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水中溶接工の仕事内容をご紹介!注意点や必要な資格をあわせて解説

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公開日時 2022.08.18 最終更新日時 2023.10.27

水中溶接工とは?


溶接工と呼ばれる職種の中には、水中での溶接作業を専門とする「水中溶接工」という職種があります。水中溶接工は海や河川などの水中で、土木工事などで必要となる溶接作業を行うことが仕事です。
水中溶接では一般的な溶接工と同様に、溶接棒を使用してアーク溶接によって溶接作業を行います。しかし現場が水中であることからすぐに温度が下がるため、強度を保ちにくいです。
また、陸上よりも不安定で視界も悪い水中での作業を行うことから、高いスキルや経験などが求められます。
本記事では水中溶接工についてご紹介していきますので、どのような仕事なのか参考にしてみてはいかがでしょうか。

水中溶接工の仕事内容


水中溶接工の現場は文字通り「水中」です。海や河川、池、川をまたぐ橋や、下水、ダム、水族館、プール、船等が彼らの稼ぐ場所です。
水中溶接工になるには、国家資格である潜水士の資格が必要です(ダイビングの資格とは別物です)。実はこの資格、筆記試験だけです。資格だけ取って会社でトレーニングするそうです。資格自体は比較的取りやすく、合格率は約80%と優しめです。
余談ですが、潜水士が必要な資格として他にも、水中カメラマンや水族館の水中でパーフォーマンスしている人、災害時のレスキューやサルベージ、沈没船の探索等があります。

水中溶接工における注意点3つ


普段聞きなれない水中溶接工という仕事ですが、前述のとおり水中で溶接作業を行うことから、陸上よりも動きにくく作業がしにくいです。また、海や河川の水は濁っていることも多く、視界は悪いでしょう。
さらに波などによって行動も制限されるなど、危険とも隣り合わせの仕事だと言えます。

それでは、水中溶接工という仕事には具体的にどのような注意点があるのでしょうか。ここでは水中溶接工における注意点3つをご紹介していきますので、どのような注意点があるのか参考にしてみてください。

1:センスが求められる

溶接程、センスが現れるものはありません。水中で行うのですから、なおさらです。
水中溶接工を目指すには、潜水士や溶接の資格も必要ですがセンス(自分の命を守る判断力も含め)が重要となります。
ただ、危険と隣り合わせと言いましたが、水中での作業ということで陸上と比べ溶接の煙を吸うことがありません。溶接工に多い「肺炎」や「溶接工肺」と言われる病気のリスクもかなり低いと言えます。また、0ではありませんが火傷の危険性(感電の危険性は高い)も陸上に比べるとかなり低いというメリットもあります。
元々、溶接工として働いている人がステップアップして水中溶接工になることがほとんどのようです。

2:リスクがある

稼げる溶接の帝王といえば「造船」と言われることもありますが、実際には水中溶接の方が圧倒的に収入はいいと言われています。1時間で10万円稼ぐこともあり、年収で1000万~1500万程です。
反対に業界トップクラスの危険作業であり体力、忍耐力、判断力が人並み以上に必要です。
高気圧障害(地上と水中の気圧差でなる職業病)も心配です。
また水中での作業になるので送気菅の破損による窒息死、空気タンクの残量ゼロによる溺死など、水難事故の危険もあるのでリスクは高いです。

3:気圧差がある

普段あまり水に潜らない人には馴染みがないかもしれませんが、陸上と水中では気圧差があります。特に水深が深くなるほど気圧差が大きくなることから、水中溶接も作業現場の水深が深いほどに前述のとおり高気圧障害になる可能性が高くなります。
加圧時には耳痛や額部の痛みなどが発生したり、潜水具により頭部と体幹部、四肢それぞれで水圧に差が発生することから、頭部に血液が絞り込まれるスクイーズ状態になるケースもあります。
また、減圧時には減圧中に咳をすることで肺胞が破裂し、命を落とす危険性もあります。

水中溶接に必要な資格


水中溶接工は水中という特殊な環境でリスクをともなう溶接作業を行うという職業であるため、必要となる資格があります。
そのため、溶接工として経験や技術を磨いたのちに水中溶接工へキャリアチェンジしたいと考えている方も、資格がなければ水中溶接の仕事を行うことができません。そのため、水中溶接工に興味がある方は、あらかじめどのような資格が必要になるのか知っておきましょう。
ここでは水中溶接に必要な資格2つをご紹介していきますので、参考にしてみてください。

