型枠工事の能力評価基準について:施工技能職種の共通評価項目「組立作業」
能力評価基準とは、人材育成や能力開発、人事評価、採用活動に活用されます。
本記事では、型枠工事業の施工技能職種すべてに共通する「組立作業」の能力評価基準について紹介していきます。
※出典: 厚生労働省「組立作業」
評価の概要
型枠工事業は型枠部材の加工や作業場搬入、組立、コンクリート打設後の解体などの作業を行います。
「組立作業」の評価基準概要
レベル1
職長の指示に基づき、手順どおりに組立作業を実施できる。
レベル2
作業手順に則って、組立作業の現場状況を判断しながら正確に実施できる。
「サブ」は職長の代行としての仕事を遂行できる。
レベル3
- 現場管理
効率的な組立作業の具体的な指示を行い、品質精度の確保ができる。
顧客や他職種との調整が実施できる。
- 施工技能
作業手順や方法を熟知し、特殊工事や複雑な工事などでスピーディーに精度の高い作業を遂行できる。
レベル4
効率的な組立作業の具体的な指示を行い、品質精度の確保ができる。
顧客や他職種との調整が実施できる。
「組立作業」の評価基準レベル1,2
ここではレベル1とレベル2の評価基準について紹介します。
レベル1
能力細目と職務遂行のための基準
- 柱/壁の建込み作業
解体の手順や効率性を考慮し、パネルの建込みができる。など
- 梁/スラブの建込み作業
先輩や同僚とペアになりサポートと大引きを外さないように確実に固定できる。など
必要な知識
- 型枠作業の安全に関する知識
- 型枠組立全般の知識
レベル2
能力細目と職務遂行のための基準
- 柱/壁の建込み作業
番付を確認しながら、建込み手順に基づきパネルの建込みを行える。など
- 梁/スラブの建込み作業
梁底のパネルを墨に合せて建込みを行える。など
- 階段他組立作業
階段などの役物の型枠建込みを行える。など
- コンクリート打設あいばん作業
コンクリート打設でパンクなどのコンクリート流出の型枠修繕を行える。など
必要な知識
- 型枠作業の安全に関する知識
- 型枠組立全般の知識
「型枠材料加工」の評価基準レベル3,4
レベル3
現場管理:能力細目と職務遂行のための基準
- 柱・壁の建込み作業
建込み中の危険箇所で、立入禁止を明示するとともに、工事打合せなどで周知徹底を図れる。など
- 梁・スラブの建込み作業
サイクル工程を基づき、スラブ上げの順番を作業者に指示できる。など
- 階段他組立作業
顧客に指示された階段支保工については、作業者に具体的に指示をして結果を確認できる。など
- コンクリート打設あいばん作業
コンクリート打設のペア作業について、最終の目視確認を行い、不具合箇所は作業者に修正の指示を出して結果を確認できる。など
必要な知識
- 型枠作業の安全に関する知識
- 型枠組立全般の知識
など
施工技能:能力細目と職務遂行のための基準
- 柱/壁の建込み作業
作業中は職長の指示を基に立入禁止を明示して作業をしている。など
- 梁/スラブの建込み作業
サポートと大引きが外れないように確実に固定している。など
- 階段他組立作業
階段などの役物の型枠建込みを行っている。など
- コンクリート打設あいばん作業
計画されたコンクリート打設の実施状況や型枠やセパレータなどの状況を確認している。など
必要な知識
- 型枠作業の安全に関する知識
- 型枠組立全般の知識
など
レベル4
現場管理:能力細目と職務遂行のための基準
- 柱/壁の建込み作業
建込み中の危険箇所について立入禁止を明示し、工事打合せなどで周知徹底を図れる。など
- 梁/スラブの建込み作業
建込み中の危険箇所について、立入禁止を明示し、工事打合せなどで周知徹底を図れる。など
- 階段他組立作業
前日の工事打合せで他職種の立入を禁止するよう連絡できる。など
- コンクリート打設あいばん作業
コンクリート打設終了後、顧客の規定に従い、自主検査シートに検査結果を記録している。など
必要な知識
- 型枠作業の安全に関する知識
- 型枠組立全般の知識
など
人材育成などの際に使われる基準
職業能力評価基準は、人材育成や能力開発の際の評価基準として利用されます。
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編集部
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