重機のオペレーターとは?仕組みや役割を分かりやすく解説タイトル
建設現場で重機を操縦する作業員のことを重機オペレーターといいます。人間では到底出し得ないパワーを発揮する重機がなければ、現代建設は一歩も進みません。
重機は、「走る、曲がる、止まる」機能に、アームやバケットを動かす機能が加わるので、その操作はとても複雑です。
今回は、そんな重機の仕組みや役割について詳しく紹介します。
この記事でわかること »
油圧ショベルの仕組み
重機にはさまざまな種類がありますが、ここでは油圧ショベルの仕組みについて解説していきます。
◇ロボットを操縦するようなもの
自動車の走行は「走る、曲がる、止まる」という単純な動きですが、それでもハンドル、シフトレバー、ブレーキペダル、アクセルペダルを、両手両足を使って操縦しなければなりません。
油圧ショベルは本体を走らせる以外にアームやバケットを「人の手」のように動かすことになるので、重機オペレーターが座る操縦室には多くのレバーが並んでいます。
◇「バケット」は手の平、「アーム」は前腕、「ブーム」が上腕
アーム部分の構造は以下のようになっています。
バケット (先端)(手の平) |
関節 | アーム (前腕) |
関節 | ブーム (上腕) |
関節 | 油圧ショベル 本体 |
アーム部分 | 本体部分 |
油圧ショベルはキャタピラがついた本体の上に操縦室とアーム部分が付いた構造になっています。
キャタピラから伸びているアーム部分は3つの関節がついていて、人間の腕と同じです。
アーム部分の先端に付いているのがバケットで、これで地面を掘り起こしたり対象物を破壊したり、対象物をトラックに載せたりします。バケットは手の平にあたります。
アーム部分の中間に位置するアームは前腕に該当します。前腕とは手首から肘の間のことです。
アームはさらに、本体に結合しているブームと接合しています。ブームは上腕に該当します。上腕とは肘から肩の間のことです。
◇レバーの紹介
機種によって異なるところはありますが、油圧ショベルでは原則、4つのレバーがあり、大体以下のような配置になっています。
– | 左キャタピラ用 レバー |
右キャタピラ用 レバー |
– |
アーム用レバー | ブームと バケット用レバー |
||
操縦席(重機オペレーターが座る) |
<キャタピラ用レバー>
重機オペレーターの正面にある2本のレバーは、キャタピラを動かすものです。左のレバーを前に倒すと左のキャタピラだけが前進するので、油圧ショベルは右に曲がります。油圧ショベルを前進させるには、左右のレバーを同時に前に倒します。油圧ショベルを後進させるには、左右のレバーを同時に手前に倒します。
<アーム用レバー>
キャタピラのレバーの左レバーはアーム用です。
アーム用のレバーを前に倒すとアームが前に動き、レバーを後ろに倒すとアームが後ろに動きます。アーム用のレバーを右に倒すとアームが右に旋回し、レバーを左に倒すとアームが左に旋回します。
<ブームとバケット用レバー>
キャタピラのレバーの右レバーはブームとバケット用です。
ブームとバケットは1本のレバーで操作します。
ブーム・バケット用のレバーを前に倒すとブームが倒れ、レバーを後ろに倒すとブームが起きます。ブーム・バケット用のレバーを右に倒すとバケットのなかのものが吐き出され、レバーを左に倒すとバケットでものをすくうことができます。
油圧ショベルの役割
油圧ショベルは一戸建て住宅からダムの建設まで、どの建設現場でも使われます。
また土砂災害が発生すると、真っ先に投入されるのが油圧ショベルです。障害物を取り除かないことにはそのほかの復旧作業ができないからです。
油圧ショベル以外の重機も、建設工事を効率的に進めるために欠かせません。
しかし重機をレンタルするにはコストがかかるので、現場監督は重機を使うタイミングを慎重に見極めなければなりません。
まとめ
重機の操縦を上達させるには「習うより慣れろ」が大切です。重機オペレーターの視線は対象物に向けなければならないので、レバーの操作は「ノー・ルック(見ない)」で行わなければなりません。
しかし、一度操作を習得するとあとは本能的に動かせるようになり、数センチ単位でアームを移動させることもできます。
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編集部
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