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現場監督が知っておくべき「建設業法」の総まとめ!

目次

建設業で仕事を行う上では、さまざまな法律の決まり事があります。その中でも特に重要な法律が「建設業法」です。
完成した建物に違法性や問題がなくても、建設業法に定められた工事の方法やその過程に違法性があった場合は建築業法違反になる可能性があります。
また、建設業法には契約や建築業許可など工事現場以外の部分についても多くの規定があります。
建設業法を理解することはもちろん大切ですが、法律の専門家でない現場監督や若手作業員が55条もある建設業法の全文を読み込み、理解することは困難です。
そこで今回は建設業法の基本的かつ重要な部分を紹介します。

建設業法とは


建設業法は、建設工事を行うときの基本になる法律です。
まずは建設業法の目的や建設業法が作られた理由、そして建設業法が何の役に立っているのかなどを押さえていきましょう。

建設業法の手段と目的

建設業法の第一条には「この法律は、建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによって、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発展を促進し、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする(出典元:国土交通省http://www.mlit.go.jp/common/000005441.pdf)」と明示されています。

この文章は「4つの目的」と「2つの手段」で構成されていることがお分かりでしょうか。
以下のように簡単にご説明します。

・4つの目的 建設工事の適正な施工の確保、発注者保護、建設業の健全な発達促進、公
共の福祉の増進の寄与
・2つの手段 建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化

(出典元:国土交通省http://www.mlit.go.jp/common/001171554.pdf)

つまり、建設業に関わるすべての人は、建設業法を順守することで2つの手段、究極の目標である「公共の福祉の増進」に寄与することが求められているのです。建設業法の各条文ではこれらの目的に沿った内容が記載されているため、上記6つの事項に反しないよう誠実に職務を遂行することが求められています。これらを遵守することで建設業法違反となる行為の多くを防ぐことが可能です。
「建設業法ってなに?」と聞かれたら、「6つの目的や手段を達成するために作られた法律」という答えが適切といえます。

工事の質を担保する役割を担う

建設業法には「建築業の許可」や「工事現場に主任技術者(現場監督)を置く」などの定めがあります。
このような決まりを作ることで、許可を得ない者が建設工事を行えないようにするほか、現場監督不在で質の悪い建設工事が横行してしまうリスクを防いでいます。

工事の当事者達を守る側面もある

建設業には多くの人が関わります。工事の当事者には建設工事を発注する者と受注する者がいますが、発注者は受注者に比べて有利な立場になるため、受注者に不利な条件で契約を迫ることがあるかもしれません。
建設業法では「適正な見積依頼」などを定めることによって、上記のようなケースを防いでいるのです。
工事の当事者の義務や責任を明確に定めて当事者を守ることは、業界の健全さを保つことに繋がるため、業界、当事者のどちらにとっても建設業法は大切なルールなのです。

建設業法の対象となる工事・業務とは

建設業者が行うすべての工事や業務が、建設業法の対象となっているわけではありません。
どのような工事や業務が建設業法の対象となっているのかを確認していきましょう。

29種類の工事が建設業法の対象

建設業法では以下、29種類の工事を「建設工事」と定義しています。

土木工事、建築工事、大工工事、左官工事、とび・土工・コンクリート工事、石工事、屋根工事、電気工事、管工事、タイル・れんが・ブロック工事、鋼構造物工事、鉄筋工事、舗装工事、しゅんせつ工事、板金工事、ガラス工事、塗装工事、防水工事、内装仕上工事、機械器具設置工事、熱絶縁工事、電気通信工事、造園工事、さく井工事、建具工事、水道施設工事、消防施設工事、清掃施設工事、解体工事
※しゅんせつ工事・・・河川、港湾等の水底をしゆんせつする工事
※さく井工事・・・さく井機械等を用いてさく孔、さく井を行う工事又はこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事
見て分かる通り、ほとんどの工事が当てはまります。
イメージする工事の多くが、建設業法で定める「建設工事」に該当すると考えて問題ないでしょう。

業者によっては対象外の場合も

上記29種の工事に該当しながらも、建設業法上の「建設工事」から除外されている工事があります。
それは「金額の安い工事」です。
500万円以下の工事「のみ」を行っている会社は、国土交通大臣や都道府県知事による建設許可が必要ありません。
また、建築一式工事の場合、1500万円以下の工事のみを行っている会社も同様に建設許可が不要です。
そのような会社が行うリフォーム工事などは、工事でありながら建設業法に定められた「建設工事」にはあたらないことを覚えておきましょう。

高額の建設物を建てても建設業法の建設工事にならないケースがある

自分で作ったものを自分で利用する目的の工事も、建設業法上の建設工事にはあたりません。
例えば、宅地建物取引業者が自社で建売住宅を造るなどの工事がこれにあてはまります。
自社で作ったものを自社で利用する(この場合は「売却する」)ための工事であり、請負契約による工事ではないため、建設業法の対象外になっているのです。

建設業者の業務=建設業法で定められた業務ではない

一見、建設業に当てはまりそうな業務でも、建設業法で定められた業務ではないことがあります。
例えば、雪の多い地方では道路に積もった雪を建設業者が重機を用いて撤去することがありますが、これは建設業法の範囲ではありません。
また、建設工事の際に発生した残土の運搬業務も建設業法で定められた業務ではありません。建設工事と一体になっているように見えるためわかりづらいですが、この業務も建設業法上の建設工事ではないため注意してください。

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