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床上への水害が発生した時の現場対応と対策

施工手順と注意点


必要工事の内容について紹介してきましたが、施工手順についても紹介をしていきます。工事に入る前にやるべきことや、どんな手順で施行を進めるか、また施工時の現場にどんな危険が有るか注意点を挙げていきます。
今回も住宅を工事を例に1階の床上浸水が起こった場合の施工手順と共にどの様なことについて気を付けるべきか注意点についてもご紹介していきます。

施工をする前に

工事に入る前に室内や床下の換気を行い、よく乾燥させると共に汚れを落とします。清掃についてですが厚生労働省のサイトに「被災した家屋での完成症対策」というページに注意点が載っているので是非参考にして下さい。
(参照:厚生労働省HP被災した家屋での感染症対策

被害の程度が酷い場合や長時間水に浸かっていた場合は次亜塩素酸ナトリウムという消毒液を使用して清掃します。浴室を交換しない等の場合0.02%に希釈した消毒液を含ませた布等でふき取り、その後水拭きをします。
家具等の場合は0.1%に希釈して汚れを落とした後、乾燥させた後に消毒液を使用して消毒します。その他にも消毒用アルコールや塩化ベンザルコニウム等の消毒液が有り、次亜塩素酸ナトリウムを使用した場合の色あせが気になる場合はこちらを使用するなど状況や使用する部位に応じて選択しましょう。
消毒は浸水部への細菌やカビ対策になる為、しっかりと拭いてその後水拭きを行います。
被害を受けた部分の消毒は何をすれば良いかを理解しておくことが大切な部分だと考えます。自分たちが行う工事範囲だけでなくお客様へ必要なことをお伝えし、配慮をすることがプロとしての提案だと考えています。
工事をした部分は綺麗になっても家具等にカビが発生してしまうと臭いの原因にもなり、その家具を置く部屋の環境は決して良く有りません。
そのような細かい部分の気配りやアドバイスは今後の信頼にも繋がり、スムーズに計画が進む一つの材料になると考えています。

施工手順について

被害が酷く床組を全て交換する場合についての基本的な施工手順を住宅工事を例に紹介します。
① 床組(大引き、鋼製束、根太等)を解体し、床下が乾燥出来ているかどうか確認して作業を進めましょう。水分、泥が残っていれば清掃しましょう。同時に壁下地の石膏ボードを剥がして断熱材を取り外します。
② 床は基本的には新築時と一緒で大引きを取り付けて鋼製束を設置し床断熱材を設置する流れで床を組んでいきます。下地合板を張って床仕上げ材のフローリング等を張っていきます。
③ 床下の防蟻工事も忘れずに行い床は完成です。
④ 壁は石膏ボードを剥がした後、傷んでいる所が無いか確認して断熱材交換の作業に入りましょう。間柱等その他の部位で、もし傷んでいる部分が有れば部分的に交換も必要になってくるかと思います。巾木や廻縁を交換すれば最後にクロスを張って完成です。
壁への脱着物等が有れば元の位置に戻す作業も出てきます。施工手順については規模や設置物によって大きく変わり内容も変わってくるので基本的な部分についての紹介とさせて頂きます。

注意点は現場内の環境

まず現場作業で気を付けるべきことは現場での感染症です。水害の現場清掃中にも言えることですがカビや細菌が発生しやすい環境の中で作業を行いますので感染症には気を付ける様に現場の作業をされる方に注意を促しましょう。
もし、けがをした場合は破傷風などの病気になる恐れも有るので早急に医師に相談をしましょう。土埃等や下水の汚れた水が家屋に浸入している可能性も有り、細菌が発生しやすい状況になります。マスクを着用して極力吸い込まない様に予防を心掛けましょう。
次に気を付けるべきことは乾燥です。これまでに何度も出てきていますが、乾燥させることがとにかく大切です。水分が残っている場合は、送風機等を使用して床下の換気を行いましょう。間違っても濡れたまま床下を塞いでしまうことが無い様にしましょう。一番気を使う部分でも有り、お客様が一番気にする部分でも有る為、しっかり対応しないと工事をしてもカビの臭いが残る等でクレームになる可能性が有ります。必ず換気し乾燥させた後、確認をしてから次の工事に進みましょう。
また、電気や水道についても正常な状態で使用できるか確認が必要です。電気は分電盤を確認してブレーカーが下がっている箇所が有れば漏電の可能性があります。原因をつきとめて安全に使用出来る状態にする工事が必要です。水道は排水管や給水管に傷みがないか確認して破損部分が有れば交換しなければいけません。また水道を使用する際は汚れた水が給水管に溜まっている可能性も有るのでお客様が使用する際はしばらく水を流した後で使用する様にお伝えすることも必要です。

大切なことは

施工手順と注意点についてご紹介してきました。大切な部分をまとめると、
① 施工前にはとにかく床下の換気を行い乾燥、清掃を行い、場合によっては送風機の使用も検討すること。
② 工事範囲だけでなく水害の受けた範囲は消毒が必要なので、お客様へ家具等の清掃も必要だと認識してもらうこと。
③ 現場ではカビや細菌の可能性が有り現場の環境は悪いのでしっかりと対策をして現場作業を行う方が感染症等にならないように注意をすること。
以上がポイントになります。水害の修繕を行う際はたくさんのことに気を配ることが大切で大変な部分が有りますが、チェックシート等を作成して確認しなければいけないことを一つ一つ確認して見落としが無いようにしましょう。気を配ることが多い分ミスをしてしまう可能性も有ります。現場での応対は特に慎重かつ丁寧でなければなりません。丁寧に計画を進めて安全に使用出来る状態で引き渡しを行うことが大切です。

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