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コンクリートのひび割れの原因と予防方法10個|ひび割れの種類と補修方法も解説

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公開日時 2023.01.20 最終更新日時 2024.01.29

この記事では、コンクリートのひび割れの原因と予防方法についてご紹介いたします。

 


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目次

コンクリートのひび割れはなぜ起こるのか?

コンクリートのひび割れには様々な原因があります。

コンクリートは道路やトンネル、住宅など多くの建築物に使われています。非常に硬く耐久性がありますが、ひび割れが発生しやすい素材でもあります。

ひび割れの原因には経年劣化や気象条件、荷重など様々なものが挙げられます。ひび割れの種類によっては建築物の使用において危険を及ぼす場合があります。そのため、ひび割れの原因や予防方法について理解することが大切です。

コンクリートのひび割れによる悪影響3つ

コンクリートのひび割れにはどのような影響があるのでしょうか。

「小さなひび割れだから大丈夫」「修繕が面倒」といった理由でひび割れを放置するのは好ましくありません。ひび割れは建築物に悪影響を与える場合があります。日頃からコンクリートに異常がないか点検やメンテナンスをすることが重要です。

ここでは、コンクリートのひび割れによる悪影響を3つ紹介します。

ひび割れによる悪影響1:見た目の悪化

コンクリートがひび割れを起こすと、見た目が悪くなります。

きめ細かく見た目も美しいコンクリートですが、ひび割れてしまうと美観を損ないます。ひび割れをずっと放置したり、ひび割れが広範囲に広がったりすると、他の人から見たときに杜撰で管理が行き届いていない印象を与えてしまいます。

ひび割れによる悪影響2:雨水などの侵入

悪影響の2つ目は、雨水や空気などの侵入です。

ひび割れから雨水や空気が入り込むと、建築物の劣化に繋がります。

近年では、耐震性や耐火性に優れた鉄筋コンクリート造の住宅が増えています。鉄筋コンクリート造はコンクリート内部に鉄筋を用いることで強度を高めた構造になっていますが、雨水が侵入すると鉄筋の錆を引き起こします。

その他にも、ひび割れは雨漏りやカビ、建築材の腐敗などの深刻な問題を発生させます。

ひび割れによる悪影響3:強度の低下

コンクリートのひび割れは、強度の低下に繋がります。

ひび割れが全て建築物の強度に影響を与える訳ではありませんが、大きなひび割れや深い部分まで及んでいる場合は耐久性が低くなる可能性があります。

建物の基礎の部分に重大なひび割れが発生した場合、建物が傾いたり地盤沈下を引き起こしたりすることも考えられます。

コンクリートのひび割れの原因と予防方法10個

コンクリートのひび割れの原因は多岐にわたります。

コンクリートは様々な要因によりひび割れが起こりやすい素材です。ひび割れの原因を理解し、少しでもひび割れが発生しにくくするために予防することが大切です。

ここでは、ひび割れの原因と予防方法を10個紹介します。ぜひ参考にしてみて下さい。

ひび割れの原因と予防方法1:温度変化によるひび割れ

コンクリートは、「水和反応」という化学反応によって硬化します。この際発生する「水和熱」でコンクリートの温度が80~100度程まで上昇し、数週間~数ヶ月かけて収縮しながら温度が下降していきます。

この収縮の過程で、引張応力によりひび割れが起きる場合があります。

予防方法として、水和熱の小さいセメントの選定、セメント量の低減、養生して急激な温度変化を防止することなどが挙げられます。

ひび割れの原因と予防方法2:乾燥によるひび割れ

コンクリートは「乾燥収縮」によりひび割れが発生する場合があります。

乾燥収縮は、主に外気の影響によって起こる現象です。外気が乾燥していると、コンクリート内の水分が徐々に蒸発し、コンクリートの体積が減って収縮します。収縮によって引張力が強くなるとひび割れが起こります。

予防方法として、収縮低減剤や膨張剤の使用、乾燥収縮の低減に効果的な材料の選定、表面に目地を入れて収縮を緩和させることなどが挙げられます。

ひび割れの原因と予防方法3:型枠のはらみや付着によるひび割れ

ひび割れ原因の3つ目は、型枠のはらみや付着によるものです。

コンクリートは、液体の状態で「型枠」という部材に入れて硬化させます。このとき、内圧がかかり型枠がはらむ場合があります。また、コンクリートと型枠には付着力が働きます。このはらみや付着によってひび割れが生じる場合があります。

