「主筋の拘束」について解説します。

せん断破裂の防止

せん断破裂とは、せん断力により発生する梁の内圧で、主筋がはらみ出し現象により躯体のコンクリートが破壊される状態です。

鉄筋は一定の強度を超えると塑性化し、弾性と強度を失います。これらを防止するためにスターラップ筋を配筋し、その鉄筋径とピッチからの鉄筋量で、主筋のはらみ出しをしっかり押さえ込みせん断破壊を防止します。

主筋の拘束

スターラップ筋は、梁の主筋を拘束し「座屈」を防止する働きもあります。長い躯体は、柱や梁ともに圧倒的に引張り力よりも圧縮力に脆弱で、外部からの応力で折れ曲がってしまいます。

これを防止するために、スターラップ筋で主筋を拘束します。梁の開孔部など、スターラップ筋が巻けず無筋状態となる箇所は座屈が発生しやすくなるため、開孔部際に「S筋」と呼ばれるせん断補強筋をW配筋するケースも見られます。

スターラップ筋に関する概要4:U字型

スターラップ筋に関する概要の4つ目は、U字型です。スターラップ筋の形状は、U字型が基本です。一般的には一筆曲げの135度フックの閉鎖型ですが、設計指示により、一筆の両端部溶接閉鎖のケースもあります。

また、U字型やU字型とキャップタイの2枚組の使用は、配筋のし易さから、大型の地中梁や大梁に使われる傾向となります。ただ、主筋へのフック掛けとなるため、構造図に記載のない限りは、強度面で設計者への使用確認は必要となります。

スターラップ筋で重要となるあばら筋比について

梁のせん断耐力を高めるためには、スターラップ筋はどの程度配筋すればいいのでしょうか。RC造は鉄筋とコンクリートの組み合わせです。

せん断耐力を強化したいからといって、むやみにスターラップ筋を巻けば、コンクリートの回りを阻害し、鉄筋とコンクリートの強度バランスも崩れます。ここでは、スターラップ筋の適正な鉄筋量の考え方、「あばら筋比」について解説します。

あばら筋比の意味

「あばら筋比」とは、梁における適正なスターラップ筋(あばら筋)の配筋量の比率を指します。具体的には、梁幅に対する鉄筋量の比率となります。

あばら筋比は、RC計算基準で0.2%以上と決められており、梁幅が大きくなればその分あばら筋の配筋量は増えることになります。梁の規模に合わせて、あばら筋量を適正化し、せん断破壊を防止するための指標が、「あばら筋比」です。

あばら筋比の計算方法

あばら筋は、等間隔で配筋されますので、(梁幅×ピッチ)の単位面積当たりの鉄筋量で比率を求めます。また、鉄筋量は、梁の長手方向の断面にかかる上下2か所(主筋の上端筋の上と下端筋の下)のあばら筋の断面積となります。

計算式は、「あばら筋比=(あばら筋断面積)/(梁幅×あばら筋ピッチ)」となり、あばら筋比は0.2%以上とします。

スターラップ筋とフープ筋の違いとは?

スターラップ筋、フープ筋共にせん断補強筋ですが、柱で使用されるせん断補強筋を「フープ筋」と呼びます。柱は縦方向ですから、垂直の柱主筋に等間隔で配筋するフープ筋は横使いとなり、別名「帯筋」とも呼ばれます。

使用目的は、梁のスターラップ筋同様、「せん断破壊の防止」・「主筋拘束による座屈防止」です。また、柱断面により、四角形・円形や台形など多岐な形状となります。

スターラップ筋について理解し現場で役立てよう

スターラップ筋の意味やその基本概要について紹介しました。いかがでしたでしょうか。

鉄筋というと、太径の梁や柱の主筋をイメージしがちですが、僅か10mm径の細い鉄筋が、せん断破壊防止の立役者であることは、RC造の興味深さかも知れません。

破壊のメカニズムの追求は、建築工法の歴史であり進化です。スターラップ筋についての理解を深め、建築現場での知識や工法の習得に役立てて行きましょう。

 


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