建設と建築の違いを何度聞いても忘れてしまう人がいます。しかし安心してください。建設現場でも、建設のことを建築といっている人はたくさんいます。
建築は家やビルなどの建物のことで、建設に含まれます。建設のほうが大きな概念で、土木も建設に含まれます。概念図はこうなります。

――と説明を聞いてもしばらくすると「建設現場」と「建築現場」はどっちがどっちだったか忘れてしまいます。
そこで、建設と建築を混同しない覚え方を紹介します。

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建設と建築はこう覚えよう！

建設と建築の違いを間違えない方法としては、以下のように覚えてみましょう。

• 「日本を設計する」のが建設。「設」が共通している。
• 「この住宅は築100年」と言ったりするので、「築」がついている「建築」は建物

漢字の「設」と「築」に注目すればいいのです。

建設について考えてみる

建設に含まれる経済活動としては、以下のようなものがあります。

建築、土木、トンネル、橋、道路、ダム、河川整備、護岸、港、空港、埋め立て地、公園、都市開発、農地、森整備、林整備、電気など

これらはすべて、自然のものを除外して人が暮らしやすいように加工している、という共通点があります。
トンネルは「山に穴を開ける」行為ですし、ダムは「山のなかに水を溜めてしまう」行為です。
河川整備ではくねくね曲がっていた川を真っすぐにすることもあります。それで洪水を防ぐことができます。
日本で最も高い高層マンションの最上階は地上200メートル で、そこに人が寝泊まりします。

建設を使って自然のものを除外して得たものは、安全と快適性です。
ただ、大地震が起きると建設したものが壊れてその下にいた人が下敷きになって死んでしまいます。
したがって建設はもっと強固にしていかなければなりません。
「もっと快適にして、もっと安全にする」それが建設業に携わる人の仕事になります。

建築について考えてみる

建築の本来の目的は、人が雨風に悩まされない空間をつくることです。しかし建築は次第に、人々の「快適に暮らしたい」というニーズを取り込むようにました。そこで広い家や高度の高い場所に住める家をつくるようになりました。
そうなると、建築物は富の象徴になりました。大きな家を持っているほうが偉くてすごい、という価値観が生まれたのです。

その一方で、無暗に建築物を建てると景観を損ねる、という考え方も生まれました。そして景観になじむ建築物が開発されました。

建築にはもうひとつ役割があります。それは芸術性です。美しくデザインされ、風景に溶け込む建築物が建つと、そこは観光地になります。
例えば東京スカイツリーは、ともて非合理的な建物です。高いところに登りたければ登山をしたり飛行に乗ったりしたほうがいいはずです。しかし東京スカイツリーの魅力は、高い物体を地面に立てていることです。だから東京スカイツリーはなかに入らなくても、外から見ているだけで楽しいのです。

建築に携わる人は、「安心、快適、格好いい、調和がとれている、美しい」建物を建てていくことが仕事になります。

まとめ

建設も建築も土木も、大きな仕事ですし、格好いい仕事です。
もし、建築・建設業界に興味を持ったら一度企業研究してみてはいかがでしょうか？

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