予防方法としては、強度があり変形しにくい型枠を使う、計画通りに型枠を組み立てる、型枠剥離剤を使用して付着を防止することなどがあります。

ひび割れの原因と予防方法4:支保工の沈下によるひび割れ

支保工(しほこう)の沈下によってひび割れが生じることがあります。

支保工とは型枠を支持するための部材であり、「支柱」、床を支える「根太」、根太を支える「大引」から成ります。

支保工の沈下によるひび割れを防ぐためには、強度があり変形しにくい支保工の使用、計画通りに支保工を設計する、支保工を設置する地盤の強度を確認することなどが挙げられます。

ひび割れの原因と予防方法5:地盤の沈下や地震によるひび割れ

次は、地盤沈下や地震によってひび割れが起こるケースを紹介します。

地盤沈下の主な要因は「圧密沈下」です。これは、時間の経過によって土中の水分が抜けて沈下する場合、コンクリートの自重による場合などがあります。

また、引っ張る力に弱いコンクリートは、地震によってひび割れが生じやすい素材です。

予防方法は、単位水量の少ないコンクリートを使用する、鉄骨や強度フレームによって耐震性を向上させることなどです。

ひび割れの原因と予防方法6:凍害によるひび割れ

凍害は、コンクリート中の水分が凍結と融解を繰り返すことでコンクリートが劣化するものです。

凍害は寒冷地のほか、寒暖差の大きい場所で起こりやすい現象です。水分の凍結・膨張時の圧力によってひび割れが発生します。表面のセメントペーストが剥離する「スケーリング」、表面がクレーター状に剥がれ落ちる「ポップアウト」も凍害の一種です。

予防方法として、膨張・ひび割れに耐性のある材料の使用、充分な養生などがあります。

ひび割れの原因と予防方法7:中性化によるひび割れ

コンクリートは硬化時に水酸化カルシウムを生成するため、pH12~13の強アルカリ性となります。強アルカリ性のコンクリートに二酸化炭素が浸透することで、pHが低下して中性に近づく「中性化」が起こります。

大気や排気ガス、酸性雨などが原因で中性化が起こると、コンクリート内の鉄筋が腐食・膨張してひび割れが生じます。

中性化の予防には、塗膜防水材で二酸化炭素の接触を防ぐ、水セメント比の低下などが挙げられます。

ひび割れの原因と予防方法8:塩害によるひび割れ

塩害とは、鉄筋コンクリートが塩分によって劣化する現象です。

塩分はもともとコンクリート内に存在するものに加え、海水や凍結防止剤などの外から浸透するものがあります。コンクリート内の塩化物イオンが一定量を超えると、鉄筋の不導体被膜が破壊されて錆が生じ、コンクリートのひび割れが起こります。

コンクリートと鉄筋の表面のコーティング、鉄筋からコンクリート表面までの最短距離(かぶり厚)を充分にとることが有効です。

ひび割れの原因と予防方法9:コールドジョイントによるひび割れ

JISによる定義では、コールドジョイントはコンクリートの先に打ち込んだものと後に打ち込んだものの間が、完全に一体化していない継目のこととされています。

不連続な面によってコンクリートの耐久性や強度が低下し、ひび割れに繋がります。コールドジョイントの原因として、長時間による打ち重ね、不適切な施工方法が挙げられます。

打ち重ね時間の短縮、適切な間隔での打ち重ねや施工方法によりひび割れを予防できます。

ひび割れの原因と予防方法10:劣化によるひび割れ

劣化には、前述したもの以外に「アルカリ骨材反応」や「疲労」があります。

アルカリ骨材反応は、コンクリート中のアルカリ性の水溶液が骨材と化学反応を起こすことで膨張やひび割れが生じるものです。骨材の選定、アルカリ量の測定などの対策が必要です。

疲労は、コンクリート強度よりも低い荷重作用を繰り返し受けることによって性能が低下し、ひび割れに至ります。コーティングによる耐久性・防水性の向上、補強工法が有効です。

