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公開日時 2018.11.02
最終更新日時 2022.04.06

村や町が沈むダム決壊の恐怖「大雨編」

自然の力というのは恐ろしいもので、自然災害で甚大な被害が出る例も少なくありません。
例えば、大雨による影響でダムが決壊してしまうこともあります。
そうなると、村が沈んでしまうこともありえるのです。
ここでは、広島県の砂防ダムを例にとって、なぜ大雨でダムが決壊するのか説明していきます。

土砂災害を防止するために砂防ダムが設置されていた

砂防ダムの役割

ダムというのは通常は、水道水として使用するための水を貯めておくための設備です。
しかし、砂防ダムは通常のダムとは役割が異なります。
貯水機能はなく、専ら土砂災害防止のために設置されるダムです。
大雨で土砂がなだれ込んでくると、その下にある村や集落などが土砂に埋もれてしまう可能性があります。
実際に沈んだ村などもあるため、豪雨災害や土砂災害の多い地域では砂防ダムが設置されていることが多いです。

広島は以前から大雨による水害が多かった

豪雨災害や土砂災害の多い地域は全国各地にありますが、広島もそのうちの1つです。
広島では戦前から大雨による土砂災害で大勢の死者が出ており、終戦直後の昭和20年9月にも天地川の氾濫による被害を受けました。
最近では今年の西日本豪雨の他に、4年前にも平成26年豪雨で被害を受けています。
そして、天地川の氾濫の後に石を積み上げる工法で砂防ダムが造られましたが、今年の西日本豪雨でその砂防ダムが決壊しました。

最大貯水量を超えると一気に危険な状態になる

砂防ダムは本来、災害から守るための設備ですが、決壊すると何もない場合よりも危険な状態になる可能性があります。
砂防ダムを含め、ダムは一定量までの水しか貯めることができません。
最大貯水量を超えなければ、ダムが水をせき止めてくれるので、下にある村や集落は守られます。
しかし、豪雨により最大貯水量を超えてしまうと、一気に危険な状態になります。
最大貯水量まで水が貯まっている状態でさらに水が押し寄せると、貯めることができず、水が溢れるでしょう。
溢れるだけであればダムがないのと同じですが、その状態でダムが決壊すると、ダムに貯まっていた水も一気に下に流れて行くことになるのです。
西日本豪雨では、そのように砂防ダムが決壊したことで土砂に飲まれた地域もあります。

砂防ダムを建設する仕事は安全を守る上で大切

西日本豪雨では砂防ダムの決壊により被害を受けてしまった地域もありますが、普段の大雨なら砂防ダムに守られている面も大きいです。
砂防ダムを建設する仕事は、近隣地域の安全を守るための仕事だと言えます。
また、決壊しにくいダムを造ることでより多くの命を守ることができるでしょう。

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