型枠工事の能力評価基準について：施工管理職種の共通評価項目「施工管理」

型枠工事業の施工管理職種にあてはまる能力評価基準があります。
能力評価は「知識」「技術・技能」「成果につながる職務行動例（職務遂行能力）」を整理することで、人材育成や能力開発、人事評価、採用活動に活用されます。

本記事では、型枠工事業の施工管理職種すべてに共通する「施工管理」の能力評価基準について紹介します。

評価の概要

型枠工事業とは、コンクリートで建設物を作る時に、コンクリートを流し込む型枠を作る仕事です。
「施工管理」の評価基準概要は以下のようになっています。

レベル1
上司から指示を受けた品質精度向上工程計画遵守、安全確保などの施工管理業務を実施し、結果を報告できる。

レベル2
作業が円滑に進むよう､施工管理活動を実施できる。

レベル3
型枠作業現場が円滑に進むよう施工管理活動を実施し、部下を指導育成できる。

レベル4
顧客から信頼されるために全社的な施工管理体制を統括し指導できる。

出典：厚生労働省「06_型枠工事業/共通能力ユニット(施工管理)」

「施工管理」の評価基準レベル1・2

ここではレベル1とレベル2の評価基準を紹介します。

レベル1

能力細目と職務遂行のための基準

1. 1. 原価管理

職長に依頼された材料や仮設の購買を上司の決裁を受けて実施できる。　など

1. 1. 工程管理

上司と一緒に作業班との工程打合せを行い、問題点を相談できる。　など

1. 1. 環境、安全管理

作業者の健康診断の実施状況を上司と一緒に把握している。　など

1. 1. 品質管理

管理基準値を上司の指導の下で把握し、合否判定の補助ができる。　など

1. 1. 資材置き場の管理

職長からの要請に基づき、材料加工の作業環境整備を進められる。　など

必要な知識

• 環境安全に関する知識
• 品質に関する知識

出典：厚生労働省「06_型枠工事業/共通能力ユニット(施工管理)」

レベル2

能力細目と職務遂行のための基準

1. 1. 原価管理

使用部位や仕上げなどにより新品材料の調達と古材使用の計画を立てられる。　など

1. 1. 工程管理

資材置き場や加工場などの総合仮設に関する計画を確認し、作業が円滑に進むよう顧客へ修正提案を職長とともに行える。　など

1. 1. 環境、安全管理

作業者の健康診断の実施状況を確認できている。など

1. 1. 品質管理

管理基準値を上司の指導に基づいて把握し、合否判定できる。など

1. 1. 資材置き場の管理

資材を効率良く使えるように整理整頓している。など

必要な知識

• 環境安全に関する知識
• 品質に関する知識

など

出典：厚生労働省「06_型枠工事業/共通能力ユニット(施工管理)」

「施工管理」の評価基準レベル3・4

ここではレベル3とレベル4の評価基準を紹介します。

レベル3

能力細目と職務遂行のための基準

1. 1. 原価管理

粗利益を考えて実行予算書を作成し、上司や経営者の決裁を受けられる。など

1. 1. 工程管理

各物件のスケジュールを把握し、工程に合せた人員手配ができる。など

1. 1. 環境、安全管理

作業者の健康診断の実施状況を確認し、問題があれば是正指導を行える。など

1. 1. 品質管理

部下や作業者の作成した検査記録用紙の記入結果をチェックできる。など

1. 1. 資材置き場の管理

置き場が材料加工の行いやすい作業環境に保たれるように指導できる。など

必要な知識

• 原価に関する知識
• 品質に関する知識

など

出典：厚生労働省「06_型枠工事業/共通能力ユニット(施工管理)」

レベル4

能力細目と職務遂行のための基準

1. 1. 原価管理

予算書と工事原価の費目別の差異を確認し、積算データとして活かせる。など

1. 1. 工程管理

受注動向に沿った人員の手配を計画的に管理できる。など

1. 1. 環境、安全管理

統括安全衛生責任者として安全に関する総責任を担える。など

1. 1. 品質管理

協力業者の技術レベルなどを把握し、教育を従業員と同様に実施できる。など

1. 1. 資材置き場の管理

置き場が材料加工の行いやすい作業環境に保たれるように指導できる。など

必要な知識

• 原価に関する知識
• 品質に関する知識

など

出典：厚生労働省「06_型枠工事業/共通能力ユニット(施工管理)」

人材育成、人事評価などに使われる

職業能力評価基準は、人材育成、人事評価などの場面で利用されます。

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