アーク溶接

水中溶接ではアーク溶接が用いられることから、アーク溶接作業者という国家資格が必要になります。アーク溶接作業者の資格は、アーク溶接に関する11時間の学科と10時間の実技講習という計21時間以上の特別教育を修了することで取得することができます。
また、満18歳以上であれが誰でも受講することができるため、資格の取得難易度は高くはありません。
しかしアーク溶接作業者の資格を取得したからといって陸上での溶接工の経験がなければ水中溶接の仕事などできるはずがないため、まずは陸上でのアーク溶接の経験を積みましょう。

出典:アーク溶接特別教育
参照:https://www.rougi.or.jp/course/whole/tokubetu_arc

潜水士

水中溶接工は水中に潜るために酸素ボンベなどの潜水具を扱うことになるため、潜水士の資格を取得することも重要です。潜水用具を使って水中で作業を行うことが国によって認められている潜水士の国家資格がないと、水中溶接工として仕事ができない場面も出てきます。
そのため、潜水士の資格も必須だと言えるでしょう。
潜水士の資格は筆記試験で合格すれば取得でき、試験の難易度自体も高くはありません。しかし潜水用具を使用して実際に水中で作業を行う経験も積まなければいけないため、資格だけを取得してもすぐに水中溶接工として仕事ができるわけではありません。

出典:潜水士
参照:https://www.exam.or.jp/exmn/H_shikaku611.htm

水中溶接に用いられる工法4つ


水中溶接の際に用いられる工法には、「湿式水中溶接」「高圧下溶接」「乾式水中溶接」「大気圧下溶接」などの工法があります。
また、用いられる工法によっても特徴が異なることから、水中溶接工へのキャリアチェンジを視野に入れている場合は、どのような工法が用いられるのかや、それぞれの工法の特徴なども知っておくようにしましょう。
ここでは最後に水中溶接に用いられる工法4つについてご紹介していきますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

1:湿式水中溶接について

湿式水中溶接とは、溶接を行う箇所が海や河川、プールなどの水の中にある状態で溶接作業を行う際に用いられる工法です。湿式水中溶接は多くの場合、橋梁の劣化や破損など緊急を要する場合の応急処置的に用いられています。
また、多くのケースでは現場は最初から水が濁っていたり、作業中に周囲に汚泥が発生することによって視界が遮られることも多いことから、非常に高い技術力を要する作業となります。
そのため、湿式水中溶接を行う水中溶接工には集中力や高い溶接スキル、体力などが求められます。

2:高圧下溶接について

高圧下溶接とは、船の上からチャンバーという釣鐘状の容器を降下させ、チャンバー内で水深の水圧と同様の高圧ガスを発生させ、その環境の中で溶接作業を行うという工法です。
高圧化溶接には「ハビタット溶接」と「ドライチャンバ溶接」という2種類の手法があります。
ハビタット溶接では溶接個所にハビタットと呼ばれる装置をかぶせ、ガスを使って気圧などをコントロールします。また、ドライチャンバ溶接は、水中に耐圧室を設置して水がない状態にして溶接を行う工法です。

3:乾式水中溶接について

湿式水中溶接が水の中で溶接作業を行うのとは反対に、乾式水中溶接とは溶接部位をシールドなどで覆うことで水を遮り、空気の中で溶接作業を行えるようにする工法となります。水を遮る方法は「ハイドロボックス方式」「水カーテン方式」「ワイヤブラシ方式」などがあります。
溶接部位を濡らさないようにして溶接作業を行うことから、湿式水中溶接のように急激に温度が下がることによる強度の低下などが起こりにくく、普通の陸上での溶接と同様の強度を保ちやすいです。
さらに水を遮って作業が行えるため、視界不良にもならないなどの利点があります。

4:大気圧下溶接について

大気圧下溶接とは船から囲い堰などの大型の容器を降下させ、溶接部位を囲んで中の水を排除し、空気に触れる状態にして溶接作業を行う工法です。この工法では水深などに無関係に大気中と同じ環境で作業を行うことができるため、溶接工は潜水用具などを用いずに溶接作業に従事できます。
ただし、大気圧下溶接を行う場合は水圧に耐えることができる容器を用意する必要があります。仮に容器の安全性が確保できない場合、作業者が非常に危険な状態になるというリスクがあります。
また、大気圧下溶接は基本的に単純な構造物にしか適用できません。

水中溶接工について知識を深めよう


水中溶接は一般的な溶接作業よりも高い技術やセンス、集中力、体力などを求められる仕事です。また、リスクも伴いますが、その分高い収入を得られる職業でもあります。

ぜひ本記事でご紹介した水中溶接工の仕事内容や水中溶接工における注意点、水中溶接に必要な資格、水中溶接に用いられる工法などを参考に、溶接工からのステップアップとして資格を取得して水中溶接工を目指してみてはいかがでしょうか。

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