コンクリートのひび割れの種類

コンクリートのひび割れの種類

コンクリートのひび割れは、その規模によって2種類に分類されます。

ひび割れの程度によってすぐに補修が必要なものかどうかの判断基準となるため、ひび割れの種類を把握することが大切です。

ここでは、2種類のひび割れについて詳しく紹介します。

ヘアクラック

ヘアクラックは、主に幅0.2~0.3ミリ、深さ4ミリ未満のひび割れを指します。

その名の通り髪の毛のように細いひび割れをいい、「収縮クラック」とも呼ばれます。すぐには重大な欠陥には繋がらず、補修の必要がないものとされています。しかし、建築物全体にヘアクラックが多く発生している場合は補修することが望ましいでしょう。

ヘアクラックの原因として、経年劣化や乾燥などが挙げられます。

構造クラック

構造クラックは、主に幅0.3ミリ以上、深さ5ミリ以上のひび割れをいいます。

凍害や地震、地盤沈下、施工不良などによって生じることの多いひび割れです。「貫通クラック」とも呼ばれ、中の鉄筋までひび割れが達している場合があります。

ヘアクラックと違って建築物の重大な欠陥に繋がるとされ、補修が必要となります。ひび割れ幅が大きいほどコンクリート内部に雨水が侵入し、ひび割れの拡大や鉄筋の腐食を引き起こします。

コンクリートのひび割れの補修方法4つ

コンクリートのひび割れの補修方法は様々な種類があります。

ひび割れの程度が大きく、建築物に影響を与える場合はすみやかに補修することが必要です。コンクリートのひび割れの状況や周囲の環境によって、補修方法を選択します。

ここでは、コンクリートのひび割れの補修方法を4つ紹介します。

ひび割れの補修方法1:被覆工法の場合

表面被覆(ひふく)工法は、コンクリートの劣化原因となる物質の侵入を抑制する方法です。

コンクリート表面を被覆材で保護し、雨水・塩分・炭酸ガスなどを遮断します。塩害や中性化によるひび割れ対策に使用できます。

「無機系表面被覆工法 (レックス工法)」と「有機系表面被覆工法」があります。前者は水系材料を中心とした環境に優しい塗装剤を使い、劣化を抑制します。後者は緻密な皮膜によって塩害や中性化を抑制します。

ひび割れの補修方法2:注入工法の場合

注入工法は、ひび割れに樹脂系やセメント系の材料を注入する方法です。

注入工法によって、コンクリートの防水性や耐久性の向上させることが可能です。

現在では専用注入機を使った「自動式低圧樹脂注入工法」が主体となっており、注入量を管理できる、注入精度が施工者の熟練度に左右されない、0.05ミリ程の小さい幅でも注入可能といったメリットがあります。

ひび割れの補修方法3:充填工法の場合

充填工法は、0.5ミリ以上の大きなひび割れの補修に有効です。

ひび割れに沿ってコンクリート表面をU字やV字にカットし、シーリング剤やポリマーセメントモルタルなどの補修剤を詰める方法です。

内部の鉄筋が腐食している場合は、錆の除去や防錆処理、コンクリートへのプライマー塗布などの処置が必要となります。

ひび割れの補修方法4:連続繊維シート接着工法の場合

連続繊維シート接着工法は、エポキシ樹脂で連続繊維シート(炭素繊維シートやアラミド繊維シート)をコンクリート表面に巻きつけることで強度を高める方法です。

樹脂を浸み込ませた連続繊維シートは鉄筋・鋼板の10倍の強度を誇り、重量は1/4~1/5程度と軽く、優れた特長があります。

また、錆が発生しない素材のため塩害による腐食の心配がありません。

コンクリートのひび割れの原因や補修方法を知ろう

コンクリートは私たちの生活や社会の基盤を支える重要な建築材です。安全の観点から、建築物の重大な欠陥となるひび割れが発生した場合は適切な修繕が必要です。

この記事では、コンクリートのひび割れの原因や予防方法について紹介しました。

コンクリートはひび割れが起こりやすい素材であることを良く理解し、原因や補修方法を把握しておきましょう。

 


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